スキルイータ

北きつね

文字の大きさ
上 下
121 / 323
第十二章 準備

第百二十一話

しおりを挟む

 明日、パレスケープに代官代理として行っていたリヒャルトと、代官代理の代理として行っていたルートガーが帰ってくる。
 なんだかんだで、”誕生祭”から3ヶ月位行っていた事になる。

 その間ペネム街では大掃除が行われた。

 主に、自由区の外に構築されつつ有った外周部分だ。
 この部分は、無法地帯になりそうだったので、自由区を広げる事で、飲み込ませた。それだけでは問題は解決しない事も解っていたので、外周部に居た連中を面談した。
 想像以上だった。ほとんどが、SAやPAに入る事ができない者たちだ。中には、勘違いしている者も存在したが、数的には犯罪者や商隊崩れや、冒険者くずれがほとんどだった。

 勘違いしている者は、SAやPAだけではなく、自由区に入るのにスキルカードが必要だと思っていたようだ。
 誰かから”そう”教えられたと言っていた。全ての区で調査を行った結果・・・5箇所で入場時にスキルカードを要求していた守衛や商隊がいた事が発覚した。そのもの達はヒルマウンテンの採掘場送りにした。10年間採掘をしっかり行ってもらう事になった。

 港区(ロングケープ/パレスケープ/パレスキャッスル)に向けての街道整備と街道沿いのSAとPAの配置も完了した。

 ミュルダ-ロングケープ街道、サラトガ-パレスケープ街道、ユーバシャール-パレスキャッスル街道。おまけで、アンクラム-ユーバシャール街道とサラトガ-ユーバシャール街道が完成した。
 街は、16キロおきにPAを設置して、32キロおきにSAを配置して、64キロおきに”道の駅”を配置した

 SAとPAは今までどおりで休憩所と宿泊施設の役割をもたせた場所だ
 道の駅は、SAとPAの役割に付随して、街としての機能をもたせる事にしているまだ作っては居ないが、別の街道に伸びる街道も設置する予定だ。ユーバシャール-パレスキャッスル街道から、サラトガ-パレスケープ街道に繋がってさらにそこから、ミュルダ-ロングケープ街道の道の駅に繋がる。まだ人口も多くないので、それほど各区が爆発しているわけではないので、現状は必要ないとは思っているが、人口が増えてきたら作っていく事にする。

 近くにある集落からなるべく人を集める事にした。集落ではなく、PAやSAや道の駅の方が安全な事は確かだからだ。
 それでも、集落を捨てられない人たちも居るので、集落のために街道から道の整備もおこなっている。

 建築速度だけは、地球を凌駕している。数年単位で作る物が数日で完成してしまう。

 そうそう、元吸血族の洞窟はあれから拡張されて、囚人やその家族が住む場所へと変化した。新しく囚人や家族が入るときに、何もない洞窟を作って渡す事にした。もちろん、アンクラム-ユーバシャール街道と繋がる場所は石壁が設置されている。中で一生過ごしてもらう事になっている。中での自由は保証している。食事は自給自足になっている。

 ”誕生祭”のときに、街を襲撃してきたアトフィア教の残党や既得権益の奪還を目標とした奴らに雇われた者たちは、結局10日後に素直になった。囚われている者の半数は、既に”殺してくれ”と懇願するようになっていた。膝の高さまでローションに浸かっている、一歩も動けない状況だ。辛うじて座る事はできるだろう。寝られない状況には違いない。餌は不定期に与えられる、それもギリギリ手がとどかない場所に投下されるのだ。上手く受け取らなければ、ローションまみれになる。動けば、バランスを崩して転んでしまう。そうなれば、他の奴に取られてしまう可能性まである。本来なら、一箇所に固まって互いを支え合えば多少は楽になるのだろうけど、バラバラに散らばって居る。

 それでも10日は持ったほうだと思う。
 ”殺してくれ”と言ってきていない者も、心は既に折れている。聞きたかった事もほぼノータイムで答えてくれる。

 そんなアトフィア教の連中や既得権益を侵されたと思っている奴らが雇った者たちから、いろいろな事が判明した。

 まずは、アトフィア教の事だ。ここに居る連中がこの大陸に残されている最後の敵対集団だと思って良さそうだ。
 彼らの言葉を信じれば、彼らを支援していた団体が居るのだが、そこを潰せば自然と活動が終息するだろうという事だ。成功を信じて待っているようだ。スーンたちに命じて、団体が使っている場所を急襲させた。そこから芋づる式に支援団体や関係者を捕らえていった。
 支援していた者たちは、ロングケープに移送して大陸からの退去を言い渡した。少ない人数だったが”殺し”や”誘拐”を行っていた者は、実験区送りにした。

 面倒だったのは、既得権益を持っていた奴らだ。
 大きく二つに分かれていて、奴隷商はアトフィア教に繋がっている者が多く、大陸からの退去か、鉱山区送りになった。
 問題は、そうではなく、サラトガのダンジョン素材を得て商売をしていた者たちだ。ダンジョンの恵みからの利益は自分たちが得るのが当然だと思っている。
 そのために、憶測からペネムのダンジョンは、サラトガに有ったダンジョンが移動したもので、あの権利は自分たちにあると思っているのだ。

 そして、その者たちの一部が、ルートガーに俺を暗殺させようとした者たちにも繋がっていた。

 裏では、大陸にある”ゼーウ街”が絡んでいるのは間違いない。デ・ゼーウが領主の名前になるらしい。
 パレスケープの領主は、このデ・ゼーウと繋がっている。繋がっていると思っているというのが正しいようだ。詳しい事情は、結局わからなかった。

 ここまでの報告を読み終えた。
 適時スーンが補足をくれている。シロはラフな格好でソファーに座ってお茶をのみながらお菓子を食べている。

 それは大きな問題ではない。

「それで・・・なんで、カトリナが居る?」

 テーブルの上に置かれた菓子を食べながら、俺たちの話を聞いているのは、リヒャルトの娘だ。確かに、父親がパレスケープの代官代理で居なくて動かせる商隊が少ないのもわかる。
 明日、帰ってくるとの情報を俺の所に届けてくれたのも、カトリナだ。リヒャルトからの報告書とは別に商隊に送っていた報告も持ってきてくれている。

「ツクモ様。私は、シロ殿に意見を聞きに来ただけです。それが、たまたまツクモ様の執務室だったというだけです」
「まぁいい。お前に聞かれて困るような話では無いからな。話を聞いたからには、お前の意見も聞きたい」

 なぜか・・・でも無いけど、俺の周りには武闘派が多くなってしまっている。
 最初は違うと思っていたが、クリスもかなりの武闘派だ。ルートガーの話を聞いて、パレスケープだけではなく、大陸にあるゼーウ街を滅ぼすといい出したものクリスが一番最初だ。その他の者も、滅ぼすか乗っ取るのがいいといい出している。ヨーンたち獣人は、大陸のデ・ゼーウの事は知っているが、気に食わない奴らだと話している。根本的に合わないと言っていて、”俺が潰せと命令してくれるのを待っている”と宣言して居る。
 最終的には、それも有りだとは思っているが、果たしてこれ以上手を広げて対応できるかわからない。相手の事もわからない。まずは情報収集と、相手がこちらをどう見て、どう考えているのかを知ってからだな。

「私?」
「そうだ、リヒャルトの娘というよりも、小さいながらも商隊を任されているのだろう?商隊のトップとしての意見を聞きたい」
「うーん。ツクモ様。他の大陸で、この街の事が”どう”言われているか知っていますか?」
「さぁな。噂なんで気にしてもしょうがないだろう?」
「そうだろうと思いますが、商売人としては、本拠地としている街の噂は大事なのですよ」
「あぁなんか、前に言っていたな、魔物の王だとか、獣人の庇護者とか・・・竜族を使って脅しているとか・・・だったよな」
「そうそう、もう一つ”アトフィア教を撃退した強者”が、加わっていますよ」
「そうなのか?それは、商売にプラスなのか、マイナスなのか?」
「難しい所だけど、私達はプラスに考えていますよ。元々、獣人やハーフが多い商隊ですからね。アトフィア教の集落とは商売を避けていましたからね」
「そう言えば、そんな事を言っていたな。それで?」
「え?あっだから、ツクモ様は、”獣人の守護者”だと思われています。だから、ゼーウの奴らも調子に乗ったのでは無いでしょうかね?」
「どういう事だ?」

 なぜか、カトリナは大きくため息をついた

「カトリナ。ため息一つで幸せが一つ逃げていくぞ!」
「そんな言い伝え知りません。ツクモ様の創作ですか?」
「違う!俺の住んでいた場所でよく言われていた事だ」
「へぇ・・・興味深いですね」

 あっ何か考えているのか?

「それで?どういう事なのだ?」
「・・・今後またゆっくりと聞かせてくださいね」
「わかった。気が向いたらな」
「・・・それでいいですよ。あっそれでですね。ゼーウ街は、獣人が作った街なのです」
「へぇそうなの?」
「はい。領主は、代々”デ・ゼーウ”の名前を受け継ぎます」
「世襲というわけじゃないのだな?」
「はい。世襲ではなく、皆から指名されて任命されます」

 へぇ選挙のような制度が有るのだな。

「そうなのか」
「はい。今代は、いろいろ問題がありますが、ゼーウ街を大きくしたという意味では皆から支持されています。アトフィア教とも距離を保ちながら付き合っていける程度の知恵は持っています」

 それは面倒だな。
 裏から話をしたり、しっかりとした対策が取れる奴は面倒なのだよな。

 嫌がらせのような事をにしてくるだろうからな。面倒にならなければいいのだけどな。

「それで、ゼーウ街にとって、パレスケープは大事な相手なのか?」

 知りたいのはパレスケープ一つを失った位で財政基盤が傾くかどうかだ。
 それに寄って、相手の本気度を測る事ができる。

「どうでしょう。流石に、それはわかりませんが、パレスケープというよりも、サラトガのダンジョンに依存していた部分はあると思います」
「ん?どういう事だ?距離から考えても、なかなか難しいのではないか?」

 カトリナが、”あっ”という顔をする。

「そうでした。ツクモ様は、大陸間の情勢をご存じないですよね?」
「あぁこの辺りの事も怪しい位だからな」

 カトリナが教えてくれたのは、初歩的な事だと断りが入るが、大陸間の情勢だ。

 俺たちの住んでいる場所は、最近ペネム大陸と呼ばれているようだ。
 前は、ヒルマウンテン大陸と呼んでいたようだが長い上にわかりにくいという事で、ペネム大陸が通称として使われるようになっているようだ。この星では”大陸”と言えば中央にある一番大きな大陸の事を指す。
 大陸は、海に面している部分以外の開拓はできていない未開な部分が多数存在している。年中霧で覆われている場所や、魔の森以上の森だったり、海かと思うくらいの川が流れていたりするようだ。

 その大陸には、今の行政区と商業区と自由区を合わせた位の街が多数存在していて、争っているという事だ。争っている理由は様々だ。ゼーウ街は武器や防具を提供する街となっている。その他にも、攻撃系のスキルカードを提供している。

 その街としては、”魔の森”からの魔物の素材や、サラトガダンジョンからの素材は命綱になっているようだ。
 食材とかではなく、武器の素材として使っていたのだ。大陸にももちろんダンジョンはあるが、それらは他の街が手中におさめているので、ゼーウ街の好きにできるものではない。そして、そういう街では武器や防具の素材は高値で取引されている。その点、サラトガダンジョンはスキルカードの産出が主な目的であったために、産出される魔物は食料になるほかは武器や防具用の素材もなっていたが、大陸よりも安く取引されていた。サラトガからパレスケープ経由で入手したとしても十分元が取れる値で取引されていた・・・らしい。

「そうか、それで、俺が邪魔になったという事か?」
「そうですね。ツクモ様が邪魔というわけではないと思います。ただ、単純に、自分たちに都合がいいトップになってほしいだけでしょうね」
「同じこと・・・じゃないな。ルートガーが失敗しても、それをネタにすればよかったのだな」
「えぇツクモ様が妥協すると思ったのでしょうね」
「愚かだな」

 カトリナには、無言で肯定の意思を伝えられてしまった。
 搦め手がダメだったから今度は正面から来る事はなさそうだな。

 最初から・・・違うな。ゼーウ街としては、既得権益だと思っていたものが全然違ったのだろうな。

「なぁカトリナ。素材の値段とか変わっていないと思ったけど?」
「え?あっそういう意味では変わっていません。ただ、”誰でも”買えるようになってしまっていますよね?」
「ん?あぁそうだな。サラトガと違って、一部の商隊にだけ売るような事はしていないな。基本セリが行われるからな」

 難儀な事だな。
 全体量としては数倍になっているのだから、独占したいと思わなければ、ある程度は安価で買っていけるのに、自分からその可能性を排除しておいて、既得権益の回復を考えるのか?

「スーン!」
「はい」
「商業区に、パレスケープ経由で大陸に行く商隊がどの程度居るのか調べておいてくれ」
「かしこまりました」

 カトリナが不思議な表情をする。
 意味がわからないと言った表情だろう。

「どうした?」
「え?あっツクモ様がどうされるのかと思っただけですよ」
「うーん。別に、ちょっかいかけられなければ、今までどおりのつもりだけどな」
「・・・」
「カトリナが考えているような、いきなり、パレスケープを絞るなんて事はしないよ」
「それならいいのですが・・・」
「なんだよ」
「いえ、ツクモ様・・・敵対した者には容赦しないですからね」
「俺だけの話なら別に気にしないけどな。街や住民に手を出されたら気分が悪くなるだろう?」
「えぇまぁ」
「それも、終わってしまった権益を復活させろとかいう馬鹿げた理由だぞ?」
「そうですね。それで?」
「それで?」
「パレスケープには新しい代官が就任しましたよね?」
「あぁ掃除も終わったようだからな」
「パレスケープは、区となるけど、今までどおりという事ですか?」
「大陸への港のままだと考えているけど?」
「そうですか・・・」
「なんだよ歯切れが悪いな」
「いえ・・・・正直、商隊と考えると、あのルートは魅力が無いのですよね?」
「そうなのか?」
「はい。確かに売上が見込めますが、ゼーウ街が自分の所の商隊以外に税金をかけますからね」
「へぇ」
「ですので、パレスケープ街まで運んでおしまいとなる場合が多いのですよね」
「そうなのか?」
「はい。よほどの物で無い限り、そうしてしまいますね」
「あぁそういう事から・・・今回の問題を起こした商隊だな」
「そうです。それで、代官がどうするのかと思っただけです」
「確かに、それは・・・でも、向こうの街まで運ぶのなら手配できるのではないのか?」
「どうでしょうね。条件がよくても私は受けませんね」
「美味しくないか?」
「はい。リスクが有る上に・・・パレスキャッスルやロングケープからアトフィア教の穏健派に流したほうが利益が大きいですからね」
「パレスケープ路線は衰退するか?」
「今のままでは・・・・」

 リヒャルトとルートガーが帰ってきたら、聞こうと思っていた事の半分が、カトリナから聞くことができた。

 そして、どうやら・・・デ・ゼーウは俺たちに敵対するしか手がないと思っているようだ。カトリナの話しを全面的に信じるなら、ゼーウ街を集中に治めるか、デ・ゼーウが考え方を変えない限り、緩やかな衰退になっていくだろうな。

 アトフィア教の問題が少しだけいい方向に向かったら、今度は違う街が現れるのか・・・この大陸だけでも距離の問題や人口の問題がまだ解決していないからな。こればっかりは、スキルカードがいくら有っても解決はできないだろうな。

 明日リヒャルトが帰ってくるから、奴の意見を聞いて最後の調整を行えばいいか・・・。
 ゼーウ街に大陸への橋頭堡としての役目をもたせる方法を考えなければならないかも知れないな。そうなると、以前から宿題になっている”認証”も本気で考えないとならないな。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

一ノ瀬 彩音
ファンタジー
元勇者パーティーで雑用係をしていたが、追放されてしまった。 しかし彼は本当は最強でしかも、真の実力を隠していた! 今は辺境の小さな村でひっそりと暮らしている。 そうしていると……? ※第3回HJ小説大賞一次通過作品です!

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

『特別』を願った僕の転生先は放置された第7皇子!?

mio
ファンタジー
 特別になることを望む『平凡』な大学生・弥登陽斗はある日突然亡くなる。  神様に『特別』になりたい願いを叶えてやると言われ、生まれ変わった先は異世界の第7皇子!? しかも母親はなんだかさびれた離宮に追いやられているし、騎士団に入っている兄はなかなか会うことができない。それでも穏やかな日々。 そんな生活も母の死を境に変わっていく。なぜか絡んでくる異母兄弟をあしらいつつ、兄の元で剣に魔法に、いろいろと学んでいくことに。兄と兄の部下との新たな日常に、以前とはまた違った幸せを感じていた。 日常を壊し、強制的に終わらせたとある不幸が起こるまでは。    神様、一つ言わせてください。僕が言っていた特別はこういうことではないと思うんですけど!?  他サイトでも投稿しております。

ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い

平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。 かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

はぁ?とりあえず寝てていい?

夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。 ※第二章は全体的に説明回が多いです。 <<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>

処理中です...