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【第2部】28.温泉
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「風邪ひく前に、もう一回湯に浸からねえと」
「……そうですね」
二人は客室内にある露天風呂に入ることにした。
ホテルには露天風呂が備え付けられている部屋がいくつかあり、会長はそこを予約してくれていた。まずは大浴場に入って、朝にでも入浴しようと思っていたのだが、入ることになるとは。
「わあ、星がたくさん見えますね」
「本当だな」
ゆっくり足を入れ、頭上を見上げると、満天……とまではいかないかもしれないが、たくさんの星を眺めることができた。もう何年も空を見上げることなんてなかった。
「すごーい……こんないい思いできなんて、もうバチが当たりそう」
「違うだろ」
トモは否定した。
「今までの辛かったこととか、嫌なこと、おまえに迷惑かけた分、いい思いしないといけないんだよ。まだまだチャラに出来てない」
ううん、と聡子は首を振り、トモの左隣に移動してきた。
「……ありがとうございます」
「会長に感謝だな」
「たくさんお礼言っても足りないくらいですよ」
腕に寄り添ってきた聡子の腰に手を回した。
「智幸さんと、こうしてのんびり出来るなんて、本当に本当に……幸せです」
「俺もだ」
「嬉しいです」
「もっと、もっとたくさん幸せな思いしないといけないんだよ。まだまだ足りない」
「……欲張りですね」
「おまえに出会ってから俺は欲張りになったんだよ」
ふふっ、と聡子は笑った。
わたしも欲張りかも、と彼女は言ったが、トモにとっては、全く欲張りには思えなかった。相変わらず物を強請ってくることはないし、キスやそれ以上の愛情表現を強請ってくることがあるが、強制をしてくることはない。
(可愛いな……)
右手を彼女の顎に添え、唇を食む。
「どうしたんですか?」
「キスしたくなった。幸せすぎて、聡子が偽物だったらどうしようって思ってな」
「本物ですよ」
聡子もキスを返してきた。
「ね?」
「ああ、本物だ」
もう一度唇に触れた。
右手は、今度は彼女の胸に添えた。
「ん……っ……」
啄みながら、柔らかな胸を弄る。
暫く唇を堪能した後離すと、聡子の瞳はもうとろんとしていた。
「もう……」
「なんだ?」
「智幸さんの手つき、いやらしいですよ」
「嫌か?」
少し恥じらう表情だが、全く嫌そうではなかった。
「嫌じゃないですけど」
「けど?」
「また変な気分になるじゃないですか」
変な気分ってどんな気分だ、と言えば、彼女は口を尖らせた。
「智幸さんは……胸がお好きですよね」
「うん、そうだな。特におまえのが、な」
女性のシンボルである胸の膨らみがトモの性癖だ。
まだ下っ端構成員だった頃に上の好意員から言われたことがある。その構成員の気に入った女だとは知らず寝てしまい、怒り狂った相手になんで寝たのかと言われて、誘ってきたのは相手だ、こっちの好みに見えた、ただ乳がデカそうだから寝ただけだ、と馬鹿正直に答えた。
「乳のデカい女が好みって、母ちゃんのおっぱいが恋しいのかよ」
と言われ、その時は腹が立ったが、それもあるかもしれないと妙に納得してしまった。
母親の記憶が濃いほうではない。甘えた記憶もない。妹が生まれてからは、母親は妹に付きっきりだった。
(無意識に……甘えたがってたのか……)
しかし、そんな考えを払拭するように、いろんな女を抱いて、征服した気持ちになって満足してきた。
(やっぱただの性癖だ)
「そんなことはない」
「え?」
「……いや、違う。なんでもない。確かに俺は胸のデカい女が好みだけど……おまえのが一番だな」
やわやわと聡子の胸の膨らみを揉む。
「好きですねえ……」
「ああ、好きだよ。おまえのはマシュマロみたいでさ」
その間にも手は、下へ下と動いていく。
「ほかの人にも言ってたんでしょ」
「言ったことはないな。思ったこともない」
「ふうん……。ちょっと、もうっ。変な気分になるのでやめてください」
「ほら……変な気分って? どんな気分だ? なあ、教えろよ」
彼女の首筋に唇を押し当てる。
「……エッチな……気分、とか……?」
「なあ、セックスしたいか?」
直球で尋ねる。
先程もう一回を拒まれがっかりしたが、今度はうまく誘えるかもしれないと思った。
「別に……わたしは……さっきもしたので……」
「俺は……したくなってきたけどな」
聡子の左手を取ると、反応し出した自分のものへと誘った。
「もうっ……さっきも、たくさんしたじゃないですか……」
唇ではなくその端にキスをし、聡子の反応を伺う。焦らすことで、荒い吐息がもれているのが伝わってくる。
指で敏感な場所を擦ると、彼女の表情が恍惚のものに変わっていく。彼女の許可なしに、ずぶりと指を二本いれた。
「ひゃあ……っ……ちょっと……ちょ……智幸さん、駄目ですって……」
腰が浮き、ずるずると湯面から身体を出すと、縁まで動いて座った。
「だ、駄目ですってば……」
しっかりトモの指を咥えていた。
トモの手首を掴み、抗って抜こうと藻掻いているが、トモは突くように抵抗した。
「ほんとにしたくないか? おまえのナカ、吸い付いてくるんだけどな」
抜けないように、トモは執拗に指を押し込んだ。
「……やだあ……」
「やだじゃないだろ? どうなんだ?」
「したい、かも……」
「じゃあしよっか」
「意地悪……」
何が意地悪なんだ、と笑った。
「だって、ずっとわたしに言わせようとしてるし……」
「さっきも言っただろ。おまえの口から聞きたいし、言わせたいんだよ。俺とセックスしたい、って言わせたいんだって」
俺を求めてほしい、というただの欲求だった。彼女が求めてこないことなどないのはわかっている。ただ確かめて、その喜びに浸りたいだけのつまらない感情だ。
「でも、さっきもしたし……智幸さんを疲れさせたし……」
「さっきはさっきだ。それに……俺はおまえを可愛がる体力はあるよ。さっきは出来なかったこととか、まだある。後ろからめちゃくちゃ突き上げて、おまえを啼かせたい」
うん……、と彼女はおずおずと頷いた。
「露天風呂だし……外だから……隣の部屋に聞こえちゃいますよ」
「じゃあ、声、抑えろ、な?」
「うん……」
指を抜くと、彼女に少し湯をかけてやった。
そして後ろを向かせると、膝をつかせた。
彼女は従順だった。
「膝、痛くなったら言えよ?」
うん、と彼女は頷いた。
その返事を見て、トモは容赦なく後ろから自分のものを挿入し、突き上げた。
艶のある悲鳴が上がり、トモは宥める。
「こら……声、抑えろって」
「うんっ……」
激しく打ち付け、彼女を背中から覆うように抱き、柔らかな両胸を掴んだ。
「あっ……」
無理矢理振り向いてきた聡子にキスをしてやると、嬉しそうに笑った。
片手を胸から離し、彼女の敏感な場所へと移動させ、膨れた場所を撫で擦る。
「……はあぁ……」
「三点攻め、好きだよな」
好きっ……、と彼女は息も絶え絶えに言った。
もっと、という言葉に煽られたトモは腰を動かすスピードを速める。
「……んっ……」
一度大きく打ち付けた。
動きを止めると、はあはあ、と彼女の荒い息使いが響く。
動いたり止めたりを繰り返していると、聡子は焦れったいというふうに自分が腰を動かした。
(やば……)
自分のものを抜くと、今度は聡子を立ち上がらせた。
「膝、大丈夫か?」
「だ、いじょうぶ、です……」
惚けた顔で頷いた。
「今度は……前からもだ」
立ち上がった聡子と前からつながり、抱き締め腰を振った。
尻を掴んで持ち上げるように自分に抱き寄せる。
「んんっ……」
淫靡な音がかけ流す湯の音に混じっていく。
聡子の手を離すと、くたりと床に座り込みそうな勢いでよろけた。
(あんまりこの体位はもたないか……)
結局のところ、浴槽の縁に手をかけさせ、再び後ろからの体勢になった。
縁にお尻を置くのはマナー違反だ、と銭湯に行った時に注意をされたことがある。しかしここは二人しかいないし……いいよな、とぼんやり思いながら腰を動かした。
「バックばっかでごめんな」
「後ろからされるの、好きだから……っ」
そうだ彼女は後ろから攻められるのが嫌いではなかった、とトモは笑う。
一番好きだとは言われないが、喘ぎ方で割と好きな恰好だと気付いた。
(俺はやっぱ聡子の顔見て終わりたいけどな……)
夢中で腰を振り、手から零れそうな聡子の胸を掴んで欲を満たそうと励んだ。
もう絶頂が近づく、そう感じた。
このまま後ろからでイカせてくれ、と言うと彼女は必死に頷いてくれた。
「うあっ……」
直前で、繋がったものを引き抜くと、彼女の細い腰に欲を吐き出した。
はあ……と、トモはぺたりと座り込んだ。聡子も荒い息を吐いて、縁から手を離し、脱力して膝をついた。
聡子がゆっくりと振り返り、じっと見つめてきた。
「はは……俺、腰振りすぎだな……」
笑って彼女の髪を撫でると、彼女も嬉しそうに笑った。
力尽き、板張りの床にごろんと転がった。
「気持ちよ過ぎて、今、なんも考えらんね……」
「……うん」
聡子もトモの隣に並んで、板張りの床に転がった。
「バカ、風邪ひくぞ」
「智幸さんだって」
「……だな。……けど、少しだけ、こうさせてくれ」
「……はい」
二人はその後、再び露天風呂に、しっかり浸かってようやく休んだのだった。
「……そうですね」
二人は客室内にある露天風呂に入ることにした。
ホテルには露天風呂が備え付けられている部屋がいくつかあり、会長はそこを予約してくれていた。まずは大浴場に入って、朝にでも入浴しようと思っていたのだが、入ることになるとは。
「わあ、星がたくさん見えますね」
「本当だな」
ゆっくり足を入れ、頭上を見上げると、満天……とまではいかないかもしれないが、たくさんの星を眺めることができた。もう何年も空を見上げることなんてなかった。
「すごーい……こんないい思いできなんて、もうバチが当たりそう」
「違うだろ」
トモは否定した。
「今までの辛かったこととか、嫌なこと、おまえに迷惑かけた分、いい思いしないといけないんだよ。まだまだチャラに出来てない」
ううん、と聡子は首を振り、トモの左隣に移動してきた。
「……ありがとうございます」
「会長に感謝だな」
「たくさんお礼言っても足りないくらいですよ」
腕に寄り添ってきた聡子の腰に手を回した。
「智幸さんと、こうしてのんびり出来るなんて、本当に本当に……幸せです」
「俺もだ」
「嬉しいです」
「もっと、もっとたくさん幸せな思いしないといけないんだよ。まだまだ足りない」
「……欲張りですね」
「おまえに出会ってから俺は欲張りになったんだよ」
ふふっ、と聡子は笑った。
わたしも欲張りかも、と彼女は言ったが、トモにとっては、全く欲張りには思えなかった。相変わらず物を強請ってくることはないし、キスやそれ以上の愛情表現を強請ってくることがあるが、強制をしてくることはない。
(可愛いな……)
右手を彼女の顎に添え、唇を食む。
「どうしたんですか?」
「キスしたくなった。幸せすぎて、聡子が偽物だったらどうしようって思ってな」
「本物ですよ」
聡子もキスを返してきた。
「ね?」
「ああ、本物だ」
もう一度唇に触れた。
右手は、今度は彼女の胸に添えた。
「ん……っ……」
啄みながら、柔らかな胸を弄る。
暫く唇を堪能した後離すと、聡子の瞳はもうとろんとしていた。
「もう……」
「なんだ?」
「智幸さんの手つき、いやらしいですよ」
「嫌か?」
少し恥じらう表情だが、全く嫌そうではなかった。
「嫌じゃないですけど」
「けど?」
「また変な気分になるじゃないですか」
変な気分ってどんな気分だ、と言えば、彼女は口を尖らせた。
「智幸さんは……胸がお好きですよね」
「うん、そうだな。特におまえのが、な」
女性のシンボルである胸の膨らみがトモの性癖だ。
まだ下っ端構成員だった頃に上の好意員から言われたことがある。その構成員の気に入った女だとは知らず寝てしまい、怒り狂った相手になんで寝たのかと言われて、誘ってきたのは相手だ、こっちの好みに見えた、ただ乳がデカそうだから寝ただけだ、と馬鹿正直に答えた。
「乳のデカい女が好みって、母ちゃんのおっぱいが恋しいのかよ」
と言われ、その時は腹が立ったが、それもあるかもしれないと妙に納得してしまった。
母親の記憶が濃いほうではない。甘えた記憶もない。妹が生まれてからは、母親は妹に付きっきりだった。
(無意識に……甘えたがってたのか……)
しかし、そんな考えを払拭するように、いろんな女を抱いて、征服した気持ちになって満足してきた。
(やっぱただの性癖だ)
「そんなことはない」
「え?」
「……いや、違う。なんでもない。確かに俺は胸のデカい女が好みだけど……おまえのが一番だな」
やわやわと聡子の胸の膨らみを揉む。
「好きですねえ……」
「ああ、好きだよ。おまえのはマシュマロみたいでさ」
その間にも手は、下へ下と動いていく。
「ほかの人にも言ってたんでしょ」
「言ったことはないな。思ったこともない」
「ふうん……。ちょっと、もうっ。変な気分になるのでやめてください」
「ほら……変な気分って? どんな気分だ? なあ、教えろよ」
彼女の首筋に唇を押し当てる。
「……エッチな……気分、とか……?」
「なあ、セックスしたいか?」
直球で尋ねる。
先程もう一回を拒まれがっかりしたが、今度はうまく誘えるかもしれないと思った。
「別に……わたしは……さっきもしたので……」
「俺は……したくなってきたけどな」
聡子の左手を取ると、反応し出した自分のものへと誘った。
「もうっ……さっきも、たくさんしたじゃないですか……」
唇ではなくその端にキスをし、聡子の反応を伺う。焦らすことで、荒い吐息がもれているのが伝わってくる。
指で敏感な場所を擦ると、彼女の表情が恍惚のものに変わっていく。彼女の許可なしに、ずぶりと指を二本いれた。
「ひゃあ……っ……ちょっと……ちょ……智幸さん、駄目ですって……」
腰が浮き、ずるずると湯面から身体を出すと、縁まで動いて座った。
「だ、駄目ですってば……」
しっかりトモの指を咥えていた。
トモの手首を掴み、抗って抜こうと藻掻いているが、トモは突くように抵抗した。
「ほんとにしたくないか? おまえのナカ、吸い付いてくるんだけどな」
抜けないように、トモは執拗に指を押し込んだ。
「……やだあ……」
「やだじゃないだろ? どうなんだ?」
「したい、かも……」
「じゃあしよっか」
「意地悪……」
何が意地悪なんだ、と笑った。
「だって、ずっとわたしに言わせようとしてるし……」
「さっきも言っただろ。おまえの口から聞きたいし、言わせたいんだよ。俺とセックスしたい、って言わせたいんだって」
俺を求めてほしい、というただの欲求だった。彼女が求めてこないことなどないのはわかっている。ただ確かめて、その喜びに浸りたいだけのつまらない感情だ。
「でも、さっきもしたし……智幸さんを疲れさせたし……」
「さっきはさっきだ。それに……俺はおまえを可愛がる体力はあるよ。さっきは出来なかったこととか、まだある。後ろからめちゃくちゃ突き上げて、おまえを啼かせたい」
うん……、と彼女はおずおずと頷いた。
「露天風呂だし……外だから……隣の部屋に聞こえちゃいますよ」
「じゃあ、声、抑えろ、な?」
「うん……」
指を抜くと、彼女に少し湯をかけてやった。
そして後ろを向かせると、膝をつかせた。
彼女は従順だった。
「膝、痛くなったら言えよ?」
うん、と彼女は頷いた。
その返事を見て、トモは容赦なく後ろから自分のものを挿入し、突き上げた。
艶のある悲鳴が上がり、トモは宥める。
「こら……声、抑えろって」
「うんっ……」
激しく打ち付け、彼女を背中から覆うように抱き、柔らかな両胸を掴んだ。
「あっ……」
無理矢理振り向いてきた聡子にキスをしてやると、嬉しそうに笑った。
片手を胸から離し、彼女の敏感な場所へと移動させ、膨れた場所を撫で擦る。
「……はあぁ……」
「三点攻め、好きだよな」
好きっ……、と彼女は息も絶え絶えに言った。
もっと、という言葉に煽られたトモは腰を動かすスピードを速める。
「……んっ……」
一度大きく打ち付けた。
動きを止めると、はあはあ、と彼女の荒い息使いが響く。
動いたり止めたりを繰り返していると、聡子は焦れったいというふうに自分が腰を動かした。
(やば……)
自分のものを抜くと、今度は聡子を立ち上がらせた。
「膝、大丈夫か?」
「だ、いじょうぶ、です……」
惚けた顔で頷いた。
「今度は……前からもだ」
立ち上がった聡子と前からつながり、抱き締め腰を振った。
尻を掴んで持ち上げるように自分に抱き寄せる。
「んんっ……」
淫靡な音がかけ流す湯の音に混じっていく。
聡子の手を離すと、くたりと床に座り込みそうな勢いでよろけた。
(あんまりこの体位はもたないか……)
結局のところ、浴槽の縁に手をかけさせ、再び後ろからの体勢になった。
縁にお尻を置くのはマナー違反だ、と銭湯に行った時に注意をされたことがある。しかしここは二人しかいないし……いいよな、とぼんやり思いながら腰を動かした。
「バックばっかでごめんな」
「後ろからされるの、好きだから……っ」
そうだ彼女は後ろから攻められるのが嫌いではなかった、とトモは笑う。
一番好きだとは言われないが、喘ぎ方で割と好きな恰好だと気付いた。
(俺はやっぱ聡子の顔見て終わりたいけどな……)
夢中で腰を振り、手から零れそうな聡子の胸を掴んで欲を満たそうと励んだ。
もう絶頂が近づく、そう感じた。
このまま後ろからでイカせてくれ、と言うと彼女は必死に頷いてくれた。
「うあっ……」
直前で、繋がったものを引き抜くと、彼女の細い腰に欲を吐き出した。
はあ……と、トモはぺたりと座り込んだ。聡子も荒い息を吐いて、縁から手を離し、脱力して膝をついた。
聡子がゆっくりと振り返り、じっと見つめてきた。
「はは……俺、腰振りすぎだな……」
笑って彼女の髪を撫でると、彼女も嬉しそうに笑った。
力尽き、板張りの床にごろんと転がった。
「気持ちよ過ぎて、今、なんも考えらんね……」
「……うん」
聡子もトモの隣に並んで、板張りの床に転がった。
「バカ、風邪ひくぞ」
「智幸さんだって」
「……だな。……けど、少しだけ、こうさせてくれ」
「……はい」
二人はその後、再び露天風呂に、しっかり浸かってようやく休んだのだった。
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