君に、最大公約数のテンプレを ――『鑑定』と『収納』だけで異世界を生き抜く!――

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 高校二年生、篠崎《しのざき》珀斐《はくび》(男)は、ある日の下校中、工事現場の落下事故に巻き込まれて死亡する。
 何かのテンプレのように白い世界で白い人の形の自称管理者(神様?)から説明を受けたところ、自分が管理する異世界に生まれ変わらせることができるという。

 神様曰く――その世界は、よく小説《ノベル》などにあるものの〈テンプレ〉の最頻値の最大公約数のようにできている。
 地球の西洋の中世辺りを思い浮かべればだいたい当てはまりそうな、自然や文化水準。
〈魔素〉が存在しているから、魔物や魔法があっても不思議はない。しかしまだ世界の成熟が足りない状態だから、必ず存在すると断言もできない。
 特別な能力として、『言語理解』と『鑑定』と『無限収納』を授ける。

「それだけ? 他にユニークなスキルとかは?」
『そんなもの、最頻値の最大公約数じゃないでしょが』

 というわけで、異世界に送られた珀斐、改めハックは――。
 出現先の山の中で、早々にノウサギに襲われて命からがら逃げ回ることになった。

 野生動物、魔物、さまざまな人間と関わって、『鑑定』と『収納』だけを活かして、如何に生き抜いていくか。
 少年ハックの異世界生活が始まる。
24h.ポイント 291pt
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