仏舎利塔と青い手毬花

 田舎ではないが、発展から取り残された地方の街。

 誰しもが口にしないキャンプ場での出来事。
 同級生たちは忘れていなかった。

 忘れてしまった者たちに、忘れられた者が現実に向って牙をむく。

 不可解な同窓会。会場で語られる事実。そして、大量の不可解な死。
 同級生だけではない。因果を紡いだ者たちが全員が思い出すまで、野に放たれた牙は止まらない。

 ただ、自分を見つけてくれることを願っている。自分は”ここ”に居るのだと叫んでいる。誰に届くでもない叫び声。
 そして、ただ1人の友人の娘に手紙を託すのだった。

 手紙が全ての真実をさらけ出す時、本当の復讐が始まる。
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