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【第3部】祐策編
4.新たな衝撃
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「雪野さん、金曜日は本当に申し訳ありませんでした!」
朝、真穂子が出勤するのを待ち伏せ、祐策は土下座をする勢いで謝った。寧ろ土下座をしたほうがいいかな、と真穂子の顔色をうかがう。
「俺、なんか変なことしてない?」
「変なこと?」
「もしかしたら雪野さんが嫌な思いするようなこと、してないかと思って……」
「特に、ないですけど」
「ほんとか!? よかった……」
記憶がなくて、と祐策は申し訳なさそうに言った。
金曜日は、気が付いたら自分の部屋の布団の上で、朝起きてみれば、同居人達が状況を説明してくれた。遅い時間なのにインターホンが鳴ったと思ったら、門の前で真穂子が祐策を必死な形相で抱えていたという。あと少しで地に叩き落とされるところだったと笑われた。
「そんなに飲んでないつもりだったけど、結構酔ってたみたいで。本当にすみません!」
大丈夫ですよ、と真穂子は失笑している。
「遅い時間にインターホン鳴らしてしまいましたけど、家の方たち、大丈夫でしたか?」
「それは全然大丈夫」
金曜の夜ということで、みな遅くまで起きている。同居人の一人はいつも帰りが遅いし、男ばかりの所帯なので特に問題にはならない。
「……もう、気にされないでください。はい、今日のお弁当です。どうぞ」
真穂子は祐策の失態は気にしていない様子で、月曜恒例の弁当を手渡してくれた。
「毎週似たようなものばっかりですみません」
「そんなことないよ。めちゃくちゃ、嬉しい。ほんとに……」
保冷バッグを受け取り、祐策は笑った。
真穂子の手に自分の指が触れ、
「ご、ごめん」
顔を赤らめながら詫びた。
中学生かよ、と自分にツッコミを入れる。
「いえ……」
真穂子も顔を赤らめ、手を引っ込めた。
「じゃ、じゃあ、現場、行くよ」
「はい、行ってらっしゃい」
保冷バッグを持って、祐策は踵を返した。
(なんか新婚みたいじゃねえか……でも)
毎朝旦那にはこんなふうにしてるのかな、と現実を思うと、急に虚しくなってしまった。
(雪野さんは人のものだ……)
この弁当だって、ついでなのだから。
(俺、なんで雪野さんを好きになったんだろう……)
職場という、こんな狭い世界の女性を。
外にはもっとたくさん女がいるというのに。
(カズに合コン連れてってもらお)
「あの、本当に合コン、来てよかったんですか」
和宏が隣で耳打ちをする。
「もちろんだよ。カズ、ありがとな」
前に並ぶ女子四人は、普段の祐策ならとても出会えない世界の女の子たちだ。アパレル会社の女子社員だと聞いている。
(うんうん、可愛い……)
キラキラしている。
顔も頭も、指先や爪先まで「女」で飾られている。
(あー……トモさんの女みたいだな……)
色気もあっていい身体をしているが、中身はなかった。その女たちのように中身が空っぽではないだろうが、目の前の四人は、男という獲物を狩るハンターのようだ。
そして……彼女達の瞳には祐策は映っていない、ということも感じた。
(お目当てはカズの同僚か)
こちら側は五人。ただし和宏は幹事なので頭数には入っていないという体だ。
(そりゃそうか……)
和宏達は、神崎会長の経営するグループ会社の一つのIT企業のSEだ。自分とは脳の中身も見た目も違う。
汚れた過去を持った中身のない自分には、相手の女性たちを批判をする資格はないのだ。
和宏に「来てよかったのか」と問われ肯定はしたが、自信を少しずつ失っていく。
一人だけ毛色の違う自分を、女性達は見向きもしない。
薄っぺらい合コンが終わり、和宏と一緒に帰宅の途に着こうとする。
(はあ……)
「宮城さん、なんか、すみません」
「いや、いい。現実を知れてよかった」
三人の男性に、女性四人が群がったのを感じた。
無口な祐策はただ酒を飲んで食事をするだけだった。
「あ、待っててくださいね。タクシー呼んできますから」
和宏はタクシーを呼ぶ電話をかけるため、路地に行った。
(ふう……食事はうまかったしな。世間の可愛い女の子ってのがどんな感じなのかわかったし)
しかし、真穂子のほうが絶対可愛い、と祐策は思った。性格もきっと真穂子のほうが勝っている。あんなあざといことをしない。
手も身体もすごく柔らかくて。
(ん? まただ……。なんで柔らかいって思ったんだろ……)
触れたことなんてないのに。
(……ってか、なんで雪野さんのことばっかり考えるんだろ)
これってやっぱ好きってことなんだよな、と祐策は伏し目がちになり、足下を見る。
(連絡先すら知らないし……)
だいたい旦那子供がいるんだからどうしようもない。
はあ、とため息をついた。
ふと視線をあげる。
祐策は目がいい。
(あれ……)
道を挟んだ反対側に、
(雪野さん……!?)
雪野真穂子の姿があった。
間違いない。
毎日見ている彼女の姿だ。
髪を下ろしているが、彼女に間違いない。
(誰かと一緒……?)
飲みに来たのかな、と視線は彼女に置いたままで。
(え)
一人の男が真穂子に駆け寄ってきた。
(嘘)
見覚えのある男だった。
(若……)
祐策が以前籍を置いていた神崎組の「若」だった神崎高虎だ。祐策が世話になっている神崎会長の甥で、組長だった男の長男だ。四年前、組が解体する前に実は抜けて堅気になっていた男。会長の神崎と組長は兄弟だが、神崎は堅気である。
若だった高虎は、時々、伯父である神崎の家に遊びにやってくる。時々家族を連れてくるし、若の顔を忘れるわけはない。こちらも間違いなかった。
(なんで……えっ……)
ずいぶん親しげだ。
(ちょっと待って……神崎さんは奥さん子供がいるよな。雪野さんも旦那と子供がいて……。もしかしたら家族ぐるみで仲良し……)
しばらく様子を伺ってみる。
しかし、神崎は真穂子の背中に手をやり、すぐ離れはしたが、二人は歩いてホテル街に向かってに消えていった。
(嘘だろ!?)
「不倫かよ……」
どういうふうに知り合ったかはわからないが、二人が不倫関係だと言うことはわかった。
高虎は背も高く、顔もいい。今は会長の神崎にある程度の会社の経営を任されているようだ。女には確実にモテる。真穂子のほうも、あんな人当たりのいい性格だ、高虎が気に入らないことはないだろう。
(結局……いい男のほうにいくのか……って、いやいや、不倫だぞ不倫)
同居人のトモは、女にはだらしなかったが、決して自分から人のものに手を出すことはない。人の女に手を出して、痛い目にあったことがあると言っていた。誘われても、誰かのお気に入りの女なら寝ない、とも言っていた。
(……雪野さん、なんか……がっかりだな……)
これからホテルに行ってどうするのだろう。
(そりゃ……やることやるんだよな……。神崎さんも、最低だな……)
せめてこれが真穂子じゃなければ、と祐策は打ちひしがれた。
「宮城さん、お待たせしました。五分くらいで来てくれるみた……あれ? どうしました? 気分悪いですか?」
和宏が戻ってきた。
「大丈夫だよ」
年下の和宏。
彼も顔がいい。そして性格もいい。
なのに「失恋上級者」と自称している。
(世の中のいい女は、みんな若とトモさんに持ってかれてるだけなのかな……)
朝、真穂子が出勤するのを待ち伏せ、祐策は土下座をする勢いで謝った。寧ろ土下座をしたほうがいいかな、と真穂子の顔色をうかがう。
「俺、なんか変なことしてない?」
「変なこと?」
「もしかしたら雪野さんが嫌な思いするようなこと、してないかと思って……」
「特に、ないですけど」
「ほんとか!? よかった……」
記憶がなくて、と祐策は申し訳なさそうに言った。
金曜日は、気が付いたら自分の部屋の布団の上で、朝起きてみれば、同居人達が状況を説明してくれた。遅い時間なのにインターホンが鳴ったと思ったら、門の前で真穂子が祐策を必死な形相で抱えていたという。あと少しで地に叩き落とされるところだったと笑われた。
「そんなに飲んでないつもりだったけど、結構酔ってたみたいで。本当にすみません!」
大丈夫ですよ、と真穂子は失笑している。
「遅い時間にインターホン鳴らしてしまいましたけど、家の方たち、大丈夫でしたか?」
「それは全然大丈夫」
金曜の夜ということで、みな遅くまで起きている。同居人の一人はいつも帰りが遅いし、男ばかりの所帯なので特に問題にはならない。
「……もう、気にされないでください。はい、今日のお弁当です。どうぞ」
真穂子は祐策の失態は気にしていない様子で、月曜恒例の弁当を手渡してくれた。
「毎週似たようなものばっかりですみません」
「そんなことないよ。めちゃくちゃ、嬉しい。ほんとに……」
保冷バッグを受け取り、祐策は笑った。
真穂子の手に自分の指が触れ、
「ご、ごめん」
顔を赤らめながら詫びた。
中学生かよ、と自分にツッコミを入れる。
「いえ……」
真穂子も顔を赤らめ、手を引っ込めた。
「じゃ、じゃあ、現場、行くよ」
「はい、行ってらっしゃい」
保冷バッグを持って、祐策は踵を返した。
(なんか新婚みたいじゃねえか……でも)
毎朝旦那にはこんなふうにしてるのかな、と現実を思うと、急に虚しくなってしまった。
(雪野さんは人のものだ……)
この弁当だって、ついでなのだから。
(俺、なんで雪野さんを好きになったんだろう……)
職場という、こんな狭い世界の女性を。
外にはもっとたくさん女がいるというのに。
(カズに合コン連れてってもらお)
「あの、本当に合コン、来てよかったんですか」
和宏が隣で耳打ちをする。
「もちろんだよ。カズ、ありがとな」
前に並ぶ女子四人は、普段の祐策ならとても出会えない世界の女の子たちだ。アパレル会社の女子社員だと聞いている。
(うんうん、可愛い……)
キラキラしている。
顔も頭も、指先や爪先まで「女」で飾られている。
(あー……トモさんの女みたいだな……)
色気もあっていい身体をしているが、中身はなかった。その女たちのように中身が空っぽではないだろうが、目の前の四人は、男という獲物を狩るハンターのようだ。
そして……彼女達の瞳には祐策は映っていない、ということも感じた。
(お目当てはカズの同僚か)
こちら側は五人。ただし和宏は幹事なので頭数には入っていないという体だ。
(そりゃそうか……)
和宏達は、神崎会長の経営するグループ会社の一つのIT企業のSEだ。自分とは脳の中身も見た目も違う。
汚れた過去を持った中身のない自分には、相手の女性たちを批判をする資格はないのだ。
和宏に「来てよかったのか」と問われ肯定はしたが、自信を少しずつ失っていく。
一人だけ毛色の違う自分を、女性達は見向きもしない。
薄っぺらい合コンが終わり、和宏と一緒に帰宅の途に着こうとする。
(はあ……)
「宮城さん、なんか、すみません」
「いや、いい。現実を知れてよかった」
三人の男性に、女性四人が群がったのを感じた。
無口な祐策はただ酒を飲んで食事をするだけだった。
「あ、待っててくださいね。タクシー呼んできますから」
和宏はタクシーを呼ぶ電話をかけるため、路地に行った。
(ふう……食事はうまかったしな。世間の可愛い女の子ってのがどんな感じなのかわかったし)
しかし、真穂子のほうが絶対可愛い、と祐策は思った。性格もきっと真穂子のほうが勝っている。あんなあざといことをしない。
手も身体もすごく柔らかくて。
(ん? まただ……。なんで柔らかいって思ったんだろ……)
触れたことなんてないのに。
(……ってか、なんで雪野さんのことばっかり考えるんだろ)
これってやっぱ好きってことなんだよな、と祐策は伏し目がちになり、足下を見る。
(連絡先すら知らないし……)
だいたい旦那子供がいるんだからどうしようもない。
はあ、とため息をついた。
ふと視線をあげる。
祐策は目がいい。
(あれ……)
道を挟んだ反対側に、
(雪野さん……!?)
雪野真穂子の姿があった。
間違いない。
毎日見ている彼女の姿だ。
髪を下ろしているが、彼女に間違いない。
(誰かと一緒……?)
飲みに来たのかな、と視線は彼女に置いたままで。
(え)
一人の男が真穂子に駆け寄ってきた。
(嘘)
見覚えのある男だった。
(若……)
祐策が以前籍を置いていた神崎組の「若」だった神崎高虎だ。祐策が世話になっている神崎会長の甥で、組長だった男の長男だ。四年前、組が解体する前に実は抜けて堅気になっていた男。会長の神崎と組長は兄弟だが、神崎は堅気である。
若だった高虎は、時々、伯父である神崎の家に遊びにやってくる。時々家族を連れてくるし、若の顔を忘れるわけはない。こちらも間違いなかった。
(なんで……えっ……)
ずいぶん親しげだ。
(ちょっと待って……神崎さんは奥さん子供がいるよな。雪野さんも旦那と子供がいて……。もしかしたら家族ぐるみで仲良し……)
しばらく様子を伺ってみる。
しかし、神崎は真穂子の背中に手をやり、すぐ離れはしたが、二人は歩いてホテル街に向かってに消えていった。
(嘘だろ!?)
「不倫かよ……」
どういうふうに知り合ったかはわからないが、二人が不倫関係だと言うことはわかった。
高虎は背も高く、顔もいい。今は会長の神崎にある程度の会社の経営を任されているようだ。女には確実にモテる。真穂子のほうも、あんな人当たりのいい性格だ、高虎が気に入らないことはないだろう。
(結局……いい男のほうにいくのか……って、いやいや、不倫だぞ不倫)
同居人のトモは、女にはだらしなかったが、決して自分から人のものに手を出すことはない。人の女に手を出して、痛い目にあったことがあると言っていた。誘われても、誰かのお気に入りの女なら寝ない、とも言っていた。
(……雪野さん、なんか……がっかりだな……)
これからホテルに行ってどうするのだろう。
(そりゃ……やることやるんだよな……。神崎さんも、最低だな……)
せめてこれが真穂子じゃなければ、と祐策は打ちひしがれた。
「宮城さん、お待たせしました。五分くらいで来てくれるみた……あれ? どうしました? 気分悪いですか?」
和宏が戻ってきた。
「大丈夫だよ」
年下の和宏。
彼も顔がいい。そして性格もいい。
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