2 / 78
第1部 第2話
しおりを挟む
アッシュは、着替えてから、我が家の小さなダイニングへ向かった。
そこには、我が家の主である父ウォルトが既に酒を飲みながら席に着いていた。
その向かいの席には、アッシュの祖母エルが年の割に姿勢よく椅子に腰かけている。
そんな二人の間の席に、落ち着かない動作を繰り返した妹夫婦が席を占めている。
アッシュは、まだ動きを落ち着けていないでいる妹夫婦の向かいに、母と居並ぶ形で席に座る。
家族があらかた落ち着いた所で、母ケリーがキッチンから顔を出し、料理を次々にテーブルへ並べていく。
と言っても、貴族でもない家の食事、まして、平民でも裕福でない我が家で頂く料理は、ちょっと硬いパン、自宅にある小さな畑でとれる量は少ないが新鮮な野菜で作ったサラダ、具が小さく切られたスープと、大きな魚を家族の人数で取り分けた少しの魚のソテイだ。
うん、いつにもましてより一層、今日は、質素な夕飯である。
そんな料理を囲んでの夕飯が、母ケリーがアッシュの隣の席に腰かけてから始まる。
「では、神に感謝して。頂くとするかね」
祖母の声で、一同が手を組み食事をする前に祈りを捧ぐ。
「ロビンさん、遠慮しないで食べてね」
フォークを手にしながら、母は義理の息子に言葉を掛ける。
「はい、ありがとうございます。僕、お義母さんの作る料理大好きです。素朴で、味が薄くて、健康に良さそうな、この味、癖になります」
ロビンは笑顔で話しながら、魚のソテイを一口食べる。
アッシュは、いつもの会話とわかっていながらも、口の端が上がり不満顔になる。
しかし、話しかけた母は、「あら、嬉しいわ、気に入ってくれて」と、何故か喜んでいる。
そんな光景に、メイも話題に参加する。
「ロビンは、うちが居心地良いんだって。ロビンの家は皆忙しいでしょう。それに、料理も、料理人が作っててね。おまけに商会で取り扱う商品も料理に取り込まれたりして、何だか難しい名前の料理や凝った料理が多いのよ。それに比べて、我が家は親しみやすいと言うかでね。ねっ!ロビン!」
メイの語る話は、今日の夕飯をますます惨めなものにするような話だ。
アッシュは、眉を顰めて、酒の入ったグラスに手を伸ばす。
「いやぁ、本当に、この味、好きです」
ロビンは尚も、笑顔で頷く。
そんな妙な話題の中、いつもの様にずっと酒を飲み続けていた我が家の主が、ポツリと呟く。
「なあ、父さんな、議員になろうかと思うんだ」
一瞬、静寂になり、皆の動きが制止した。
ロビンですら、笑顔が少し崩れている。
アッシュは、そんな家族の中、いち早く頭が動いた。
「えっ!父さん、今なんて・・・」
いつもこの父は唐突に家族を驚かせることをしては、家族に多大なる迷惑を掛ける。
だからこそ、アッシュは祈るように、父へ問い返したが・・・
「いやあ、父さんさ、平民議員になろうかなって。今、立候補受け付けてるみたいだし」
酒を飲みながら、少しニヤケて、平然と口にする父ウォルトに、アッシュは茫然とした。
「ええええぇー、凄いじゃないですか!」
アッシュとは対象に、目を輝かせたロビンは、義父ウォルトに称賛の声を上げる。
その言葉に我に返ったアッシュは遮るように言葉を放つ。
「まて!何の冗談だ。おまけに、少しも面白くない。父さんが平民議員って、笑わすな!」
目に怒りを宿したアッシュが、ウォルトに畳みかける。
「国の事もわからない。いや、国どころか、このトウの町のこともわかってないじゃないか。そんなのが議員になれるかっ!」
無謀な芽は早くに摘み取ることが大事だ!
この父のお陰で、これまでも、うちは苦労をしてきたんだ。
『今日の夕飯だって、本来なら、もう少しマシな料理が並ぶはず・・・』
目の前の少なくなった料理を見ながら、再び、アッシュが口を開きかけた時、祖母が、すすり泣く声を出した。
その姿を目にして歯を噛みしめながら、父へ向き直り、睨みつける。
『ほら見ろ、おばあちゃんを泣かせやがって』
父の行動で、これまでにも祖母は苦労を掛けさせられてきた一人だ。
しかも、自分の子育てを悔やみ、涙する姿は何度見たかしれない。
その事を思うと、父ウォルトの浅はかな言動に怒りしかわかない。
そんなことを思いながら、祖母を宥めようと声を掛ける前、
「そうかい、ウォルト。お前、改めてくれたんだなぁ。人様の為に働くちゅうなんざ、ほんと、立派じゃな。わたしゃ、生きていてこれ程の嬉しさは今までにないさなぁ」
祖母エルの言葉に、アッシュは、目がテンになった。
「お・・おばあちゃん?」
「母さん、ありがとう」
アッシュの祖母への呼び掛けは、かき消され、父ウォルトと祖母エルが二人見合わせて頷き合う。
『いや、まて!』
二人の妙な世界を目の前にして、アッシュは止めるが、言葉は出ていない。
それは続く母の言葉に驚いたからだ。
「あなた、素晴らしいことですね。議員なんて、考えた事ありませんでしたが、あなたがしたいなら、わたしもお手伝いしますよ」
母は、何故かうっすらと顔を赤らめて俯きながら、父に話した。
『ええええええぇー』
衝撃である。あれだけ、職を転々として、仕事もしないで家に籠り、何かわからない趣味に呆ける父に苦労掛けられ、自分はパートの仕事と家事や育児に、義両親の世話までさせられてきた母が、まだ、この父の為に頑張るという、その姿勢に・・・
「か、かあさん、正気か・・」
眩暈がするわ。
母は、どこか空想の世界にいるようで「議員夫人かっ」と、何度も口ずさんでいる。
ヤバい・・うちの家族が壊れている。
早く、悪の根源を絶たねば、皆が、おかしくなる・・・
アッシュがそう思い、口にしかけた時、今度はメイが先に口開く。
「父さん、わたしも応援するよ。わたし、実はずっと、ロビンの家に対して、引け目だったの、うち、裕福じゃないから釣り合い取れてないからさ。だから、嬉しいよ、平民議員に父さんがなってくれて!」
メイは涙を流しながら話すので、その姿に、ロビンが抱きしめてメイを慰める。
「メイ、そんなこと気にしていたの?メイの家が貧乏なのは、この町では有名で出会う前から知っていたから、そんなの今更だよ。気にしないでいいんだよ。でも、僕も嬉しよ。僕の親戚に、まだ、議員はいないからね。自慢だね!」
メイは感情の高ぶりからか、自分の夫が密かに貶しているのも聞き取れていないのか、ロビンに抱きしめられて、うっとりとしている。
アッシュとしては、色々と、ロビンの発言にも怒りがあるが、ここは先に、ロビンに問うところではない。
『メイ、お前、どうしたんだ!幼少期には、父のせいで、わびしい思いもしたんじゃなかったのか。皆がもつ文具も買えず、悔しい思いしたじゃないのか。父さんに向かって、「ちゃんと、仕事しろや、クソが!」と、怒鳴ったのは最近の話だったはず』
言葉を発せずにいるが、心では悲痛な叫びをあげるアッシュに、誰も意見は求めずいる。
今日の夕飯の時間は、父ウォルトの気まぐれな発言から、そう、気まぐれないつもの発言だったのに、何故か、大きな歴史を作る瞬間へとなった。
アッシュは、その時間を一生忘れられなくなるとは、この時は思っていなかった。
そこには、我が家の主である父ウォルトが既に酒を飲みながら席に着いていた。
その向かいの席には、アッシュの祖母エルが年の割に姿勢よく椅子に腰かけている。
そんな二人の間の席に、落ち着かない動作を繰り返した妹夫婦が席を占めている。
アッシュは、まだ動きを落ち着けていないでいる妹夫婦の向かいに、母と居並ぶ形で席に座る。
家族があらかた落ち着いた所で、母ケリーがキッチンから顔を出し、料理を次々にテーブルへ並べていく。
と言っても、貴族でもない家の食事、まして、平民でも裕福でない我が家で頂く料理は、ちょっと硬いパン、自宅にある小さな畑でとれる量は少ないが新鮮な野菜で作ったサラダ、具が小さく切られたスープと、大きな魚を家族の人数で取り分けた少しの魚のソテイだ。
うん、いつにもましてより一層、今日は、質素な夕飯である。
そんな料理を囲んでの夕飯が、母ケリーがアッシュの隣の席に腰かけてから始まる。
「では、神に感謝して。頂くとするかね」
祖母の声で、一同が手を組み食事をする前に祈りを捧ぐ。
「ロビンさん、遠慮しないで食べてね」
フォークを手にしながら、母は義理の息子に言葉を掛ける。
「はい、ありがとうございます。僕、お義母さんの作る料理大好きです。素朴で、味が薄くて、健康に良さそうな、この味、癖になります」
ロビンは笑顔で話しながら、魚のソテイを一口食べる。
アッシュは、いつもの会話とわかっていながらも、口の端が上がり不満顔になる。
しかし、話しかけた母は、「あら、嬉しいわ、気に入ってくれて」と、何故か喜んでいる。
そんな光景に、メイも話題に参加する。
「ロビンは、うちが居心地良いんだって。ロビンの家は皆忙しいでしょう。それに、料理も、料理人が作っててね。おまけに商会で取り扱う商品も料理に取り込まれたりして、何だか難しい名前の料理や凝った料理が多いのよ。それに比べて、我が家は親しみやすいと言うかでね。ねっ!ロビン!」
メイの語る話は、今日の夕飯をますます惨めなものにするような話だ。
アッシュは、眉を顰めて、酒の入ったグラスに手を伸ばす。
「いやぁ、本当に、この味、好きです」
ロビンは尚も、笑顔で頷く。
そんな妙な話題の中、いつもの様にずっと酒を飲み続けていた我が家の主が、ポツリと呟く。
「なあ、父さんな、議員になろうかと思うんだ」
一瞬、静寂になり、皆の動きが制止した。
ロビンですら、笑顔が少し崩れている。
アッシュは、そんな家族の中、いち早く頭が動いた。
「えっ!父さん、今なんて・・・」
いつもこの父は唐突に家族を驚かせることをしては、家族に多大なる迷惑を掛ける。
だからこそ、アッシュは祈るように、父へ問い返したが・・・
「いやあ、父さんさ、平民議員になろうかなって。今、立候補受け付けてるみたいだし」
酒を飲みながら、少しニヤケて、平然と口にする父ウォルトに、アッシュは茫然とした。
「ええええぇー、凄いじゃないですか!」
アッシュとは対象に、目を輝かせたロビンは、義父ウォルトに称賛の声を上げる。
その言葉に我に返ったアッシュは遮るように言葉を放つ。
「まて!何の冗談だ。おまけに、少しも面白くない。父さんが平民議員って、笑わすな!」
目に怒りを宿したアッシュが、ウォルトに畳みかける。
「国の事もわからない。いや、国どころか、このトウの町のこともわかってないじゃないか。そんなのが議員になれるかっ!」
無謀な芽は早くに摘み取ることが大事だ!
この父のお陰で、これまでも、うちは苦労をしてきたんだ。
『今日の夕飯だって、本来なら、もう少しマシな料理が並ぶはず・・・』
目の前の少なくなった料理を見ながら、再び、アッシュが口を開きかけた時、祖母が、すすり泣く声を出した。
その姿を目にして歯を噛みしめながら、父へ向き直り、睨みつける。
『ほら見ろ、おばあちゃんを泣かせやがって』
父の行動で、これまでにも祖母は苦労を掛けさせられてきた一人だ。
しかも、自分の子育てを悔やみ、涙する姿は何度見たかしれない。
その事を思うと、父ウォルトの浅はかな言動に怒りしかわかない。
そんなことを思いながら、祖母を宥めようと声を掛ける前、
「そうかい、ウォルト。お前、改めてくれたんだなぁ。人様の為に働くちゅうなんざ、ほんと、立派じゃな。わたしゃ、生きていてこれ程の嬉しさは今までにないさなぁ」
祖母エルの言葉に、アッシュは、目がテンになった。
「お・・おばあちゃん?」
「母さん、ありがとう」
アッシュの祖母への呼び掛けは、かき消され、父ウォルトと祖母エルが二人見合わせて頷き合う。
『いや、まて!』
二人の妙な世界を目の前にして、アッシュは止めるが、言葉は出ていない。
それは続く母の言葉に驚いたからだ。
「あなた、素晴らしいことですね。議員なんて、考えた事ありませんでしたが、あなたがしたいなら、わたしもお手伝いしますよ」
母は、何故かうっすらと顔を赤らめて俯きながら、父に話した。
『ええええええぇー』
衝撃である。あれだけ、職を転々として、仕事もしないで家に籠り、何かわからない趣味に呆ける父に苦労掛けられ、自分はパートの仕事と家事や育児に、義両親の世話までさせられてきた母が、まだ、この父の為に頑張るという、その姿勢に・・・
「か、かあさん、正気か・・」
眩暈がするわ。
母は、どこか空想の世界にいるようで「議員夫人かっ」と、何度も口ずさんでいる。
ヤバい・・うちの家族が壊れている。
早く、悪の根源を絶たねば、皆が、おかしくなる・・・
アッシュがそう思い、口にしかけた時、今度はメイが先に口開く。
「父さん、わたしも応援するよ。わたし、実はずっと、ロビンの家に対して、引け目だったの、うち、裕福じゃないから釣り合い取れてないからさ。だから、嬉しいよ、平民議員に父さんがなってくれて!」
メイは涙を流しながら話すので、その姿に、ロビンが抱きしめてメイを慰める。
「メイ、そんなこと気にしていたの?メイの家が貧乏なのは、この町では有名で出会う前から知っていたから、そんなの今更だよ。気にしないでいいんだよ。でも、僕も嬉しよ。僕の親戚に、まだ、議員はいないからね。自慢だね!」
メイは感情の高ぶりからか、自分の夫が密かに貶しているのも聞き取れていないのか、ロビンに抱きしめられて、うっとりとしている。
アッシュとしては、色々と、ロビンの発言にも怒りがあるが、ここは先に、ロビンに問うところではない。
『メイ、お前、どうしたんだ!幼少期には、父のせいで、わびしい思いもしたんじゃなかったのか。皆がもつ文具も買えず、悔しい思いしたじゃないのか。父さんに向かって、「ちゃんと、仕事しろや、クソが!」と、怒鳴ったのは最近の話だったはず』
言葉を発せずにいるが、心では悲痛な叫びをあげるアッシュに、誰も意見は求めずいる。
今日の夕飯の時間は、父ウォルトの気まぐれな発言から、そう、気まぐれないつもの発言だったのに、何故か、大きな歴史を作る瞬間へとなった。
アッシュは、その時間を一生忘れられなくなるとは、この時は思っていなかった。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
隣の家に住むイクメンの正体は龍神様でした~社無しの神とちびっ子神使候補たち
鳴澤うた
キャラ文芸
失恋にストーカー。
心身ともにボロボロになった姉崎菜緒は、とうとう道端で倒れるように寝てしまって……。
悪夢にうなされる菜緒を夢の中で救ってくれたのはなんとお隣のイクメン、藤村辰巳だった。
辰巳と辰巳が世話する子供たちとなんだかんだと交流を深めていくけれど、子供たちはどこか不可思議だ。
それもそのはず、人の姿をとっているけれど辰巳も子供たちも人じゃない。
社を持たない龍神様とこれから神使となるため勉強中の動物たちだったのだ!
食に対し、こだわりの強い辰巳に神使候補の子供たちや見守っている神様たちはご不満で、今の現状を打破しようと菜緒を仲間に入れようと画策していて……
神様と作る二十四節気ごはんを召し上がれ!
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
2回目の人生は異世界で
黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
本当の仲間ではないと勇者パーティから追放されたので、銀髪ケモミミ美少女と異世界でスローライフします。
なつめ猫
ファンタジー
田中一馬は、40歳のIT会社の社員として働いていた。
しかし、異世界ガルドランドに魔王を倒す勇者として召喚されてしまい容姿が17歳まで若返ってしまう。
探しにきた兵士に連れられ王城で、同郷の人間とパーティを組むことになる。
だが【勇者】の称号を持っていなかった一馬は、お荷物扱いにされてしまう。
――ただアイテムボックスのスキルを持っていた事もあり勇者パーティの荷物持ちでパーティに参加することになるが……。
Sランク冒険者となった事で、田中一馬は仲間に殺されかける。
Sランク冒険者に与えられるアイテムボックスの袋。
それを手に入れるまで田中一馬は利用されていたのだった。
失意の内に意識を失った一馬の脳裏に
――チュートリアルが完了しました。
と、いうシステムメッセージが流れる。
それは、田中一馬が40歳まで独身のまま人生の半分を注ぎこんで鍛え上げたアルドガルド・オンラインの最強セーブデータを手に入れた瞬間であった!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
椿の国の後宮のはなし
犬噛 クロ
キャラ文芸
※毎日18時更新予定です。
架空の国の後宮物語。
若き皇帝と、彼に囚われた娘の話です。
有力政治家の娘・羽村 雪樹(はねむら せつじゅ)は「男子」だと性別を間違われたまま、自国の皇帝・蓮と固い絆で結ばれていた。
しかしとうとう少女であることを気づかれてしまった雪樹は、蓮に乱暴された挙句、後宮に幽閉されてしまう。
幼なじみとして慕っていた青年からの裏切りに、雪樹は混乱し、蓮に憎しみを抱き、そして……?
あまり暗くなり過ぎない後宮物語。
雪樹と蓮、ふたりの関係がどう変化していくのか見守っていただければ嬉しいです。
※2017年完結作品をタイトルとカテゴリを変更+全面改稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる