スキルイータ

北きつね

文字の大きさ
上 下
107 / 323
第十章 統一

第百七話

しおりを挟む
/*** カズト・ツクモ Side ***/

「シロ!シロ!」

 馬車の中で一晩を過ごした。
 身体が痛かったので目が覚めてしまった。

「シロ!朝だぞ」

 俺は、俺に抱きついて寝ているシロを起こそうとしているが起きる気配がない。
 相当疲れているのだろう。なれない武器で戦っていたのだからしょうがない。カイとウミも、二度寝して下さいと言っていたので、言葉に甘える事にした。ライが、スーンに連絡をして、フラビアとリカルダとギュアンとフリーゼを、イサーク達に合わせる役目を頼んでもらった。
 冒険者ギルドで待ち合わせをしてから、先に4人にバトルホースを渡す事にした。
 移動時間を考えれば、あと3~4時間位は寝られる計算になる。昼前には、イサーク達もバトルホースを選び終わるだろう。スーンに言って、昼をどこかで食べてもらってから、冒険者ギルドで待ち合わせすることにした。

 フラビアとリカルダには、シロが俺と一緒に居る事も告げていて、大丈夫だという事も連絡してある。

 完全にロックされていて起き上がれない。寝る時くらい、イヤーカフスを外せと言ったのですが、外したくないの一点張りでそのまま寝てしまった。そんなにスキル清潔が必要とは思えないが、寝る前にも使っていたので、気に入ってくれているのは間違いなさそうだ。そんなに臭くはないと思うけどな、シロも女性だって事で匂いを気にしていたのか?

 帰ったら、リーリア・・・ダメだ、クリスはもっとダメだ。うーん。適任者が居ないな。
 シロが知らない事から、フラビアやリカルダも風呂の存在は知っていても、使い方は知らないと思ったほうがいいかも知れない。

 どうしようかな?

『カズ兄どうしたの?』
『うーん。シロたちに、風呂を教えるにはどうしたらいいのかと思ってな』
『なんだぁカズ兄が一緒に入って教えればいいよ!』
『ウミ。それができないから悩んで居るのだよ』
『なんで?服着て入るのもダメなの?』

 はっそうだ。
 別に裸で入って教える必要はない。実際に入るときには、裸になるけど、教えるときは服を着て教えればいい。

『ウミ。ありがとう。単純な方法を忘れていたよ』
『うーん(シロやフラビアやリカルダならカズ兄なら裸でも大丈夫だと思うけどね)』
『ん?ウミ。何か言ったか?』
『ううん。なんでもないよ。カズ兄。今日は、どうするの?』
『シロが起きたら地上に戻って、何も予定がなければ、またダンジョンにでも潜るかな?』
『わかった!』

 シロが起きたのは、そんな話をしてから30分くらい経ってからだ。

「うぅーん。パパ・・・」
「シロ。シロ。起きろよ」
「うぅーんん。もう少し。あうーん。いい匂い」

 俺に抱きつきながら、身体をこすりつける。マーキングしてくるなよ。

「シロ!」

 おぉ起きた。
 回されていた腕の力がほんの少しだけ弱まった。

 おぉ周りを見て、現状を確認しているようだ。
 だんだん、意識がはっきりしてきたようだな。

 自分で、胸を俺の腕に押し付けていたのに気がついたな。それだけじゃなくて、足も俺の足に絡めている。

 みるみる顔が赤くなる。耳まで真っ赤になる。

「カズト様!ゴメンなさい」
「いいよ。起きて、ご飯にしよう」
「はっはい!」
「シロ?」
「え?何でしょうか?」
「そろそろ、腕と足を開放して欲しいのだけど・・・ダメかな?」
「え?」

 力が少しだけ弱まった所で、シロの腕から拘束されていた腕を抜いて、足の拘束からも抜け出す。

「あっ・・・」

 そこでなんで残念そうな顔をする。
 抜け出さないと食事もできないだろう?

 シロに馬車の中の片付けを頼む。

 俺は、馬車を出て食事の支度を行う事にした。

 シロも落ち着いたのか、馬車から出てきて食事の支度を手伝ってくれるようだ。

 朝食を取り少し落ち着いてきたので、30階層のフロアボスを倒してから地上に戻る事にした。
 シロがもう少し武器に慣れたいと言ったからだが、別に予定も無かったので了承した。

 ライのおかげで、昼前には地上に戻る事ができた。
 シロに夕方に一度宿を訪れる事を告げておいた。風呂を教えなければならない。

 そのまま、居住区経由でペネムダンジョンに向かった。昼飯を、ダンジョン内の店で食べてから、ダンジョン入り口近くにある冒険者ギルドに向かった。
 既に、皆が集まっていたので、そのままシロを渡して、行政区に向かった。

 行政区で、ミュルダ老やシュナイダー老と会ったが、昨日の今日で何か有るわけではなく、雑談をしてログハウスに戻る事にした。

 夕方少し前にスーンから連絡が入った。
 シロたちを宿区に届けたという事だ。

 フラビアとリカルダは、やはり風呂の事は知識としては持っていたが使ったことがないという事だったので、ギュアンとフリーゼも一緒に教える事にした。小さいけど、ギュアンたちの家にも風呂を作る事は、俺の中で決定事項になっているからだ。

 風呂の説明をした。一通り説明したら、フラビアが入りたいと言うので、魔核をセットした。使い方も説明した。魔力の充填方式のものだが、十分だろう。
 お湯が出る事を確認してから、俺は、ギュアンたちの家に向かった。

 ギュアンたちと話をしながら、家の改装計画を立てる。家の強度も心配だったので、まずは補強計画を立てる。同時に、風呂とトイレを始め水回りの計画を立てる。
 大きくいじらないでも大丈夫だろうという事で、後の事をエントとドリュアスに任せる事にした。

 ギュアンとフリーゼに俺は戻る事を告げて、ログハウスに戻ることにした。

/*** フラビア Side ***/

 数日前に、姫様がツクモ様の所に出かけて帰ってきませんでした。
 やっと、姫様にも・・・と思ったのですが、違いました。夜中まで、武器を調整して、ダンジョンに潜っていたそうです。

 姫様が、ツクモ様に懸想しているのは、私とリカルダの共通の見解です。姫様に確認はしていませんが、間違いないでしょう。今まで私たちにしか話していないような”僕”という一人称を使って、ツクモ様に接しています。

 かなり心を開いているのは間違いありません。
 総本山に居たときの姫様の周りにも男性は沢山居ました。当然の事ですが見た目も素晴らしいのですが、その男性たちは姫様のバックボーンを気にされています。教皇であるお祖父様の影響力を得ようとしていたのです。
 姫様は敏感に察して、男性を遠ざけるようになっていました。一時期は、私とリカルダを絡めた、女性同士の恋愛関係だと噂された事も有りました。

 その姫様が、男性であるツクモ様と・・・。それも、姫様の2歳年下。最初に年齢を教えられましたが、年下に思えません。正直に言えば、私たちよりも年上だと言われても納得してしまいます。

 出会った時は、敵対していました。
 姫様を捕虜にする、私たちから見たら許されない事をする男でした。しかし、ツクモ様はアトフィア教の男共とは違っていました。何が違うのかわかりませんでしたが、本来なら、私たちなぞ捕らえた時点で隷属させられて、奴隷になっていても不思議はありませんが、ツクモ様はそうされないばかりか私たちにある程度の行動の自由を与えてくれました。
 そして、”考えろ”とおっしゃいました。私たちは、姫様のお父様の考えが正しいと思っていました。今でも、一部は正しいと思っています。ツクモ様に言われて、一緒にいろんな物を見ました。今まで、獣人が人族に行っていると言われた事を実際に見ました。愚かな行為をしているアトフィア教の司祭や聖騎士達・・・私たちに命乞いをする者たち、そして私たちでは何もできないとわかったときに罵詈雑言を浴びせてくる醜い者たち、力あるものに媚びる女性たち、自分の命の為に部下を差し出そうとする者たち、司祭で有りながら子供を殺して食べていた者たち、自分が助かるために子供を差し出す者たち、実際に自分で見なければ信じなかった・・・。いえ、違いますね。姫様のお父様から聞かされていました、信じたくなかったというのが正しい感情でした。

 ツクモ様は、一貫していました。
 アトフィア教を否定しているわけでは無かったのです。最初は、獣人の味方で人族のアトフィア教の敵だと思っていましたし、警戒していました。姫様を洗脳して、自分の物にしようとしているのではないかと思ってもいました。
 違うとわかったのは、ツクモ様が盗賊になっていた獣人を斬り殺したからです。その上で、仲間を裏切った獣人を許さないと言って、とことん追い詰めたのです。同じ様に、子供を差し出した親や、自分が助かるために女子供を差し出した集落も容赦しませんでした。
 ツクモ様は、獣人とか人族とかアトフィア教という縛りで判断していないのです。そして、ツクモ様から一度も”正義”という言葉を聞いた事がありません。リカルダにも確認しましたが、間違いないようです。

 野営のタイミングで、ツクモ様と一緒に過ごす事になったので、好奇心に負けて聞いてしまいました
「ツクモ様は、正義の為に粛清のような行いをしているのですか?」

 ツクモ様の答えは私の想像した物ではありませんでした。
 私は、ツクモ様は正義を実現する為に、このような行為をしているのだと思っていました。

 しかし、
「フラビア。正義ってなんだろうな?俺の正義?フラビアの正義?・・・それこそ、一人ひとりに正義って有ると思っている。もしかしたら、絶対的な正義って物が存在しているかも知れないが、俺は・・・絶対的な正義には手がとどかない」
「絶対的な正義?」
「アトフィア教・・・違うな。集落を占拠していた奴らにも、奴らなりの正義が有ったのだろう?」
「・・・」
「俺は、正義を振りかざして、自分のやっている事を正当化している奴らが嫌いなだけだ。正義と神の言葉は、思考停止の原因にしかならない」
「思考停止?」
「あぁそれ以上考えなくていいだろう?”神が欲している”とか、”正義を実現する”とか、楽だろう?」
「えっ・・・ツクモ様は違うのですか?」
「うーん。どうだろうな。俺は、正義の為にやっているとは思っていない。俺が気に入らないからやっているだけだからな。正義を名乗って、神の言葉を語って、人に死ねと・・・人を殺せといえるほど、俺は強くもないからな、それなら、自分がやりたい事が周りからどう評価されようが、俺がやりたい事をやっていたいと思うだけだからな」
「・・・。ツクモ様?」
「どうした?」
「いえ、ツクモ様は強さってなんだと思っているのですか?」
「うーん。難しいな、魔物を倒せる、戦って負けない・・・ことも、強さだけど、そんな事を聞きたいわけじゃないのだろう?」
「はい」
「強さもいろいろあるからな。それを認める事じゃないかな?」
「え?なんか、騙されているように感じてしまうのですが・・・?」
「そうだよ。もっともらしい嘘を言っているだけかも知れないからな」
「え?」
「ハハハ。悪いな。正直、正義とか強さとか、俺にもわからないが答えだよ」

 はぐらかされてしまいましたが、多分それを含めて、ツクモ様の正義なのでしょう。
 いろいろあって、ミュルダ街に到着しました。

 ここまでの旅程で、ツクモ様の正体というか・・・想像できていました。領主相当なのでしょう。アトフィア教で考えると、枢機卿にあたる存在なのだと思っていました。リカルダとも話したのですが、似たような認識でいました。

 違っていました。
 カーマン商隊のトップが頭を下げてツクモ様を迎えました。その娘のカトリナ殿が、完全にツクモ様に従っています。上位者に対する振る舞いをしているのです。カーマン商隊と言えば、なりたての枢機卿が頭を下げて自分の出身の街に迎い入れるような商隊です。それこそ、姫様のお祖父様である教皇とも直接やり取りできる商隊なのです。全大陸に商店をだせる数少ない商隊なのです。
 そんな商隊のトップが頭を下げています。

 それから、認識を上方修正する日々でした。
 宿と呼ばれていましたが、”ここ”を自由に使ってくれと言われたときには、ツクモ様の事を本気で疑いました。これだけの設備の物を自由に?枢機卿どころか、教皇でも全部そろえているとは思えません。
 寝室も3ヶ所有りましたが、私もリカルダも怖くて使えませんでした。初日は、リビングと呼ばれた場所で一緒に寝ました。
 リカルダが自分だけで抱えるのは嫌だと言って、私に説明してくれました。一つ一つがアーティファクト級の物です。気が狂うかと思いました。

 私たちの活動も認めてもらいました。
 昨日、武器と防具を買いに行きました。ミスリル製武器が普通に売っていましたし、防具もいろいろと取り揃えてくれていました。それらを調達してから、スキル道具と呼ばれるスキルが付与された道具を見に行きました。ツクモ様と姫様は、来られないと説明を受けて、竜族の姫であるエリン様とスーン殿・・・リカルダから教えられたのですが、イリーガルの称号を持っている、エルダーエントだと・・・死ぬかと思いました・・・が、好きな物を選んで欲しいと言われました。最初は遠慮していたのですが、遠慮していたのがわかってしまったのでしょう。遠慮するほうが、ツクモ様に失礼だと言われてしまったので、遠慮しないで最高の物を選ぶ事にしました。

 それから、スーン殿・・・様?・・・に言われて、総本山に手紙を出す事にしました。
 親しい人たちへの連絡です。穏健派と言われる人たちに連絡を取るのも私たちの役目です。私たちの名前は出しません。死んだ事になっているためです。潜入している者からの連絡という事で、スーン殿に案内された場所の情報を流す事になりました。本当に大丈夫かと思いましたが・・・スーン殿から、考えて欲しいと言われました。

 スーン殿と同格か、スーン殿以上の者が数体居て、竜族を支配下に置いている、イリーガル種やデスの称号を持っている者がゴロゴロ居る場所に敵対したいですか?

 ・・・と、真顔で聞かれました。素直に納得しました。
 たとえこの情報が、穏健派以外にバレても、ここを脅かすような事は無いでしょう。ツクモ様がお命じになるとは思いませんが、スーン殿に”アトフィア教を滅ぼせ”と言えば、アトフィア教の総本山は数日で跡形もなくなってしまうでしょう。

 それから、スーン殿に、今までツクモ様を怒らせた発言や行動を聞きました。
 教えて欲しいとお願いしたら、本当にいろいろ教えてくれました。納得しました。

 姫様とツクモ様を無理矢理くっつけようと思っていましたが、止めにします。自然の流れでそうなる事を祈ることにします。

 ツクモ様推薦の冒険者とダンジョンに潜ります。いろいろ教えてもらって吸収して居場所を確保しなければなりません。

 それにしても、この街の食べ物は本当に美味しいです。体重維持の為にも、しっかりダンジョンで身体を動かさないとダメです。

 それにしても・・・この風呂・・・最高です。
 最初、裸で入ると教えられたときには、びっくりしました。お湯に身体を委ねるのですね。私や、リカルダが知っていた風呂は、湯気の中で汗を流して、最後に水で身体を冷やす物だったので、正直好きではありませんでした。枢機卿や司祭と会うときには必須な事だったのでやっていましたが、お湯で身体を拭く方が好きでした。
 この風呂・・・お湯に身体を委ねるのは至福ですね。これだけで、疲れが抜けていくようです。夜ぐっすり寝られます。
 それに、肌も綺麗になっているようです。髪の毛もすごく綺麗になって香油を使う必要が無いくらいです。

 風呂と食事のためにも、ツクモ様に私たちが役立つ所を見せないとダメですね。
 あと、できれば姫様が御自分の気持ちに気がついて、ツクモ様に・・・いやいや無理をしてはいけません。姫様もまだ16歳。あと2年位はゆっくり気持ちを育ててもらわなければ・・・。

 ふぅこれを飲んだら出ないと・・・リカルダに文句を言われてしまいますね。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

一ノ瀬 彩音
ファンタジー
元勇者パーティーで雑用係をしていたが、追放されてしまった。 しかし彼は本当は最強でしかも、真の実力を隠していた! 今は辺境の小さな村でひっそりと暮らしている。 そうしていると……? ※第3回HJ小説大賞一次通過作品です!

はぁ?とりあえず寝てていい?

夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。 ※第二章は全体的に説明回が多いです。 <<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>

ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い

平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。 かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。

『特別』を願った僕の転生先は放置された第7皇子!?

mio
ファンタジー
 特別になることを望む『平凡』な大学生・弥登陽斗はある日突然亡くなる。  神様に『特別』になりたい願いを叶えてやると言われ、生まれ変わった先は異世界の第7皇子!? しかも母親はなんだかさびれた離宮に追いやられているし、騎士団に入っている兄はなかなか会うことができない。それでも穏やかな日々。 そんな生活も母の死を境に変わっていく。なぜか絡んでくる異母兄弟をあしらいつつ、兄の元で剣に魔法に、いろいろと学んでいくことに。兄と兄の部下との新たな日常に、以前とはまた違った幸せを感じていた。 日常を壊し、強制的に終わらせたとある不幸が起こるまでは。    神様、一つ言わせてください。僕が言っていた特別はこういうことではないと思うんですけど!?  他サイトでも投稿しております。

処理中です...