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継続編
第三十九話 新たなヒーロー
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「こ、これは…?」
傷が癒え、起きた一の目の前にまた新たな箱が出現した。一は、恐る恐る箱の中を見た。
「し、彰悟…。」
箱の中にはなんと彰悟が眠っていた。思わず一は涙をこぼした。そして…
「はじ…め…?ここは…?」
彰悟が目を覚ました。そして、箱のガラスが開き、彰悟が仰臥位から座位になる。
「たしか、俺、怪物に襲われたよな?それで、死んだよな…?っていうか今思い出したけど、お前、前にも怪物と戦って、それで俺たちのこと守ってくれたんだよな…?あれ…?」
いまいち状況が掴めていない彰悟。どうやら失っていた記憶が戻っているようだった。この白い部屋で復活したことと関係あるのだろうか?
「生きてたんだよ!いや、正確には復活?したのかな。」
涙をこぼしながら笑顔になる一。彰悟はポカンとしていた。
一は、何が起こっているのか彰悟に説明した。一も実は死んでいるはずのこと。怪物と戦ったときのこと。怪物に唯一対抗できる武器、サンのこと。怪物のことは自分以外は記憶から抜け落ちていること。そして、彰悟が死んだがまたこうして復活したことを。
「うーん…。正直信じられない話だけど実際俺、今こうしてこの空間で生きてるしなぁ…。」
彰悟はにわかには信じがたい様子だった。
「それじゃあ末永も俺と喧嘩したこと忘れてるのかな?あいつと仲直り、っぽくなってたんだけどな…。」
「仲直りしてたの?!俺、転送されてくる前末永のこと責めちゃったなぁ…。なんか悪いことしたな…。でも、多分彰悟とのことは覚えてるはず!俺のことは忘れてるだろうけど!」
「ふーん。そういうもんかぁ。ま、あいつと仲直りできてよかったわ!あいつ、根はそんな悪いやつじゃなさそうだったぜ!ただ、俺の器のでかさに嫉妬してただけらしいぜ!ははは!」
ボロボロになるまで喧嘩したあとに化け物に襲われて一度は死んだのに彰悟は楽観的だった。器が大きいのか単にバカなのか、一も思わず笑っていた。
だがしかし、一つ気になることがある。死んだはずの彰悟がここに来たということは、やはり彰悟もあの怪物たちと戦うことになるのだろうか。一がそんなことを考えていると、彰悟が声をかけてきた。
「そういやぁ俺たち、この部屋からどうやって帰るんだ?」
「あぁ、しばらくしたら…」
と、一が言いかけたところで二人は眠りについた。
傷が癒え、起きた一の目の前にまた新たな箱が出現した。一は、恐る恐る箱の中を見た。
「し、彰悟…。」
箱の中にはなんと彰悟が眠っていた。思わず一は涙をこぼした。そして…
「はじ…め…?ここは…?」
彰悟が目を覚ました。そして、箱のガラスが開き、彰悟が仰臥位から座位になる。
「たしか、俺、怪物に襲われたよな?それで、死んだよな…?っていうか今思い出したけど、お前、前にも怪物と戦って、それで俺たちのこと守ってくれたんだよな…?あれ…?」
いまいち状況が掴めていない彰悟。どうやら失っていた記憶が戻っているようだった。この白い部屋で復活したことと関係あるのだろうか?
「生きてたんだよ!いや、正確には復活?したのかな。」
涙をこぼしながら笑顔になる一。彰悟はポカンとしていた。
一は、何が起こっているのか彰悟に説明した。一も実は死んでいるはずのこと。怪物と戦ったときのこと。怪物に唯一対抗できる武器、サンのこと。怪物のことは自分以外は記憶から抜け落ちていること。そして、彰悟が死んだがまたこうして復活したことを。
「うーん…。正直信じられない話だけど実際俺、今こうしてこの空間で生きてるしなぁ…。」
彰悟はにわかには信じがたい様子だった。
「それじゃあ末永も俺と喧嘩したこと忘れてるのかな?あいつと仲直り、っぽくなってたんだけどな…。」
「仲直りしてたの?!俺、転送されてくる前末永のこと責めちゃったなぁ…。なんか悪いことしたな…。でも、多分彰悟とのことは覚えてるはず!俺のことは忘れてるだろうけど!」
「ふーん。そういうもんかぁ。ま、あいつと仲直りできてよかったわ!あいつ、根はそんな悪いやつじゃなさそうだったぜ!ただ、俺の器のでかさに嫉妬してただけらしいぜ!ははは!」
ボロボロになるまで喧嘩したあとに化け物に襲われて一度は死んだのに彰悟は楽観的だった。器が大きいのか単にバカなのか、一も思わず笑っていた。
だがしかし、一つ気になることがある。死んだはずの彰悟がここに来たということは、やはり彰悟もあの怪物たちと戦うことになるのだろうか。一がそんなことを考えていると、彰悟が声をかけてきた。
「そういやぁ俺たち、この部屋からどうやって帰るんだ?」
「あぁ、しばらくしたら…」
と、一が言いかけたところで二人は眠りについた。
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