42 / 78
第1部 第42部
しおりを挟む
「社長、役場から手紙が届いていますよ」
ここは、トウの町の中心部から東へ少し離れた地域である。
社長と呼ばれたこの男サンテは、この一帯では有名な動物の皮をなめし、製品にする工場を営んでいる。
そんな彼の工場で働く若い青年が、社長へと、今しがた配送人から受け取った手紙を手渡しに社長室へやって来たのだ。
「役場から?」
若い従業員から渡された手紙を受け取りながら、サンテは少し怪訝な顔をみせる。
「こんな時期に、何の手紙だ・・」
訝し気に思いながらも、サンテは封蝋を見定めてから、手紙の封をナイフで切り開いていく。
封を開けて、取り出した用紙には赤い判が押されていた。
『督促状』
手紙の表題には、そのように書かれている。
サンテは思わず、目を見開き、手紙を舐めるように読み進める。
「どういうことだ!」
文面の途中だというのに、書かれている内容に思わず声があがってしまう。
おまけに、怒りから、手元がぷるぷると震えてきて、先を読み進めることが出来なくなってきている。
「あいつら、今度はこんなことまでやり出しやがって!!」
いつもは、温和で、人が良いと評判のサンテであるが、この時の彼の顔を見たものは、決して、そのような印象を述べれないほど、彼は怒りを表わしていた。
「くそ!まだ、うちから金をせしめる気か!」
サンテはやり場のない怒りを力に込めて握る拳を、近くにあったテーブルへ叩きつけた。
ドン!と大きな音がしたことから、社長室にいる父を心配した息子が扉を開けて顔をだした。
「父さん!どうした?倒れたのかと思ったよ」
息子は、心配気な顔をしながら、父の元に駆け寄って行った。
「大丈夫か?何かあったのか?」
作業着を着込んだこの息子は、サンテにとっては長男で、ゆくゆくはこの工場を受け継ぐ大事な跡取りだ。
サンテには、この長男以外にも、もう一人息子がいて、今、この二人の息子は、将来、この工場を二人で盛り立てていくべき存在として、一から職人として仕事を教わっているところだ。
そんな息子二人であるが、長男はそろそろ職人としてだけではなく、経営者としての知識も教えていくべきかと、サンテ自身が自分の元で仕事をあれこれ教えている状況である。
だからこそ、父の様子をいち早く察して駈け込んで来たのだが、サンテは、この状況に、思わず、青ざめてしまった。
「いや、お前は気にするな・・」
急に、父がよそよそしい態度になるので、長男は驚くが、父が咄嗟に隠した用紙が目に付き、父に手を伸ばして、その用紙を奪い取った。
長男は、勢いで取ったその用紙に、そのまま目を走らせていく。
「これ?どういうこと?」
長男が用紙から顔を上げて、父であるサンテの顔を見つめる。
しかし、サンテは何も答えれないでいる。
「うちの工場は税金の延滞はしてないはずだよね?」
長男は青い顔を浮かべて、父に問い掛ける。
「あ、当たり前だ!あんなやつらに、これ以上搾取されてたまるか。弱みを見せないように、ちゃんとしている」
「じゃあ・・、僕のせいか?」
長男は下を向き、ガタガタと体を小刻みに震えさせる。
「あ・・あれは、もう片が付いた。お前は気にするな。若気の至りだ。高くついたが、いい勉強になった、それだけだ・・」
サンテは、長男に視線を合わさず、そう告げる。
「けど・・」
尚も息子が口にしかけると、サンテが再び、拳を机に打ち付け、大きな音を響かせる。
「お前は気にするなといってるだろ!あのことは済んだんだ!」
サンテは机に響かせた音に合わせるかのように声を張りあげて、長男を威圧した。
「少し、出かけてくる。お前は、仕事を続けていろ・・」
サンテはそう言って、社長室から出て行った。
残された長男は、床に膝をついて項垂れて立ち上がれないでいる。
「僕が、あんなとこに行かなければ・・」
長男は唇を噛みしめて、苦い経験を思い起こす。
サンテが営むこの工場は、動物の皮をなめすことで、製品をつくっている。
最初は、家族のみで営む小さな町工場であった。
そんな彼の工場に転機が舞い込んだのは、ケーシーたち一族の酪農家と縁が出来た事により、定期的に、動物の皮が手に入ることで、工場もそれから従業員を雇い入れるなどし、大きくなった。
その縁から、サンテとウラスも小さな頃からの知り合いで、年も近いから幼馴染として過ごしていた。
まあ、だからといって、二人が幼少期から仲良くいた訳ではないのだが、お互いの家柄からして切れない縁であったので、互いが家を受け継ぎ、また、結婚してからは家族同士も含めて付き合いをしていた。
そんな状況であったから、いつしか年頃の息子と娘がいることから、何とはなしに、この二人の子たちの間で「結婚」というのもが、知らず知らずのうちに決まりつつあった。
だが、小さな頃は子ども達も、そんな家族の影響を受けて流されつつあったのだが、成長するに連れて、周りを知るようになると、自分たちの結婚に疑問を抱くようになっていった。
それは、特に、サンテの息子である、この長男が特に感じてしまい、ウラスの娘、長女の我儘ぶりに嫌気がさして、色々と理由を付けて、結婚を避けだして行ったのである。
そんな状況に、長女は焦り、長男と顔を合わせる度に詰め入り、相手の答えが気に入らなければ喚き、怒鳴るなどとなり、二人の仲は溝が深まるばかりだった。
そんな時、長男は、ケーシーに、気晴らしに王都行きを誘われた。
初めは、彼の姉である長女との仲を取り持つ為のものだと思い、断っていたのだが。
余りにも、熱心な誘いでもあり、また、その時期、父サンテとケーシーの父ウラスがよく顔を合わせてることも多く、自分ともウラスが顔を合わせた時に、長女との結婚に話が及ぶことも恐れて、王都行きを承諾してしまった。
ちょっと数日を王都で過ごすだけの旅と思っていたのだが、王都に着いてから、ウラスの叔父が現れ、その叔父ジムラルによってトウにない大人の街へと案内されてから、長男は、よりウラスの娘との結婚に嫌気がさしていった。
そう、彼は王都の町で、美麗な女性と出会い、恋に落ちていったのだ。
本物の恋を知った彼は、この女性と結婚したいと思い、彼女に結婚の約束までしてしまう。
まだ、出会って間もない上に、良く素性もわからない、しかも、長男よりもかなり年が上の女にである。
そんな彼の様子に、さすがに、ケーシーも何度も「もう少し、考えた方がいいんじゃないか?」と諭すのだが。
長男にしたら、ケーシーは自分の姉を思って、引き留めようとしていると思い込み、ますます、意地になり、あろうことか、女のところへ転がり込んで、駆け落ち的なことまで企てる始末。
そんな長男の暴走的な恋は、それからすぐに幕を閉じた。
父サンテが、血相を変えて、長男のところへやって来たからだ。
それに驚いたのは、長男だった。
父に居場所がバレたこともだけれど、父から言われた言葉に慄いてしまったからだ。
「お前!何をしているんだ!その女とは別れろ!その女は高級娼婦だ!うちに、娼館から請求書が来たんだぞ!」
父が怒鳴る言葉に、はじめは良く解らずいた長男であったが、父から投げつけれらた請求書をみて、顔が青ざめていく。
「うそだ・・そんな、僕を愛してるって」
請求書を握る手が震える。
その姿をみながら、長男が愛した女は薄く笑う。
「愛してるわよ。お金を運んできてくれる人は、だぁーい好きなんだもの」
うふふ、と妖艶に笑う女の姿に、この時、はじめて長男は女が醜く見えたのだった。
後から、父サンテから聞いた話では、ウラスから、しつこく「上納金」の追加を迫られていたらしく、それを断っている時に、長男を王都に連れ出されたようだと言われた。
父は結局、娼館に大金を支払い、長男のつけを回収してくれたようだ。
その件があってからは、すっかり「上納金」も話題からかき消えたとかで、明らかに、ウラスらに仕組まれたものだったと知った。
それから、もちろん、ウラスの娘とは会う気にもなれず、今日までいた。
正直、長男は自分の代で、あの一族との縁を絶ちたいとさえ、思う毎日だった。
なのに、また、やつらは、仕掛けてきた。
あの一件で、父はかなりの金を使っている。
その上、また、徴収されれば、工場の運営にも影響してしまう。
長男は、頭を抱えて蹲り、「父さん、ごめん」としきりに涙しながら、謝っていたのだった。
ここは、トウの町の中心部から東へ少し離れた地域である。
社長と呼ばれたこの男サンテは、この一帯では有名な動物の皮をなめし、製品にする工場を営んでいる。
そんな彼の工場で働く若い青年が、社長へと、今しがた配送人から受け取った手紙を手渡しに社長室へやって来たのだ。
「役場から?」
若い従業員から渡された手紙を受け取りながら、サンテは少し怪訝な顔をみせる。
「こんな時期に、何の手紙だ・・」
訝し気に思いながらも、サンテは封蝋を見定めてから、手紙の封をナイフで切り開いていく。
封を開けて、取り出した用紙には赤い判が押されていた。
『督促状』
手紙の表題には、そのように書かれている。
サンテは思わず、目を見開き、手紙を舐めるように読み進める。
「どういうことだ!」
文面の途中だというのに、書かれている内容に思わず声があがってしまう。
おまけに、怒りから、手元がぷるぷると震えてきて、先を読み進めることが出来なくなってきている。
「あいつら、今度はこんなことまでやり出しやがって!!」
いつもは、温和で、人が良いと評判のサンテであるが、この時の彼の顔を見たものは、決して、そのような印象を述べれないほど、彼は怒りを表わしていた。
「くそ!まだ、うちから金をせしめる気か!」
サンテはやり場のない怒りを力に込めて握る拳を、近くにあったテーブルへ叩きつけた。
ドン!と大きな音がしたことから、社長室にいる父を心配した息子が扉を開けて顔をだした。
「父さん!どうした?倒れたのかと思ったよ」
息子は、心配気な顔をしながら、父の元に駆け寄って行った。
「大丈夫か?何かあったのか?」
作業着を着込んだこの息子は、サンテにとっては長男で、ゆくゆくはこの工場を受け継ぐ大事な跡取りだ。
サンテには、この長男以外にも、もう一人息子がいて、今、この二人の息子は、将来、この工場を二人で盛り立てていくべき存在として、一から職人として仕事を教わっているところだ。
そんな息子二人であるが、長男はそろそろ職人としてだけではなく、経営者としての知識も教えていくべきかと、サンテ自身が自分の元で仕事をあれこれ教えている状況である。
だからこそ、父の様子をいち早く察して駈け込んで来たのだが、サンテは、この状況に、思わず、青ざめてしまった。
「いや、お前は気にするな・・」
急に、父がよそよそしい態度になるので、長男は驚くが、父が咄嗟に隠した用紙が目に付き、父に手を伸ばして、その用紙を奪い取った。
長男は、勢いで取ったその用紙に、そのまま目を走らせていく。
「これ?どういうこと?」
長男が用紙から顔を上げて、父であるサンテの顔を見つめる。
しかし、サンテは何も答えれないでいる。
「うちの工場は税金の延滞はしてないはずだよね?」
長男は青い顔を浮かべて、父に問い掛ける。
「あ、当たり前だ!あんなやつらに、これ以上搾取されてたまるか。弱みを見せないように、ちゃんとしている」
「じゃあ・・、僕のせいか?」
長男は下を向き、ガタガタと体を小刻みに震えさせる。
「あ・・あれは、もう片が付いた。お前は気にするな。若気の至りだ。高くついたが、いい勉強になった、それだけだ・・」
サンテは、長男に視線を合わさず、そう告げる。
「けど・・」
尚も息子が口にしかけると、サンテが再び、拳を机に打ち付け、大きな音を響かせる。
「お前は気にするなといってるだろ!あのことは済んだんだ!」
サンテは机に響かせた音に合わせるかのように声を張りあげて、長男を威圧した。
「少し、出かけてくる。お前は、仕事を続けていろ・・」
サンテはそう言って、社長室から出て行った。
残された長男は、床に膝をついて項垂れて立ち上がれないでいる。
「僕が、あんなとこに行かなければ・・」
長男は唇を噛みしめて、苦い経験を思い起こす。
サンテが営むこの工場は、動物の皮をなめすことで、製品をつくっている。
最初は、家族のみで営む小さな町工場であった。
そんな彼の工場に転機が舞い込んだのは、ケーシーたち一族の酪農家と縁が出来た事により、定期的に、動物の皮が手に入ることで、工場もそれから従業員を雇い入れるなどし、大きくなった。
その縁から、サンテとウラスも小さな頃からの知り合いで、年も近いから幼馴染として過ごしていた。
まあ、だからといって、二人が幼少期から仲良くいた訳ではないのだが、お互いの家柄からして切れない縁であったので、互いが家を受け継ぎ、また、結婚してからは家族同士も含めて付き合いをしていた。
そんな状況であったから、いつしか年頃の息子と娘がいることから、何とはなしに、この二人の子たちの間で「結婚」というのもが、知らず知らずのうちに決まりつつあった。
だが、小さな頃は子ども達も、そんな家族の影響を受けて流されつつあったのだが、成長するに連れて、周りを知るようになると、自分たちの結婚に疑問を抱くようになっていった。
それは、特に、サンテの息子である、この長男が特に感じてしまい、ウラスの娘、長女の我儘ぶりに嫌気がさして、色々と理由を付けて、結婚を避けだして行ったのである。
そんな状況に、長女は焦り、長男と顔を合わせる度に詰め入り、相手の答えが気に入らなければ喚き、怒鳴るなどとなり、二人の仲は溝が深まるばかりだった。
そんな時、長男は、ケーシーに、気晴らしに王都行きを誘われた。
初めは、彼の姉である長女との仲を取り持つ為のものだと思い、断っていたのだが。
余りにも、熱心な誘いでもあり、また、その時期、父サンテとケーシーの父ウラスがよく顔を合わせてることも多く、自分ともウラスが顔を合わせた時に、長女との結婚に話が及ぶことも恐れて、王都行きを承諾してしまった。
ちょっと数日を王都で過ごすだけの旅と思っていたのだが、王都に着いてから、ウラスの叔父が現れ、その叔父ジムラルによってトウにない大人の街へと案内されてから、長男は、よりウラスの娘との結婚に嫌気がさしていった。
そう、彼は王都の町で、美麗な女性と出会い、恋に落ちていったのだ。
本物の恋を知った彼は、この女性と結婚したいと思い、彼女に結婚の約束までしてしまう。
まだ、出会って間もない上に、良く素性もわからない、しかも、長男よりもかなり年が上の女にである。
そんな彼の様子に、さすがに、ケーシーも何度も「もう少し、考えた方がいいんじゃないか?」と諭すのだが。
長男にしたら、ケーシーは自分の姉を思って、引き留めようとしていると思い込み、ますます、意地になり、あろうことか、女のところへ転がり込んで、駆け落ち的なことまで企てる始末。
そんな長男の暴走的な恋は、それからすぐに幕を閉じた。
父サンテが、血相を変えて、長男のところへやって来たからだ。
それに驚いたのは、長男だった。
父に居場所がバレたこともだけれど、父から言われた言葉に慄いてしまったからだ。
「お前!何をしているんだ!その女とは別れろ!その女は高級娼婦だ!うちに、娼館から請求書が来たんだぞ!」
父が怒鳴る言葉に、はじめは良く解らずいた長男であったが、父から投げつけれらた請求書をみて、顔が青ざめていく。
「うそだ・・そんな、僕を愛してるって」
請求書を握る手が震える。
その姿をみながら、長男が愛した女は薄く笑う。
「愛してるわよ。お金を運んできてくれる人は、だぁーい好きなんだもの」
うふふ、と妖艶に笑う女の姿に、この時、はじめて長男は女が醜く見えたのだった。
後から、父サンテから聞いた話では、ウラスから、しつこく「上納金」の追加を迫られていたらしく、それを断っている時に、長男を王都に連れ出されたようだと言われた。
父は結局、娼館に大金を支払い、長男のつけを回収してくれたようだ。
その件があってからは、すっかり「上納金」も話題からかき消えたとかで、明らかに、ウラスらに仕組まれたものだったと知った。
それから、もちろん、ウラスの娘とは会う気にもなれず、今日までいた。
正直、長男は自分の代で、あの一族との縁を絶ちたいとさえ、思う毎日だった。
なのに、また、やつらは、仕掛けてきた。
あの一件で、父はかなりの金を使っている。
その上、また、徴収されれば、工場の運営にも影響してしまう。
長男は、頭を抱えて蹲り、「父さん、ごめん」としきりに涙しながら、謝っていたのだった。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
【完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ニンジャマスター・ダイヤ
竹井ゴールド
キャラ文芸
沖縄県の手塚島で育った母子家庭の手塚大也は実母の死によって、東京の遠縁の大鳥家に引き取られる事となった。
大鳥家は大鳥コンツェルンの創業一族で、裏では日本を陰から守る政府機関・大鳥忍軍を率いる忍者一族だった。
沖縄県の手塚島で忍者の修行をして育った大也は東京に出て、忍者の争いに否応なく巻き込まれるのだった。
婚約破棄してたった今処刑した悪役令嬢が前世の幼馴染兼恋人だと気づいてしまった。
風和ふわ
恋愛
タイトル通り。連載の気分転換に執筆しました。
※なろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、pixivに投稿しています。
【完結】勇者学園の異端児は強者ムーブをかましたい
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、pixivにも投稿中。
※小説家になろうでは最新『勇者祭編』の中盤まで連載中。
※アルファポリスでは『オスカーの帰郷編』まで公開し、完結表記にしています。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる