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第14話 王子が泊まりにやってきた
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ヒッパ邸で失敗してから、半月ほど経ったある日のことだった。
突如、屋敷のまわりが一面のお花畑に変化した。このあたりの丘は黒土が剥き出しだったはずなのに、ピンクや黄色の花々で覆われているのだ。
「一体どうなってるの……!?」
その日の朝、街でチラシ配りをする予定で屋敷から出てきたスウミは目を丸くした。
「綺麗ね! やっぱり地面ってのは花が咲いていたほうがいいのよ」
ビビカが妙なことを言いながら深呼吸している。
「なんだがグジ子爵のお屋敷みたいだなあ」
地面にしゃがんで花を観察しながら父が呟いた。
「グジ子爵って、お父様が清掃のバイトに行ったところだよね?」
「そう。あの方のお屋敷もこんなふうに花が咲き乱れていたんだよ。あそこで野菜をもらって、あと松ぼっくりの置物ももらったんだっけ」
「あっ、それで思い出した! あの松ぼっくりを玄関に飾っておいたはずなのに見当たらないの。どこかへ持っていった?」
父は小首を傾げてスウミを見上げる。どうやら心当たりはないらしい。
「どこにいってしまったんだろう」
「社長」
それまで静かだったマノがスウミに近寄って、話しかけてきた。
「松ぼっくりがなくなって寂しいですか」
「え? う、うん、そうね」
会ったこともないグジ子爵の遺品を大事にするというのもおかしな話だが、父がお祝いにくれたものなわけだし。
「寂しいよ」
よくわからない質問に戸惑いつつもスウミが正直に答えると、マノは嬉しそうに笑った。花がほころぶような笑みとはこういうものかと思うような、琥珀色の瞳をきらきらと輝かせたはにかみだった。
その時、ビビカが花を摘んでもしゃもしゃと食べ始めた。
「ちょ、ちょっとビビカさん!? おなか壊すよ! マノ君、笑ってないで止めてよ」
うちの新人たち、やっぱりちょっと変わっているかもしれない。
デルファンでチラシを配り終え、夕方に屋敷に戻ると、さらに異変が起きていた。
どういうわけか1階のホールにエルド王子がいたのだ。
おそらく港町ミルンからの帰りなのだろう。黒づくめの軽装で、腰には剣をさげている。従者はおらず一人きりだ。どうも今日は想定外のものが屋敷に出現する日のようだ。
屋敷は玄関が開け放してあるから誰でも入り放題とはいえ、勝手に入り込んで壁際のソファで足を組んでくつろぐ王子を見たときは正直呆れてしまった。
「なぜ家にいないのだ」
その上、第一声がこれである。突然訪問しておきながら不在を責められて、スウミはむっとした。父が一歩前に出て、優雅に一礼した。
「大変失礼いたしました。私どもはデルファンで用事があって出かけておりました」
父の返答に、王子はぎゅっと眉間に皺を寄せた。
「玄関を開け放してデルファンまで出かけていたのか? 不用心だろう。ならず者が屋敷に入り込んだらどうするのだ。不在なら不在で構わないが、ドアは閉めろ」
痛いところを突いてくる王子である。ちなみに父は貴族として何度も王城へ行ったことがあるし、こうみえて公爵かつデルファンの旧支配者なので、王家の方々とも面識はある。
「……それで、ご用件は」
スウミがそっけなく言うと、王子は指先でこめかみを押しながら、
「しばらくこちらに滞在することにした」と、あっさり言い放った。頼むでもなく、命令するでもなく、ただ決まった事実だけを淡々と述べるような口調だった。
スウミは返答に困って父を見た。父は苦笑して肩をすくめてみせた。命の恩人がうちに泊まりたいというのだから、ご本人の気が済むようにするしかないのだろう。
あきらめの境地で王子の泊まる部屋の支度をしにいくと、なぜか王子とマノとビビカがついてきた。
「ソファで待っていてくださって構いませんよ」
そう言ったのだが、
「俺は自分のしたいようにする」だそうだ。気を遣って言ってあげているというのに、まったくもって感じが悪い。
「マノ君とビビカさんも、手伝ってくれなくて大丈夫だから。きょうはもう休んで良いよ」
「そう? ちょっと心配だけど……。何かあったら呼んでね」
ビビカは自室へと戻っていったが、マノは、
「僕は付き添います。王族、特に王家は信用なりません。悪人に決まってますから」と、王子を睨みながら言い放ったので、スウミはぎょっとした。
エルド王子は、ふんと鼻先で笑った。怒ると思ったから意外だ。案外心が広いのかもしれない。
「愚かな使用人だ。さっさと首にしてしまえ」
吐き捨てるように言って嘲笑している。心は広くなかったようだ。
「使用人じゃなくて社員なんですけど、首にもしませんけど、それはともかくこちらのお部屋でいかがでしょう?」
スウミは2階の一室のドアを開けた。
そこはユリの間で、調度品はみんなユリ柄だ。男性には少女趣味すぎるかもしれないが、屋敷の東側にあって日当たりが良いし、大きなベッドもある。大きすぎて買い手がつかなかったのだ。
王子は部屋に入るなり、「用があれば呼ぶ」と言って、スウミの鼻先でドアをばたんと閉めた。
「え。この部屋は埃がたまってると思うんですけど、掃除しなくて大丈夫ですか?」
返事はない。空き部屋はまめに掃除していないのだが、全くしていないわけでもないし、本人がいいのならもう放っておこうとスウミは思った。
「態度が悪いのではありませんか」
マノがドア越しに抗議した。
「そいつを首にしろ」とだけ返ってきた。
夜になり、夕飯を盆に載せてユリの部屋へ行った。ドアを軽くノックしたけれど返事はない。どうしたものか考えて、声を掛けてからそっとドアを開けた。
王子はどうやら寝ているようだった。まだ寝るには早い時間だが、ミルン帰りで疲れているのかもしれない。そういえばミルン沖合のランガジルの船はどうなったのだろう。詳細を聞いてみたい気もするが、自分の立場で王子に尋ねていいものかどうか。
ひとまず食事はベッド脇の机に音を立てないようそっと置いて、部屋を出た。
翌朝、朝食を持っていったが、ノックしても返事がなかった。なんだか嫌な予感がしてドアを開けてみたら、ベッド脇に置いた食事がそのまま残されているのが見えた。乾燥したふすまパンと野菜の酢漬け、豆の入った薄味のスープというメニューだから、粗末すぎて食べる気にならなかったというのならいいけれど、そうではないのだとしたら……。
朝食をチェストの上において、ベッド脇まで近づき、
「エルド王子」と声をかけてみた。返事はない。
「……怒らないでくださいね」と一応断って、掛け布団をめくってみた。王子は眠っているようだ。けれど様子がおかしい。顔は赤くて、汗で白茶色の髪がおでこに貼り付いていた。ちょっと迷った末に、頬に手を当ててみたら、ものすごく熱かった。高熱が出ている。
「大変! お医者さんを呼ばないと……」
そのとき、スウミの右手首に熱いものがまとわりついた。
「医者はいい」
「エルド王子!」
いつの間にか目を覚ました王子が手首を強く掴んでいた。高熱のせいで淡い薄茶色の瞳が不吉なほど煌めいている。
「誰も呼ぶな」
「えっ、ですが」
「しばらく休めば治る。体質みたいなものだ、心配いらない」
「でも……」
「よくあることだ……いつもこうだ……」
うんざりとしたような口調だった。
「このことは……誰にも言うなよ……絶対に誰にも……」
そのまま王子は目を閉じた。意識を失ったのかもしれない。ひどく熱い手をそっとひきはがして、スウミは一旦部屋の外に出た。
(どうすべきだろう)
廊下を行ったり来たりしながら考えた。王子がどう言おうが医者を呼ぶべきではないか。でも、王子は医者を呼んでほしくないようだ。それに誰にも言うなと口止めされてしまった。これでは父にも相談できない。自分で考えて答えを出さないといけない。
廊下を何十往復かして、心が決まった。
王子の望みどおりにしよう。でも、なるべく様子を見にいって、悪化するようであれば、そのときこそ医者を呼ぼう。自分の出した答えが正しいと自信を持てなくて、少々不安ではあるが……。
スウミはため息をついた。
突如、屋敷のまわりが一面のお花畑に変化した。このあたりの丘は黒土が剥き出しだったはずなのに、ピンクや黄色の花々で覆われているのだ。
「一体どうなってるの……!?」
その日の朝、街でチラシ配りをする予定で屋敷から出てきたスウミは目を丸くした。
「綺麗ね! やっぱり地面ってのは花が咲いていたほうがいいのよ」
ビビカが妙なことを言いながら深呼吸している。
「なんだがグジ子爵のお屋敷みたいだなあ」
地面にしゃがんで花を観察しながら父が呟いた。
「グジ子爵って、お父様が清掃のバイトに行ったところだよね?」
「そう。あの方のお屋敷もこんなふうに花が咲き乱れていたんだよ。あそこで野菜をもらって、あと松ぼっくりの置物ももらったんだっけ」
「あっ、それで思い出した! あの松ぼっくりを玄関に飾っておいたはずなのに見当たらないの。どこかへ持っていった?」
父は小首を傾げてスウミを見上げる。どうやら心当たりはないらしい。
「どこにいってしまったんだろう」
「社長」
それまで静かだったマノがスウミに近寄って、話しかけてきた。
「松ぼっくりがなくなって寂しいですか」
「え? う、うん、そうね」
会ったこともないグジ子爵の遺品を大事にするというのもおかしな話だが、父がお祝いにくれたものなわけだし。
「寂しいよ」
よくわからない質問に戸惑いつつもスウミが正直に答えると、マノは嬉しそうに笑った。花がほころぶような笑みとはこういうものかと思うような、琥珀色の瞳をきらきらと輝かせたはにかみだった。
その時、ビビカが花を摘んでもしゃもしゃと食べ始めた。
「ちょ、ちょっとビビカさん!? おなか壊すよ! マノ君、笑ってないで止めてよ」
うちの新人たち、やっぱりちょっと変わっているかもしれない。
デルファンでチラシを配り終え、夕方に屋敷に戻ると、さらに異変が起きていた。
どういうわけか1階のホールにエルド王子がいたのだ。
おそらく港町ミルンからの帰りなのだろう。黒づくめの軽装で、腰には剣をさげている。従者はおらず一人きりだ。どうも今日は想定外のものが屋敷に出現する日のようだ。
屋敷は玄関が開け放してあるから誰でも入り放題とはいえ、勝手に入り込んで壁際のソファで足を組んでくつろぐ王子を見たときは正直呆れてしまった。
「なぜ家にいないのだ」
その上、第一声がこれである。突然訪問しておきながら不在を責められて、スウミはむっとした。父が一歩前に出て、優雅に一礼した。
「大変失礼いたしました。私どもはデルファンで用事があって出かけておりました」
父の返答に、王子はぎゅっと眉間に皺を寄せた。
「玄関を開け放してデルファンまで出かけていたのか? 不用心だろう。ならず者が屋敷に入り込んだらどうするのだ。不在なら不在で構わないが、ドアは閉めろ」
痛いところを突いてくる王子である。ちなみに父は貴族として何度も王城へ行ったことがあるし、こうみえて公爵かつデルファンの旧支配者なので、王家の方々とも面識はある。
「……それで、ご用件は」
スウミがそっけなく言うと、王子は指先でこめかみを押しながら、
「しばらくこちらに滞在することにした」と、あっさり言い放った。頼むでもなく、命令するでもなく、ただ決まった事実だけを淡々と述べるような口調だった。
スウミは返答に困って父を見た。父は苦笑して肩をすくめてみせた。命の恩人がうちに泊まりたいというのだから、ご本人の気が済むようにするしかないのだろう。
あきらめの境地で王子の泊まる部屋の支度をしにいくと、なぜか王子とマノとビビカがついてきた。
「ソファで待っていてくださって構いませんよ」
そう言ったのだが、
「俺は自分のしたいようにする」だそうだ。気を遣って言ってあげているというのに、まったくもって感じが悪い。
「マノ君とビビカさんも、手伝ってくれなくて大丈夫だから。きょうはもう休んで良いよ」
「そう? ちょっと心配だけど……。何かあったら呼んでね」
ビビカは自室へと戻っていったが、マノは、
「僕は付き添います。王族、特に王家は信用なりません。悪人に決まってますから」と、王子を睨みながら言い放ったので、スウミはぎょっとした。
エルド王子は、ふんと鼻先で笑った。怒ると思ったから意外だ。案外心が広いのかもしれない。
「愚かな使用人だ。さっさと首にしてしまえ」
吐き捨てるように言って嘲笑している。心は広くなかったようだ。
「使用人じゃなくて社員なんですけど、首にもしませんけど、それはともかくこちらのお部屋でいかがでしょう?」
スウミは2階の一室のドアを開けた。
そこはユリの間で、調度品はみんなユリ柄だ。男性には少女趣味すぎるかもしれないが、屋敷の東側にあって日当たりが良いし、大きなベッドもある。大きすぎて買い手がつかなかったのだ。
王子は部屋に入るなり、「用があれば呼ぶ」と言って、スウミの鼻先でドアをばたんと閉めた。
「え。この部屋は埃がたまってると思うんですけど、掃除しなくて大丈夫ですか?」
返事はない。空き部屋はまめに掃除していないのだが、全くしていないわけでもないし、本人がいいのならもう放っておこうとスウミは思った。
「態度が悪いのではありませんか」
マノがドア越しに抗議した。
「そいつを首にしろ」とだけ返ってきた。
夜になり、夕飯を盆に載せてユリの部屋へ行った。ドアを軽くノックしたけれど返事はない。どうしたものか考えて、声を掛けてからそっとドアを開けた。
王子はどうやら寝ているようだった。まだ寝るには早い時間だが、ミルン帰りで疲れているのかもしれない。そういえばミルン沖合のランガジルの船はどうなったのだろう。詳細を聞いてみたい気もするが、自分の立場で王子に尋ねていいものかどうか。
ひとまず食事はベッド脇の机に音を立てないようそっと置いて、部屋を出た。
翌朝、朝食を持っていったが、ノックしても返事がなかった。なんだか嫌な予感がしてドアを開けてみたら、ベッド脇に置いた食事がそのまま残されているのが見えた。乾燥したふすまパンと野菜の酢漬け、豆の入った薄味のスープというメニューだから、粗末すぎて食べる気にならなかったというのならいいけれど、そうではないのだとしたら……。
朝食をチェストの上において、ベッド脇まで近づき、
「エルド王子」と声をかけてみた。返事はない。
「……怒らないでくださいね」と一応断って、掛け布団をめくってみた。王子は眠っているようだ。けれど様子がおかしい。顔は赤くて、汗で白茶色の髪がおでこに貼り付いていた。ちょっと迷った末に、頬に手を当ててみたら、ものすごく熱かった。高熱が出ている。
「大変! お医者さんを呼ばないと……」
そのとき、スウミの右手首に熱いものがまとわりついた。
「医者はいい」
「エルド王子!」
いつの間にか目を覚ました王子が手首を強く掴んでいた。高熱のせいで淡い薄茶色の瞳が不吉なほど煌めいている。
「誰も呼ぶな」
「えっ、ですが」
「しばらく休めば治る。体質みたいなものだ、心配いらない」
「でも……」
「よくあることだ……いつもこうだ……」
うんざりとしたような口調だった。
「このことは……誰にも言うなよ……絶対に誰にも……」
そのまま王子は目を閉じた。意識を失ったのかもしれない。ひどく熱い手をそっとひきはがして、スウミは一旦部屋の外に出た。
(どうすべきだろう)
廊下を行ったり来たりしながら考えた。王子がどう言おうが医者を呼ぶべきではないか。でも、王子は医者を呼んでほしくないようだ。それに誰にも言うなと口止めされてしまった。これでは父にも相談できない。自分で考えて答えを出さないといけない。
廊下を何十往復かして、心が決まった。
王子の望みどおりにしよう。でも、なるべく様子を見にいって、悪化するようであれば、そのときこそ医者を呼ぼう。自分の出した答えが正しいと自信を持てなくて、少々不安ではあるが……。
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