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【第3部】祐策編
24.男子トーク
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「ただいまー」
「おう、おかえり」
「あれっ、トモさん」
「おかえり~」
「おかえりなさい」
神崎邸に戻ると、リビングに三人の男達がいた。
浩輔と和宏はともかく、珍しく影山智幸に声をかけられ驚いた。
自分より先に戻っていることが珍しいのだ。
「なんだ、俺がいることが珍しいとでも言いたそうだな」
思ったことを指摘され、祐策は「バレましたか」と笑った。
「彼女さんと喧嘩でもしましたか?」
トモはいつも帰りが遅い。勤め先の飲食店が閉店して、その後、毎日ではないが彼女に逢いに行っている話を訊いていた。ましてや今日は土曜日だ、彼女が休みの週末は逢いに行くはずだが、今日は祐策よりも早い。
同棲を考えて、いろいろ相談し合ったり、話し合いをしているらしい。
なのに帰宅早いというのは、何かあったのかと思ってしまう。
「するわけないだろ」
トモは、残念でした、とでもいうように笑って言った。
「聡子が体調悪いみたいだから、様子見てすぐに切り上げてきたんだよ」
「え、大丈夫なんですか」
「んー、まあ、風邪っぽいって言ってた。熱があるみたいだったから、安静にさせてる。聡子は体調悪い時は、時々熱出すみたいだからさ」
「そうなんですか……」
それは心配ですね、と、自覚はないが祐策は不安な表情を見せた。
「大丈夫だよ。心配してくれてありがとな」
「いえ……何にもできないですけど……」
「なんだよ、おまえら、いいやつばっかだな」
「えー……」
どうやら浩輔と和宏にも帰りが早いことを疑問に思われ、同じことを言って二人が心配してきたのだろう。
トモは心なしか嬉しそうだった。
一人の女性に入れ込んでいるのが信じられないくらい、かつては性生活は奔放だった。本気の相手というのは、こうも人を変えてしまうのだろうか、と祐策は思う。
(俺もなんだろうけど、な)
「まあ明日また様子見てくるし」
「早く良くなるといいですね」
「だな」
恋人のことを話すトモは照れているようだが、嬉しそうだった。
バッグと背広を端に置き、自分も同じようにソファに座った。和宏が茶を入れてきてくれたので、祐策は礼を伝えて手に取った。
「祐策は、彼女の実家に挨拶はどうだった?」
朝食時に、全員に祐策は話していた。
真穂子の実家に行って、同棲の許可をもらってくると。
結果を知りたがっているのだろう。
悪い結果を想像してはいないとは思うが。
「あ、まあ、特に何事もなく」
「そうか」
「よかったな」
「一安心ですね」
三人三様の反応を示してくれた。
「俺の生い立ちとか、身寄りがないこととか、そういうのは気にされないみたい。気に入ってくれた……かどうかはわからないけど、とりあえず酒飲まされた……かな」
「神崎さんも、奥さんの実家行ったら酒を飲まされるって話してましたよね」
浩輔がトモのほうを見て言った。
「ああ、うん、そう、そんな話聞いたことあったな」
やはり高虎も最初はそうだったのだろうか、と思った。でも高虎のことだ、最初からうまくやれそうなタイプだな、と祐策は考えてしまう。
「神崎さんの奥さんは、祐策の彼女のお姉さんだろ。……いずれ神崎さんって、祐策さんと義理の兄弟になるってことだよな」
浩輔が今気づいたとでも言うように言った。
わかってはいる、わかってはいたのだ。が、改めて口にしては現実を突きつけられたように気がする……。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
全員が一瞬にして無言になってしまった。
嫌なわけではないのだ。
ただ「現実」を突きつけられているのに戸惑ってしまうのだ。
「悪い、言っちゃいけなかったかな」
浩輔は顔をしかめた。彼に悪気はないのだ。
神崎高虎の横暴に恐怖を感じているのだ、皆が。
「まあ、それが現実だってわかってますんで」
しばらくの沈黙のあと、祐策は口を開いた。
そう、現実なのだから。
「まあ、神崎さんが身内なら心強いことも多いし」
「……ん」
「ただ、下世話だってだけで」
トモと浩輔は首を縦に振った。実際経験したことがあるからだろう。
「どんなセックスしてんの、って毎回訊かれる。あれウゼぇ」
トモが苦々しい顔をした。
すると浩輔も首を縦に振って同意する。
「俺も訊かれました」
「うん、俺もだよ」
祐策も同じ意見を述べる。
「俺の彼女、神崎さんをめちゃくちゃ毛嫌いしててさ」
トモは彼女のことを話し出した。面識があるのだろうか、と考えたが、意図的にではなく出会したことがある様子だった。
「初対面で、俺の女だって知らずに『どこの店の女?』って訊いてきたもんだから。今までの女と趣味が違うんだな、みたいなことを言ったから、聡子はそれを根に持ってるんだよな。まあ、俺の素行が悪かったせいだけどさ」
「そういうとこ、デリカシーないんですよね……」
人たらしの高虎でも、トモの彼女は無理だったようだ。
「どちらさん、って訊いてからにすればいいのに」
浩輔は呆れ顔だ。祐策も呆れてしまう。和宏は困惑した表情だ。
「人の女関係とか下ネタに触れられなかったら、相当いい男なんだけどなあ……。ま、めちゃくちゃ世話になってるから、仕方ないけど」
うんうん、と祐策たちも頷く。
「カズ、おまえも女出来たら気をつけろよ。彼女にちょっかいかけてくることは絶対ないと言えるけど、マジでめちゃくちゃ訊いてくるから」
「は、はい……」
高虎と面識はあれど、元の組には全く関係のない和宏には、困惑しかない。いつか被害にあわなければいいけど、と祐策は彼を案じた。
散々な言われようの神崎高虎だが、性生活を探ってくる以外は本当にいい男なのだ。真穂子の父親に気に入られている様子だし、肖りたい気持ちもあった。
「あ、で、同棲考えてるんだろ?」
トモが思い出したように言った。
「はい、まあ」
「そっかー」
「……でも」
「何、乗り気じゃないのか?」
トモは心配そうに祐策を見た。他の二人も首を傾げるようにこちらを見やった。
「トモさんも三原も、もう決めてるんだっけ?」
「おう」
「うん」
「俺までここを出てったら、なんか会長、寂しくなるかな?って」
トモはここを出るのをいつ頃にするか、ほぼ決めているらしいと聞いた。浩輔のほうもそのあとに、と時期を検討しているらしい。
「まあ、寂しくはなるか……」
「会長は、いつでも出ていいって言ってくれてるよ?」
「ですよ、俺はいますし。まだ居候させてもらうつもりなんで」
神崎会長は、自立したり、相手と暮らしたいなら気にせず出ていい、支援もする、と言ってくれている。一応、組を離脱して五年は関係者と見なされて生活に制限や支障があるし、五年ぴったりということでもないので、会長は彼らにそう言ってくれたのだ。
「みんな五年近く世話になってるしな……最初はもっといたけど、最後まで世話になってるのは俺ら三人だからな」
不義理でなく自立するという理由でここを出た者もいるし、その彼らは定期的に神崎会長に会いに来ている。もちろん不義理で消えていった者もいるが。
「ま、時期は自分と彼女で考えてみろよ。会長はそんな酷い受け止めするような方じゃないのはわかるだろ?」
「はい、朝みんな揃って飯食うのって、結構、好きだなって思ったし……」
「それはあるな」
「俺もそう思う」
「そうですね、俺も感じてます」
しんみりとした空気に、四人は顔を見合わせ、小さく笑い合った。
「おう、おかえり」
「あれっ、トモさん」
「おかえり~」
「おかえりなさい」
神崎邸に戻ると、リビングに三人の男達がいた。
浩輔と和宏はともかく、珍しく影山智幸に声をかけられ驚いた。
自分より先に戻っていることが珍しいのだ。
「なんだ、俺がいることが珍しいとでも言いたそうだな」
思ったことを指摘され、祐策は「バレましたか」と笑った。
「彼女さんと喧嘩でもしましたか?」
トモはいつも帰りが遅い。勤め先の飲食店が閉店して、その後、毎日ではないが彼女に逢いに行っている話を訊いていた。ましてや今日は土曜日だ、彼女が休みの週末は逢いに行くはずだが、今日は祐策よりも早い。
同棲を考えて、いろいろ相談し合ったり、話し合いをしているらしい。
なのに帰宅早いというのは、何かあったのかと思ってしまう。
「するわけないだろ」
トモは、残念でした、とでもいうように笑って言った。
「聡子が体調悪いみたいだから、様子見てすぐに切り上げてきたんだよ」
「え、大丈夫なんですか」
「んー、まあ、風邪っぽいって言ってた。熱があるみたいだったから、安静にさせてる。聡子は体調悪い時は、時々熱出すみたいだからさ」
「そうなんですか……」
それは心配ですね、と、自覚はないが祐策は不安な表情を見せた。
「大丈夫だよ。心配してくれてありがとな」
「いえ……何にもできないですけど……」
「なんだよ、おまえら、いいやつばっかだな」
「えー……」
どうやら浩輔と和宏にも帰りが早いことを疑問に思われ、同じことを言って二人が心配してきたのだろう。
トモは心なしか嬉しそうだった。
一人の女性に入れ込んでいるのが信じられないくらい、かつては性生活は奔放だった。本気の相手というのは、こうも人を変えてしまうのだろうか、と祐策は思う。
(俺もなんだろうけど、な)
「まあ明日また様子見てくるし」
「早く良くなるといいですね」
「だな」
恋人のことを話すトモは照れているようだが、嬉しそうだった。
バッグと背広を端に置き、自分も同じようにソファに座った。和宏が茶を入れてきてくれたので、祐策は礼を伝えて手に取った。
「祐策は、彼女の実家に挨拶はどうだった?」
朝食時に、全員に祐策は話していた。
真穂子の実家に行って、同棲の許可をもらってくると。
結果を知りたがっているのだろう。
悪い結果を想像してはいないとは思うが。
「あ、まあ、特に何事もなく」
「そうか」
「よかったな」
「一安心ですね」
三人三様の反応を示してくれた。
「俺の生い立ちとか、身寄りがないこととか、そういうのは気にされないみたい。気に入ってくれた……かどうかはわからないけど、とりあえず酒飲まされた……かな」
「神崎さんも、奥さんの実家行ったら酒を飲まされるって話してましたよね」
浩輔がトモのほうを見て言った。
「ああ、うん、そう、そんな話聞いたことあったな」
やはり高虎も最初はそうだったのだろうか、と思った。でも高虎のことだ、最初からうまくやれそうなタイプだな、と祐策は考えてしまう。
「神崎さんの奥さんは、祐策の彼女のお姉さんだろ。……いずれ神崎さんって、祐策さんと義理の兄弟になるってことだよな」
浩輔が今気づいたとでも言うように言った。
わかってはいる、わかってはいたのだ。が、改めて口にしては現実を突きつけられたように気がする……。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
全員が一瞬にして無言になってしまった。
嫌なわけではないのだ。
ただ「現実」を突きつけられているのに戸惑ってしまうのだ。
「悪い、言っちゃいけなかったかな」
浩輔は顔をしかめた。彼に悪気はないのだ。
神崎高虎の横暴に恐怖を感じているのだ、皆が。
「まあ、それが現実だってわかってますんで」
しばらくの沈黙のあと、祐策は口を開いた。
そう、現実なのだから。
「まあ、神崎さんが身内なら心強いことも多いし」
「……ん」
「ただ、下世話だってだけで」
トモと浩輔は首を縦に振った。実際経験したことがあるからだろう。
「どんなセックスしてんの、って毎回訊かれる。あれウゼぇ」
トモが苦々しい顔をした。
すると浩輔も首を縦に振って同意する。
「俺も訊かれました」
「うん、俺もだよ」
祐策も同じ意見を述べる。
「俺の彼女、神崎さんをめちゃくちゃ毛嫌いしててさ」
トモは彼女のことを話し出した。面識があるのだろうか、と考えたが、意図的にではなく出会したことがある様子だった。
「初対面で、俺の女だって知らずに『どこの店の女?』って訊いてきたもんだから。今までの女と趣味が違うんだな、みたいなことを言ったから、聡子はそれを根に持ってるんだよな。まあ、俺の素行が悪かったせいだけどさ」
「そういうとこ、デリカシーないんですよね……」
人たらしの高虎でも、トモの彼女は無理だったようだ。
「どちらさん、って訊いてからにすればいいのに」
浩輔は呆れ顔だ。祐策も呆れてしまう。和宏は困惑した表情だ。
「人の女関係とか下ネタに触れられなかったら、相当いい男なんだけどなあ……。ま、めちゃくちゃ世話になってるから、仕方ないけど」
うんうん、と祐策たちも頷く。
「カズ、おまえも女出来たら気をつけろよ。彼女にちょっかいかけてくることは絶対ないと言えるけど、マジでめちゃくちゃ訊いてくるから」
「は、はい……」
高虎と面識はあれど、元の組には全く関係のない和宏には、困惑しかない。いつか被害にあわなければいいけど、と祐策は彼を案じた。
散々な言われようの神崎高虎だが、性生活を探ってくる以外は本当にいい男なのだ。真穂子の父親に気に入られている様子だし、肖りたい気持ちもあった。
「あ、で、同棲考えてるんだろ?」
トモが思い出したように言った。
「はい、まあ」
「そっかー」
「……でも」
「何、乗り気じゃないのか?」
トモは心配そうに祐策を見た。他の二人も首を傾げるようにこちらを見やった。
「トモさんも三原も、もう決めてるんだっけ?」
「おう」
「うん」
「俺までここを出てったら、なんか会長、寂しくなるかな?って」
トモはここを出るのをいつ頃にするか、ほぼ決めているらしいと聞いた。浩輔のほうもそのあとに、と時期を検討しているらしい。
「まあ、寂しくはなるか……」
「会長は、いつでも出ていいって言ってくれてるよ?」
「ですよ、俺はいますし。まだ居候させてもらうつもりなんで」
神崎会長は、自立したり、相手と暮らしたいなら気にせず出ていい、支援もする、と言ってくれている。一応、組を離脱して五年は関係者と見なされて生活に制限や支障があるし、五年ぴったりということでもないので、会長は彼らにそう言ってくれたのだ。
「みんな五年近く世話になってるしな……最初はもっといたけど、最後まで世話になってるのは俺ら三人だからな」
不義理でなく自立するという理由でここを出た者もいるし、その彼らは定期的に神崎会長に会いに来ている。もちろん不義理で消えていった者もいるが。
「ま、時期は自分と彼女で考えてみろよ。会長はそんな酷い受け止めするような方じゃないのはわかるだろ?」
「はい、朝みんな揃って飯食うのって、結構、好きだなって思ったし……」
「それはあるな」
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