スキルが芽生えたので復讐したいと思います~スライムにされてしまいました。意外と快適です~

北きつね

文字の大きさ
上 下
117 / 143
第四章 スライムとギルド

第三十八話 治療(10)終了

しおりを挟む

 真子さんの快楽の波が少しだけ落ち着いたようです。

「たか・・・こちゃん」

「はい」

 身体を起こしてくれました。
 自分の手を見て、涙を流しています。

 指が無かった手にゼリーを渡します。
 まだ力が入らないのでしょう。でも、自分の手でしっかりと触れたので、嬉しいのでしょう。手で顔を覆って、涙を流しています。

 足の復活はもう少し後になりそうです。

 今は、顔や腕や肩の傷が盛り上がって治っていくようです。
 再生の速度がゆっくりになっているのは、スキルの調整が出来るようになったからなのでしょうか?
 あとで、真子さんに話を聞きたいです。パッシブスキルの制御ができた例はありません。もしかしたら、何か方法があるのかもしれません。

 興味深いです。

「たかこちゃん。ゼリー。まだある?」

 お腹が空いているのでしょう。

「あります。蓋を開けますね」

「ありがとう。うで・・・。だるい・・・。たべさせて」

 腕には力が入るようですが、だるいのは収まっていないようです。

「わかりました」

 真子さんの口元にゼリーを持っていきます。
 全裸で汗だくなので疲れているのでしょう。傷の修復にも、快楽があるのでしょう。我慢している様子です。

「たかこちゃん。ひどいよ」

「え?」

 何か私・・・。酷い事をしたのでしょうか?

「ゆび・・・。いれた?はじめて・・・。なのに・・・。すこ・・・し、いた・・・かった」

 え?
 あぁそういうことですか・・・。

「わたしは、魔物なので、ノーカンです」

「えぇ・・・。あんなゆびでひろげておくまでゆびを・・・。はずかしかった」

 たしかに、私が人間だった時に、同じようにされたら恥ずかしかったでしょう。
 謝るのがいいでしょう。
 ”すごく綺麗でした”は、言わないほうがいいでしょうね。

「はい。ごめんなさい。方法が、なかったので・・・」

「ううん。いいの。でも・・・」

「はい?」

 真子さんが、弱弱しい手つきで、手招きをします。
 私の耳元で、すごいことを言い出します。快楽が、頭を支配してしまっているのでしょうか?
 多分、そうなのでしょう。
 そうでなければ、そんな発想にはならないと思います。

「本気ですか?」

「・・・。うん」

「いいのですか?」

「うん。たかこちゃんがいい」

「えぇ・・・」

「ダメ?」

「ダメではないですけど・・・。私も、男の子は怖いですし、好きでは無かったので・・・。どちらかといえば、女の子の方が・・・」

「ね。それなら、いいよね?」

 嬉しそうにしないで欲しいです。
 本当に、なんで、そんな発想になるのかわかりません。でも、少しだけ、本当に少しだけ興味があります。形が解らないので、調べなければなりませんが、何とかなるでしょう。

 真子さんが腕を抱えるようにします。

 次の快楽の波が来たのでしょうか?
 快楽が落ち着いた時には忘れていて欲しいです。覚えていても恥ずかしくなって、忘れたフリをすることを望みましょう。多分、真子さんの望みは叶えてあげられるでしょう。でも、なんか違うと思えてしまいます。

 でも、本当に、少しだけ、頭の片隅に、”あり”だと思ったのは内緒です。茜さんも・・・。とか、考えたのは、本当に内緒です。

 真子さんが、また快楽に支配され始めます。

 結局、ゼリーを4つとスポーツドリンクを2リットル近く摂取しました。汚れたタオルは既に10枚を軽く超えています。
 おむつの隠し場所は聞いています。数は大丈夫でしょう。おむつよりも、汗が凄いです。タオルの替えが心配です。

 タオルが先に無くなりそうなので、補充を行いました。

 茜さんなら、離れた場所でも話ができるので、茜さんに部屋の前まで来てもらって、タオルを洗ってもらうことにしました。
 洗濯機は乾燥もついているタイプなので、大丈夫でしょう。茜さんは、気が付いているようですが、何も聞いてきません。大人の女性なのでしょう。頼りになるお姉さんです。

 新しいタオルを持ってきてもらいます。

 足の再生が始まりました。
 快楽は、指以上です。

 そして、マソの量も桁違いに必要です。
 戸惑っているわけにはいきません。

 消費が激しいです。
 もしかしたら、再生する質量に比例してマソが必要なのかもしれない。

 そうなると、10個や20個ではすまない可能性が出てきます。

 入れた瞬間に消費されていきます。
 横に置いておくだけではダメなようです。体内に入れる必要があるようです。本当かな?デイジーの時には、食べさせるだけで大丈夫だった。やはり、質量の問題か?気楽に検証ができないのは残念ですが気になります。
 口の奥に入れると、喉に詰まってせき込んでしまうようで、口には1個か2個が限界です。

 指で奥に押し込んで、快楽に襲われるのでしょう。
 すんなりと入ります。諦めたのか、足を閉じなくなっています。どんどん、入れていきます。
 足に近いからなのでしょうか?口よりも吸収が早いように感じます。

 一時間が経過したくらいで、真子さんは肩で息をし始めます。

 足を見ると、殆ど再生が完了しています。
 もう少しなのでしょう。

 全裸の真子さんを見下ろす形になってしまいますが、身長は私よりも少しだけ低い感じです。
 肌が凄く綺麗。

 高校生の時に、事故にあったと聞いているから、身体は高校生の時の状態かな?
 髪も長く伸びています。寝ている時には、短く適当に切った感じでしたが、長い髪の毛が凄く似合います。

「はぁはぁ・・・。たかこちゃん」

「はい」

「こ、わ、い。だき・・・し・・めて」

「え?」

「あせ・・・すご・・・い。でも・・・。だ、きしめて、おねが、い。ふく、せいふ・・・く、よご・・・したら、ご、めん。でも・・・」

「わかりました」

 汗で、私の制服が汚れるのを気にされているのでしょうか?
 優しい人です。

 私は、真子さんの前で制服を脱いで下着を脱ぎます。

 全裸になって、真子さんの前に立ちます。

「これなら大丈夫ですか?」

「う、ん!たか、こちゃん!」

 真子さんを抱きしめます。
 汗を気にしていますが、凄くいい匂いです。

 お互いに全裸です。
 真子さんは私を強く抱きしめます。

 真子さんは柔らかいです。
 頭が”ぽぉー”とします。

 抱きしめていると、私の小さなおっぱいに顔をうずめた真子さんから寝息が聞こえ始めます。

 スライムに戻って、真子さんの腕から逃げます。
 危うくキスをされてしまいそうでした。嫌では無いのですが、しっかり意識があるときにして欲しいです。

 汗を綺麗にしてから、制服姿に戻ります。

 真子さんを観察します。
 足の再生は続けられています。寝ている状態でも、快楽を感じているのでしょうか?再生がゆっくりになって、快楽が少ないのでしょうか?

「ライ。見ていて」

「うん」

 おむつを始末します。
 もうあとはタオルだけで大丈夫でしょう。

 アイテム袋に収納します。
 ついでに、登録も行っておきましょう。

 うん。出来た。

 茜さんを呼んで、汚れたタオルを持って部屋を出ます。

「貴子ちゃん?」

「無事に終わりそうです。今は、寝ています。あと、1-2時間で起きると思います」

「わかった。よかったね」

「はい!」

「タオル。預かるよ」

「お願いします」

 茜さんにタオルを預けて、リビングに戻ります。
 口喧嘩は終わっているようです。

「貴子嬢。真子は?」

「今は、寝ていますが、足の再生を確認しました。あと1-2時間で起きると思います」

「そうか・・・。よかった」

「貴子嬢。それで?」

「まだ、最終的な判断では無いのですが、真子さんには私が知っている限りの魔物特有のスキルはついていません」

「そうか・・・」

 孔明さんが”ほっ”とした表情をしてくれます。

「スキルは、”再生”と”治療”と”魔物同調”と”災眼”と”聖”と”結界”です。定着には時間が必要なので、もしかしたらスキルは増える可能性があります」

 スキルの説明は必要が無いようです。

「・・・。”災眼”とは?」

 違いました。
 円香さんが”災眼”を聞きました。確かに、”破眼”の持ち主としては気になるのでしょう。

「円香さんの破眼の下位互換で、魔物に関する災いが見えます。簡単に言えば、魔物が発生する予兆が見えます」

「は?」「なに?円香!」

「貴子さん。私のスキルでは、魔物の発生予兆はわからない。そもそも、予兆があるのか?」

「ありますよ?あっこの話も、茜さんにすればいいですか?」

「そうだな。貴子さん。お願いできるか?」

「はい!あっ魔眼シリーズで、あと患眼というのがあるので、茜さんに覚えてもらっていいですか?真子さんが取得した”聖”との相性がいい魔眼シリーズです」

「お願いする」「円香さん!」

「茜。諦めろ。今更、スキルの一つや二つ・・・。増えても大丈夫だろう?」

「うぅぅそうですが・・・」

 茜さんが頭を抱えだしますが、諦めてもらいます。

 でも、真子さんの治療が成功してよかった。
 本当に・・・。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。

アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。 両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。 両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。 テッドには、妹が3人いる。 両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。 このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。 そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。 その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。 両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。 両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…   両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが… 母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。 今日も依頼をこなして、家に帰るんだ! この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。 お楽しみくださいね! HOTランキング20位になりました。 皆さん、有り難う御座います。

家の庭にレアドロップダンジョンが生えた~神話級のアイテムを使って普通のダンジョンで無双します~

芦屋貴緒
ファンタジー
売れないイラストレーターである里見司(さとみつかさ)の家にダンジョンが生えた。 駆除業者も呼ぶことができない金欠ぶりに「ダンジョンで手に入れたものを売ればいいのでは?」と考え潜り始める。 だがそのダンジョンで手に入るアイテムは全て他人に譲渡できないものだったのだ。 彼が財宝を鑑定すると驚愕の事実が判明する。 経験値も金にもならないこのダンジョン。 しかし手に入るものは全て高ランクのダンジョンでも入手困難なレアアイテムばかり。 ――じゃあ、アイテムの力で強くなって普通のダンジョンで稼げばよくない?

転生した体のスペックがチート

モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。 目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい このサイトでは10話まで投稿しています。 続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

他人の寿命が視える俺は理を捻じ曲げる。学園一の美令嬢を助けたら凄く優遇されることに

千石
ファンタジー
【第17回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞】 魔法学園4年生のグレイ・ズーは平凡な平民であるが、『他人の寿命が視える』という他の人にはない特殊な能力を持っていた。 ある日、学園一の美令嬢とすれ違った時、グレイは彼女の余命が本日までということを知ってしまう。 グレイは自分の特殊能力によって過去に周りから気味悪がられ、迫害されるということを経験していたためひたすら隠してきたのだが、 「・・・知ったからには黙っていられないよな」 と何とかしようと行動を開始する。 そのことが切っ掛けでグレイの生活が一変していくのであった。 他の投稿サイトでも掲載してます。

私のスキルが、クエストってどういうこと?

地蔵
ファンタジー
スキルが全ての世界。 十歳になると、成人の儀を受けて、神から『スキル』を授かる。 スキルによって、今後の人生が決まる。 当然、素晴らしい『当たりスキル』もあれば『外れスキル』と呼ばれるものもある。 聞いた事の無いスキル『クエスト』を授かったリゼは、親からも見捨てられて一人で生きていく事に……。 少し人間不信気味の女の子が、スキルに振り回されながら生きて行く物語。 一話辺りは約三千文字前後にしております。 更新は、毎週日曜日の十六時予定です。 『小説家になろう』『カクヨム』でも掲載しております。

スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?

山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。 2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。 異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。 唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

処理中です...