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11 落ちてみた

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 横手の壁に窓を開けて覗くと、かなり近くに大きな岩が鎮座していた。試してみると、無事『収納』できる。
 元の壁側に戻り、オオカミのうろつきを眺め下ろして。
 そのすぐ脇、高さ一メートルの空中に、さっきの岩を『取り出し』。

 ずしん!

「キャン!」

 音を立てて砂地に岩が落下し、周囲のオオカミが跳び退るのが見えた。
 しばらく様子を探り、恐る恐る数頭が近づいてくる。
 そこへ。もう一度岩を『収納』、高さ一メートルに『取り出し』。
 再びの地響きに、慌てて跳び退る。

「キャンキャン」
「ウォウン」

 それを数回くり返すと、理解を超えた恐怖に駆られた、ということだろう。顔を見合わせるような仕草をして、オオカミたちはその場を離れていった。
 オオカミたちが疾走中でないのなら、タイミングを計って岩を頭の上に落下させることで殺戮することはもちろんできただろうが、【食用にならないこともない】程度の肉を得る必要もないし、無駄な殺生は避けた次第だ。

――何とか、成功。

 ふうう、と安堵の息をつき。
 しばらく外の気配を窺い。
 四方の壁に覗き穴を開けて、完全にオオカミがすべて去ったことを確かめてから、「家」を『収納』した。

――ここに、ぐずぐずしているべきじゃないよな。

 これまで森沿いに歩いてきて、遠吠え程度は聞こえていたにしても、実際にオオカミに遭遇することはなかった。
 それがここでは、あれほどの頭数がいきなり襲いかかってきた。
 焼きウサギの匂いがあったにしても、極端な違いだ。
 もしかするとこの近辺、オオカミの群棲地になっているのかもしれない。その可能性を思うと、早々に離れた方がいいと思われる。
 さっきの焚き火が完全に消えていることを確かめて、急ぎ足で下流に向けて出立した。

 オオカミとのやりとりでかなり時間を費やしてしまって、間もなく陽は傾いてきた。小一時間ほど歩いてさっきの地点からはかなり離れたと思うが、危険はどれほど遠のいたものか。
 確かな知識があるわけではないが、何となく奴らは夜目が利くのではないかという気がする。暗くなるに従って危険度は増す、と思っておくべきだろう。
 まださっきの襲撃への恐怖が消えないまま、できるだけ安全策を採ろうと思いを固める。

――臆病者と、言わば言え。

 とにかくここは、生き抜けることが何よりも優先だ。
 まだ明るい、野営を始めるには早いかと思われるうちに十分な広さの平地を見つけ、「家」を設置した。
 いつでも飛び込めるように出入口を開いて、そのすぐ前で焚き火を始める。昼のリベンジとばかり、新しいノウサギを取り出して丸焼きの準備をする。
 またこの匂いを嗅ぎつけて襲撃される恐れがあるかもしれないが、逆にノウサギが囮になってこちらへの第一撃を遅らせることができる期待も持てる。どちらにせよ、そんな場合の対処は「家」への立て籠もりしかないのだから、大差はないのだ。
 めでたく焼肉にありつき、獣たちの遠い吠え声を聞きながら、早めに眠りにつくことにした。

 翌日。この世界に出現して、五日目。
 相も変わらず、下流を目指して行軍を続ける。
 水も食料も十分にあり、いつでも籠もれる「家」もある。森の様子や危険性もある程度分かってきて、今はとにかく先を急ごうという気になっていた。
 川は幅を狭くしたり広くしたりしながら、ほぼ変わりなく流れを続けている。
 逆の左手には、ある程度近くなったり遠くなったり、高くなったり低くなったりするものの、こちらも変わることなく森の茂みが続いている。
 つまるところ、この五日間、ほとんど変わり映えのしない風景の中を黙々と歩き続けているわけだ。

「ああ、もう。いい加減、あの兄ちゃん神様の軽薄調でもいいから、誰かの声が聞きたくなってきたぞ」

 ぶつぶつと自分でも耳障りになりそうな独り言を呟き、ただ機械的に足を前に運ぶ。
 何となく思考もぼやけてきて、危うく気がつくのが遅れるところだった。

「ん?」

 いつの間にか、進行方向から聞こえる川音が変わっている。
 そして。改めて見直すと、少し先の地面が消え失せていた。
 どうも、先が崖のようになって、川は滝の形で落ちていっている様子だ。
 恐る恐る近づくと、岩地が切り立つ端で、その向こうは三メートル程度低地となっている。
 いきなり見晴らしのよくなった前方に目を凝らすと、滝が落ちた先はまた静かな川の流れが戻り、ずっと続いているらしい。
 ただ希望が持てることに、かなり霞んだ数キロ先の辺り、どうも森が終わって平地が広がっているように見える。あの辺までいけば、人里か街道かが見つかる望みもあるのではないか。

――よし、目標が見えてきた。

 しかし、さすがに崖の上から三メートル程度下へ、そのまま飛び降りる勇気は持てない。
 恐怖を堪えて覗き込む限り、右手はドボドボと落ちる滝、左手はしばらく切り立つ岩肌が続くようだ。安全に降りることを考えると、森へ入って大きく回っていく必要があるのだろう。

――ここまで来たら、急がば回れ、か。

 そちら方向も切り立つ岩肌で少し高くなっている、森を見て考える。
 あちらへ上がって奥へ進む道を探すのが、得策なのだろう。
 一~二メートルほど上がって森に入ることになりそうだ。どの辺りが安全だろうか。
 右へ左へ見回して、ふと違和感を覚えた。
 何処かに、光が見える。
 何度か見直して、岩肌の一部だと分かった。やや上流側へ戻った辺り、森の直前に二メートルほどの高さで垂直に露出している部分だ。
 その狭い範囲に、かすかな『鑑定』の光が見えている。
 当惑、してしまう。
『鑑定』に指示しているのは、危険な動物か食用になる植物の類いを報せること、だ。わずかな崖状の岩肌に、そんなものがあるのか。
 少し近寄って、『鑑定』してみる。

【塩化ナトリウム】

「は?」

 いきなり出てきた化学物質名に、呆然としてしまう。
 塩化ナトリウム――聞き覚えはあるが、何だっけ?
 そのままじっと見ていると、表記が変わった。

【食塩。いわゆる、岩塩。ここから下へ続いて、かなりの埋蔵量がある。】

 親切に、くだけた表現にしてくださった。

――食塩! ありがたい。

 肉を食べ始めた最初から「これで塩があれば」と願っていたので、『鑑定』様が気を効かせてくれたらしい。

 近づいて岩肌を眺め回すと、ちらちらと弱いまばらな光がちりばめられている。
 つまり、表面に露出しているのはわずかなものだが、地下に続いて相当な量があるということなのだろう。
 今までの経験からすると、『収納』は手近なところからずっと接触して続いている限り遠くまで一斉に可能なはずだ。
 試しに「岩塩だけ、できれば百キロ程度『収納』」と念じてみると、成功した手応えがあった。
 平らな岩の上に丸ごと取り出してみると、空中で複雑な筋の形で出現したものがたちまちかしゃかしゃと崩れて、粗い粒の山になって積み上がった。つまり、地中でそんな筋の状態で存在していたのだろう。
 大小さまざまだが、大方は小豆程度の大きさの粒になっている。小さな粒を摘まんで舐めてみると、確かに塩だ。
 納得して、『収納』し直す。

――この岩塩、地中に総量としてどれくらいあるのだろう。

 疑問には思うが、『鑑定』は伝えてくれない。表面に見えるものからは測定不可能ということだろうか。
 しかも今『収納』してしまったので、もうほとんど表面には見えなくなっている。
 少し考え、まあこの場で他に迷惑もかけないだろう、と思い切ってみることにした。
 崖から十数メートルほど離れ、地面に向かい。
 一辺十メートルの立方体分の土や石を丸ごと『収納』。
 ガバ、と地面に大穴が穿たれる。
 覗き込んで、『鑑定』。

「おお!」

 表面で見つけたのとは桁違いの量の【岩塩】が筋状に走っていた。
 やろうと思えば、手の届くところから続いている限り果てしなく『収納』できるはず。いったい、どれだけの量になるだろうか。
 しかししばらく逡巡した後、今はやめることにした。
 そのまま、『収納』した立方体を元に戻す。地面は、何事もなかったかのように元通りになった。ただ、多少は岩塩が地表から散らばり見えるようにしておく。
 思い留まった理由は、この世界での塩の価値や位置づけが不明なためだ。
 地球の歴史の中で、岩塩採掘や製塩業は王族など支配者の専業、勝手な採掘は重罪、というケースがあったはずだ。その可能性を考えると、へたな行動はとらない方がいいと思う。
 最初に『収納』した分を自分だけで使う程度なら、何とかなるだろう。

 陽は高く、そろそろ正午頃だ。
 せっかくだから、獲得したお宝の価値を確かめてみようかと思う。
 陽が遮られる川近くの岩陰に腰を下ろし、食事の準備。改めて火を熾して焼き始める手間もまどろこしく、調理済みのウサギ腿肉の残りを取り出した。
 それへ、ひと摘まみ取り出した岩塩を指先で細かくして振り掛ける。
 ぱらぱら零れるのももどかしく、そのまま齧りつく。

「美味い!」

 ここで初めて口にした、味つけした食料だ。わずかなだけの塩なのに、野生の肉の味わいを桁違いに引き上げていた。
 やはり人間の口に、塩は不可欠なものということらしい。
 噛みしめる口の動きを止めることができず、あっという間に残りの腿を完食していた。
 まだもっと、腹に入れる余裕が残っていそう、だが。

――ここは、腹八分目以下で留めておこう。

 今朝の心決めとして、できるだけ先を急ぐことにしていたのだ。
 消化を待ってのんびり休憩をとっていたくない。
 体感にして十数分、腹の落ち着きを確かめて、進行を再開することにした。
 ごそごそと岩陰から這い出し、歩き始める。
 食事のために川近くに戻っていたが、とりあえず目指すは森の中だ。上がりやすい場所はないかと、広範囲を見回す。
 そのとき、だった。

「ウウーー」

 低い唸り声と、警戒の光。それらがほぼ同時に感じとられた。
 横を見ると、わずか二~三メートル先の岩に、大きな茶色の毛むくじゃらが飛び乗ってきたところだった。
 オオカミだ。
 出現した勢いそのままに、こちらに向けて飛びかかろうという構えを作っている。

「わ!」

 地形もタイミングも、石ブロックを取り出す状況ではない。
 辛うじて取り出した木刀を、襲いかかる牙へ向けて横薙ぎした。
 わずかながら襲撃の向きが逸れたが、その前足の爪がこちらの肩を引き裂いていった。

「わああーー!」

 横へ逃げながら、盲滅法木刀を振り回す。
 考えるゆとりもなく、近くの岩に飛び乗る。
 落ち着く隙も与えられず、相手はすぐ向き直ってまだ襲いかかってくる。
 ビュンビュンと棒を振り。足は情けなく退《すさ》り。

「あ?」

 踏み換えた下に、固い支えはなかった。
 バランスを失って、斜め後ろへ倒れ込む。
 その先は、流れを速めた川波だ。

「わあああーーー!」

 ドボーーン!

 たちまち全身が、冷たい水に包まれていた。
 すぐに立ち上がろうとしたが、底に足が届かない。
 流れが速く、留まれない。
 しかも――

「え?」

――すぐ先は、滝だぞ!

 藻掻いても、足は地に着かない。
 濡れた衣服がまとわりついて、泳ぎの形も作れない。
 ただ、ただ、流れに巻かれるばかり。
 必死に振り回す両手が、何とか固いものに触れた。
 しかしそれも、水の流れに逆らうものではない。どうも、流木の類いらしい。
 それでも恥も外聞もなく、それに縋りつく。
 しかし抗いようもなく、流され、流され。
 ゴゴゴゴゴ、と紛れもない滝の落ちる響きが近づく。

――映画なんかでは、ここで危機一髪救いの手があるはず、だけど。

 これは現実だ、と心底噛みしめる、しかなかった。
 時は待ってくれるはずもなく。
 大きな流木を抱いたまま、飛沫《しぶき》とともに、宙に投げ出され。
 一瞬で意識は消え去った。
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