120 / 179
第五章 共和国
第十九話 攻略中?
しおりを挟む「ナベ!」
「ΑД‡ο∝ξ∝с」
「しっかりしろよ」
「♭р∝Г∝Ё∝Φ∝Э∝σ∝ж」
「それならいい。お前を名指しで来ている。指名だぞ」
「∝О∝Φ∝О∝Φ∽≧∝χ∝к∝Ж∽′」
「それで?お前、本当に解っているのか?俺のボーナスがかかっているのだぞ!」
「∝Ч∝Ω∝χ∝и∝в∝ΣΔёΘР∝Ж∝σ∝М∽≧∝Ж∝б∽≦♭ο∝К∝О♪Ч‡○∝Й∝Φ∝Ж∝σ∝ж∽≧」
「関係ないって・・・。まぁいい。案件を奪うぞ!」
「∝О∝Φ∝О∝Φ」
---
懐かしい情景の夢を見た。
俺が話している言葉は、どこの言葉かわからないけど、篠原の旦那には、理解が出来ているようだ。
あれは、ほぼ談合で決まっていた案件をひっくり返した時だな。
視界ははっきりとしているし、頭もはっきりとしているけど、思考の方向がぼやけている。
ダンジョンの攻略をしていて、安全地帯を見つけて、仮眠をした。
壁に寄りかかって寝るのは久しぶりだな。
火付け案件の時には、会社で寝る時には、似たような体勢で仮眠をしたのを思い出した。馬車の中とは違っていたから、あんな懐かしい人が出て来る夢を見たのかもしれない。
時間の進み方が同じか解らないけど・・・。旦那も、もう引退かな?確か、実家は茅ヶ崎の方だとか言っていたな。金を貯めて、山奥の小さな池かどこかの湖がある場所に、一軒家を買って、嫁さんと二人で自給自足に近い生活をするとか言っていたな。
「兄ちゃん?」
「アル?」
「うん。兄ちゃんが、気持ちよさそうに寝ていたから、エイダと少しだけ周りを・・・。ゴメン」
「ん?あぁ気にしなくていい。それに、周りには、何か合ったのか?」
「え?あっ!うん!そう、兄ちゃん!大きな湖が!それに、安全で!水が、すごく綺麗で!」
アルバンの説明では、大きな湖がある。水が綺麗な事は解る。しかし、具体的に”何”があったのか解らない。
「アル。わかった。エイダ。説明を頼む」
「えぇ~~~」『はい』
アルを黙らすのに、少しだけ時間が必要だったが、エイダの説明で、状況が把握できた。
「エイダ。そうなると、このフロア全体が、安全なのか?」
『確実に安全なのか、判断は出来ませんが、湖に至る経路は安全でした。魔物も、スライムや草食系の魔物がいるだけで、攻撃性が強い魔物は居ません。あと、昆虫型の・・・。蜂?の魔物が巣を作っていましたが、攻撃をして来る様子はありません』
「それは、安全地帯ではなくて、通常の・・・。地上と同じだと考えてよいのか?」
『はい。植生は解りませんが、地上と同じ程度だと判断します。日照時間などは、実際にどうなっているのか解りません』
「そうか・・・」
拠点を、村に作ろうと思ったが、ダンジョンの中に作るのはダメなのか?
このダンジョン内の環境は農業には向いている。この環境の維持が可能なのか、攻略してみれば解るのか?
「エイダ。下層への道は?」
『わかりません』
「そうか、探索は必要なのか?」
『はい』
アルバンが、バタバタし始めた。口を塞いでいた手をどけると、大きく息を吸い込んだ。
「兄ちゃん!苦しいよ!」
「悪い。悪い。アル。それで、エイダの説明は聞いていたよな?」
アルバンは、エイダを見てから頷く、うまく説明できていないのが解ったのだろう。
「兄ちゃん?」
「アル。まずは、攻略が先だ」
「え?あっ。うん」
アルバンには、攻略が先だと行ってしまっている。しかし、俺が、この環境を確認したくなっている。
ダンジョン内での農場がうまくいかない。そんな定説が覆るかもしれない。
昆虫・・・。受粉か・・・。ダンジョンの中には、風が発生しない。ウーレンフートでは、風の罠を設置している箇所はあるが、確かに農業を行うのに、受粉の方法を考えなければならなかった。
この階層には、昆虫・・・。蜂型の魔物がいるようだ。それだけではない。
階段近くの安全地帯から出て解ったのだが、風が吹いている。強い風ではないが、自然な感じがする。
歩いていれば、風向きが変わる。湖に小波が立っているから、風だけではい。しっかりと循環している可能性すらある。
本当に、ダンジョンの中なのか?
スライムは見かける。しかし、この階層は、状況が不思議と外の世界と同じに思えてしまう。
「兄ちゃん?どうするの?」
「この階層は、魔物は強くなさそうだ。下の階層に向かおう。アル。階段を探すぞ」
「うん!」
どうやら、この階層は、中央が湖で、周囲を草原?が存在している。そのさらに周りが林?森?になっているようだ。攻撃性がない魔物を見かけたが、俺たちを見ると逃げていく攻撃されるような状況にはなっていない。
湖の大きさは、直径で1キロくらいか?
以外と大きいかもしれない。歩いてみた感じだから、正確ではないが、ここで農場を試すのなら、その時に改めて測量を行えばいい。
何を悩んでいるのか?
アルバンが、そんな表情で俺を見ている。
「・・・。やっぱり、湖の中か・・・」
『はい。その可能性が”高い”と、考えます』
「だよな」
「兄ちゃん?」
「アル。階段を探しているけど、見つからないよな?」
「うん」
「この階層が、最下層だとは思えないよな?」
「うん」
「そうなると、どこかに階段か魔法陣があるよな?」
「うん」
「俺たちが探していない場所は?」
「湖の中!」
「そうだな。別に、水の中を探すだけなら、空気の膜を作って探せばいいけど・・・」
「ん?」
「アル。階段だった場合に、次の階層は、どうなっていると思う?」
「・・・。水没?」
「どうだろう。違う可能性もあるけど、水中の魔物との戦闘は経験がない。それに、俺たちが得意な攻撃が殆ど使えない。そして・・・」
「そして?」
「エイダは、水に濡れたら、自重で動けない可能性がある」
「あっ!」
「魔法も使えない物が多い。エイダは、空気の膜で覆ったら。俺たちが、向上系の支援が受けられない可能性がある」
『マスター。懸念はもっともだと思いますが、ダンジョンでは次の階層とは空間が違っています。連続していると考える必要はないと思います』
「そうか?まぁそうだな」
ウーレンフートのダンジョンも、階層が変わると、ガラッと雰囲気が変わる場所が多い。連続していない。どういう仕組みなのか考えていなかったが、ウーレンフートに戻ったら、調査してみようかな?何か、新しい発見があるかもしれない。
「兄ちゃん!早く、湖に潜ろう!」
なぜか、アルバンだけがテンションがマックス状態だ。
俺は、面倒に思えてしまっている。エイダは、どちらでもいいのだろう。俺が行くといえば、一緒に行く程度の気持ちなのだろう。
「わかった。わかった。でも、少しだけ待ってくれ、魔法を開発する」
「うん!わかった!兄ちゃん。おいら。探索してきていい?」
「遠くには行くなよ」
「うん!」
さて、携帯してきた端末を取り出す。
今日は、W-ZERO3を持ってきている。懐かしい機種だ。販売当初は興奮した。すぐに、WILLCOMを契約した。結局、WILLCOMの回線がメイン回線になったな。
キーボードが付いている携帯は、その後にも出たが、あの当時では開発ができる可能性を考慮に入れると、W-ZERO3一択だ。
それに、インタプリタ型の言語を使うのなら、テキストエディタが有れば十分だ。
テキストエディタでコードを書き始める。Windows Embedded CEが動いている。Windows CE .NETも実装されている。
これだけ、あれば開発ができる。コードを実行させるのには十分だ。GUIの開発は、いろいろな問題で母艦が必要になるけど、魔法が発動する状況に持っていくだけなら可能だ。
そんなに複雑なコードは必要ないだろう。
足場を作って、足場を中心にして2メートルの球体を作って、外側を結界で覆って、水を遮断する。板は、俺の魔力に反応して移動ができるようにすれば十分だろう。おっ移動は三次元だな。X軸とY軸だけじゃダメだな。酸素濃度は、さすがに測れない。
どうするか?
困った時には、魔法で解決。酸素を定期的に供給させて、排出する。
結界内から、外側には任意で空気を抜く。
これでも、20分位が限界だと考えるべきか?そうなると、10分くらいでアラームが鳴るようにするか!
テストを行って・・・。
大丈夫だな。最悪は、結界を解いて、泳げばいいかな?避けたいけど・・・。
0
お気に入りに追加
310
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

異端の紅赤マギ
みどりのたぬき
ファンタジー
【なろう83000PV超え】
---------------------------------------------
その日、瀧田暖はいつもの様にコンビニへ夕食の調達に出掛けた。
いつもの街並みは、何故か真上から視線を感じて見上げた天上で暖を見る巨大な『眼』と視線を交わした瞬間激変した。
それまで見ていたいた街並みは巨大な『眼』を見た瞬間、全くの別物へと変貌を遂げていた。
「ここは異世界だ!!」
退屈な日常から解き放たれ、悠々自適の冒険者生活を期待した暖に襲いかかる絶望。
「冒険者なんて職業は存在しない!?」
「俺には魔力が無い!?」
これは自身の『能力』を使えばイージーモードなのに何故か超絶ヘルモードへと突き進む一人の人ならざる者の物語・・・
---------------------------------------------------------------------------
「初投稿作品」で色々と至らない点、文章も稚拙だったりするかもしれませんが、一生懸命書いていきます。
また、時間があれば表現等見直しを行っていきたいと思っています。※特に1章辺りは大幅に表現等変更予定です、時間があれば・・・
★次章執筆大幅に遅れています。
★なんやかんやありまして...

私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~
Ss侍
ファンタジー
"私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。
動けない、何もできない、そもそも身体がない。
自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。
ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。
それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!

のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

『転生したら「村」だった件 〜最強の移動要塞で世界を救います〜』
ソコニ
ファンタジー
29歳の過労死サラリーマン・御影要が目覚めたのは、なんと「村」として転生した姿だった。
誰もいない村の守護者となった要は、偶然迷い込んできた少年リオを最初の住民として迎え入れ、徐々に「村」としての力を開花させていく。【村レベル:1】【住民数:0】【スキル:基本生活機能】から始まった異世界生活。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
素材採取家の異世界旅行記
木乃子増緒
ファンタジー
28歳会社員、ある日突然死にました。謎の青年にとある惑星へと転生させられ、溢れんばかりの能力を便利に使って地味に旅をするお話です。主人公最強だけど最強だと気づいていない。
可愛い女子がやたら出てくるお話ではありません。ハーレムしません。恋愛要素一切ありません。
個性的な仲間と共に素材採取をしながら旅を続ける青年の異世界暮らし。たまーに戦っています。
このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
裏話やネタバレはついったーにて。たまにぼやいております。
この度アルファポリスより書籍化致しました。
書籍化部分はレンタルしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる