大人の恋愛の始め方

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【第2部】24.緊張

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 トモは仕事を終えると、聡子の部屋へ行く。
 聡子は眠っていたが、物音で目を覚ましたようだ。
 後かたづけはすべて終わっていた。
(俺がやろうと思ったのに……)
「そういえば風呂はどうしてる?」
「入ってないです」
「だよな。着替えは?」
「してないです」
「汗かいてんだろ、身体拭いて着替えたほうがいい」
「はい……」
「明日、行けそうなら診療所に連れていくぞ」
 俺が拭いてやる、とトモが言うと聡子は首を振った。
「は、はずかしいです!」
「恥ずかしいって……恥ずかしい場所も全部知ってるし、恥ずかしいことしてる仲だろうが」
 それとこれとは別です、と聡子は俯いた。
 トモは風呂場から洗面器に湯を汲んでくると、タオルを準備した。
 聡子はのろのろと服を脱ぐと、ベッドの縁に腰を下ろした。恥ずかしそうに胸元をかくしている。
「じゃ、拭いてやっからな」
 首筋、背中、脇、腰、正面……と順番に拭いていく。
「ほら、手のけろって」
「……うん」
 胸は丁寧に拭いてやった。
 持ち上げて、胸の下も丁寧に拭く。
(いい乳してるんだよな……それに、初めての頃よりちょっとおっきくなったよな……俺のせいか?)
「あの、胸ばっかり拭いてませんか?」
「あ、ああ、悪い悪い。いい乳だし、大きくなったなあって思って、つい」
「…………」
「ごめん」
 立ち上がらせて、尻や脚を拭く。
 前を向かせると、
「あとは自分でやりますから……」
 聡子が恥ずかしそうに言う。
「全部俺がやるよ」
 聡子を立ち上がらせた。
 いつもはトモが強引に開くその場所も、丁寧に拭った。
「よし、終わった。着ていいぞ」
「ありがとうございます……」
 聡子はトモに背を向け、下着を身につけ、新しいパジャマを着た。
(こうしてみると……聡子、スタイルいいよな……)
「まじまじ見られると恥ずかしいです」
「だから、いつも見てるからいいじゃねえかよ」
「そういうことじゃなくて……」
「……はいはい」
 トモは風呂場に洗面所に行き、タオルと洗面器を洗った。
(ほんとはめちゃくちゃ興奮してんだけどな……)
 むくむくと反応したものをちらりと見やり、ため息をついた。
「はあ……抱きてぇ……」
 ちょっとトイレ、とトモはトイレに籠もった。

 トモが戻ると、聡子はベッドにちょこんと腰をかけたままだった。
「どうした? 横にならねえと」
「……うん」
 聡子は立ち上がり、トモに抱きついた。
「どうした?」
 胸に顔を埋める聡子を、トモも返すように抱きしめた。
「一人でしたんですか?」
「え?」
「今」
 聡子はトモの股間に手を当てた。
「うっ」
「一人で……」
「あ、ああ……悪い、ちょっと我慢できなくて、トイレ借りた」
「どうして」
「どうして、って、収まらなくて……」
「わたしがいるのにですか?」
「……病人だろうが」
「熱はあるけど……わたしだって智幸さんに触れられて、我慢してたけど、身体が熱くて熱くて……智幸さんと一つになりたくて……我慢できないって思いながら我慢してるんですよ……」
 トモのなかで何かがはじける音がした。
「煽ったのはおまえだからな」
 聡子をベッドに押し倒し、今着たパジャマのボタンを乱暴に外した。
 夢中で胸を貪る。
「ふぁ……」
「俺がどんだけ耐えてたと思ってんだよ……もう我慢しねえからな」
「しなくてもいいです……」
「ああ、しねえから覚悟しろよ」
 トモは聡子の蜜壷を乱暴にかき混ぜた。
「指だけででこんなに乱れやがって……」
「もっとしてください……」
 くちゅくちゅくちゅ、と水音が聞こえた。
 聡子の身体はいつもより熱く感じた。熱のせいかもしれない。
(ほんとに敏感になってるみてぇだ)
「一回じゃ済まねえぞ」
「……うん、何回でもシて下さい」
 トモはぺろりと舌なめずりをする。
 一度目は乱暴に激しく突いて、びっくりするほど早かった。先ほどトイレでしたというのに。
 二度目は聡子を上に跨がらせ、乱暴に下から揺らした。そしてぐったりする彼女を四つん這いにさせて後ろから乱暴に突きあげ、彼女の身体を蹂躙した。
 三度目は前からゆっくり彼女の柔肌を堪能し、無数の自分の痕跡をつけ、気を失った彼女の腹に欲を吐き出した。
(俺、何度やってんだ……)
 自己嫌悪に陥りつつ、堪能しても足りないなどと思ってしまう。
 彼女とつながった部分が熱くて、もっと熱くしてくれと言っているかのように締め付けてくるのだ。
「いい加減にしとかねえと……」
 彼女の体力は限界だったのだ。
 聡子の身体をさっと拭き、元の出で立ちもなんとか戻した。
(聡子のおふくろさんが訪ねてきたけど、セックスの最中じゃなくてよかった……)
 もう遅い時間だ。
 自分たちの声がアパート中に聞こえたのではないかと心配になった。聡子は声を抑える癖がついたようで、自分の口に手を当てたり、タオルをかんだりしている。
(聡子が声出せたらいいな……あいつの声、聞きてぇしな)
 しかし、
(あいつの声聞いたらもっと興奮しておさまんねえだろうし)
 とむちゃくちゃなことを思う。
 聡子を寝かせ、キスを落とすと、そっと部屋を出た。
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