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第0章 おわりとはじまり
episode:1 白い部屋
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目が覚めると私は白い部屋の中にいた。ドアも窓もない。ただ、白いだけの空間。
「…ここ、どこ?」
ボーッとする頭で、第一声。
「目覚めたようね。」
後ろを向くと白髪で、色白な美しい女性が椅子に座っていた。
「び、美人!!!」
綺麗なものと可愛いものには目がない私は、思わず叫んでいた。
「あ、ありがとう…。」
美人に引かれてしまったようだ。
「こほん、まず直球にあなたは死にました。」
「マジか。だよね。」
あれは夢じゃなかったのか。でも、今ここにいる。生きている。
「生きてはいませんよ。あなたは、死んでしまったのです。」
やっぱり…。えっ、心を読んだ!?
「そうです、心を読みました。あなたの心を。」
ただものではないな、あなたは誰?
「私ですか、私は神です。」
「神!…様!!??」
「驚かれるのは無理もありません。人間界では嘘か本当かわからないものですから。」
私は、信じていましたよ!小さい時から…。お母さんがいつも言ってた。
「悪いことはしたら絶対ダメよ。神様があなたを見てる。神様には嘘はつけないのよ。」
って、なつかしいな。なつかしい…。
お母さん、お父さん、ごめんなさい。先に死んでごめんなさい。大人になった姿みせられなくて、ごめんね、ごめんね。辛いときも生きるって決めたのに約束破ってごめんなさい。
謝る言葉しか見つからず、気づくと大泣きしていた。
「ごめんな さい。ごめ、」
嗚咽をしながら声に出して謝っていた。
死んだんだよね私、一度だけでもいいから、最後にお母さんとお父さんの顔が見たい。
「いいわよ。」
神様が私に寄り添い言った。
ぽんと出てきたのは鏡。普通の鏡に似ているけれど、違った。
「あなたのお母さんとお父さんよ。」
鏡を見ると、お父さんとお母さんが病院の椅子に座り泣いていた。今まで見たことないくらい泣きじゃくっていた。
最後に見る顔が泣く姿なんていやだよ。お母さんとお父さんには笑っていて欲しい。
私が生きていれば_。
「ごめんなさいね、正確に言うとあなたはまだ死んではいないのよ。」
「え!」
「あなたは今、生と死の間で彷徨っているだけなの。だから、まだ生きるチャンスはあるわ!」
神様が語りかけてくれた。優しく、私に、生きる希望を与えてくれた。
「本当なら私は、どうすればいいですか!?」
私は勝手に喋っていた。生きる、生きるんだ!そう、思いながら。
「そこで、提案があるの。あなた、異世界に行かないかしら?」
「は?」
「…ここ、どこ?」
ボーッとする頭で、第一声。
「目覚めたようね。」
後ろを向くと白髪で、色白な美しい女性が椅子に座っていた。
「び、美人!!!」
綺麗なものと可愛いものには目がない私は、思わず叫んでいた。
「あ、ありがとう…。」
美人に引かれてしまったようだ。
「こほん、まず直球にあなたは死にました。」
「マジか。だよね。」
あれは夢じゃなかったのか。でも、今ここにいる。生きている。
「生きてはいませんよ。あなたは、死んでしまったのです。」
やっぱり…。えっ、心を読んだ!?
「そうです、心を読みました。あなたの心を。」
ただものではないな、あなたは誰?
「私ですか、私は神です。」
「神!…様!!??」
「驚かれるのは無理もありません。人間界では嘘か本当かわからないものですから。」
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「悪いことはしたら絶対ダメよ。神様があなたを見てる。神様には嘘はつけないのよ。」
って、なつかしいな。なつかしい…。
お母さん、お父さん、ごめんなさい。先に死んでごめんなさい。大人になった姿みせられなくて、ごめんね、ごめんね。辛いときも生きるって決めたのに約束破ってごめんなさい。
謝る言葉しか見つからず、気づくと大泣きしていた。
「ごめんな さい。ごめ、」
嗚咽をしながら声に出して謝っていた。
死んだんだよね私、一度だけでもいいから、最後にお母さんとお父さんの顔が見たい。
「いいわよ。」
神様が私に寄り添い言った。
ぽんと出てきたのは鏡。普通の鏡に似ているけれど、違った。
「あなたのお母さんとお父さんよ。」
鏡を見ると、お父さんとお母さんが病院の椅子に座り泣いていた。今まで見たことないくらい泣きじゃくっていた。
最後に見る顔が泣く姿なんていやだよ。お母さんとお父さんには笑っていて欲しい。
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「ごめんなさいね、正確に言うとあなたはまだ死んではいないのよ。」
「え!」
「あなたは今、生と死の間で彷徨っているだけなの。だから、まだ生きるチャンスはあるわ!」
神様が語りかけてくれた。優しく、私に、生きる希望を与えてくれた。
「本当なら私は、どうすればいいですか!?」
私は勝手に喋っていた。生きる、生きるんだ!そう、思いながら。
「そこで、提案があるの。あなた、異世界に行かないかしら?」
「は?」
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