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〇〇恐怖症の勇者たち
しおりを挟む俺は今”勇者悩み相談所”に来ている。
訳あって勇者としての冒険が進められない者たちが来るところだ。
「さて、今日お集りいただいた勇者の皆さんには悩みを告白してもらいましょうか。みんなで意見を出し合い解決策を導き出しましょう」
周りの勇者たちは各々悩みを告白し始めた。
「先端恐怖症で剣が持てません…」
「高所恐怖症なので塔の上まで上ったあと、怖くて動けなくなってしまいました…」
「閉所恐怖症でダンジョンで迷ったが最後、パニック発作になり詰みます…」
「女性恐怖症で…捕らわれていた王女を連れて帰ることができませんでした。魔王を倒すところまで行けたんですけどね…」
「うわあ…それは辛いですね。ほぼクリアしたようなものなのにエンディングにいけないじゃないですか」
「そうなんですよ…」
「何か良い解決策ないかな…うーん…」
全員がうつむいて悩んでいたなか、俺は率直な意見を口にした。
「思ったんだが、俺たち全員仲間になれば全て解決じゃないか?」
その場にいた全員がハッと希望に満ち溢れた表情で顔をあげたのは言うまでもない。
ー完ー
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