異世界スクワッド

倫敦 がなず

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第一章

10 奴隷

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「なんか、疲れたな」

宿の二階の窓から、狭い路地裏をボーと見降ろしながら、勇一は思わずひとりため息をついた。
あの雨の日以来、すでに一週間がたっている。

ダーヴァの街は、もう直ぐ訪れるクルスティアル王子の来訪に向けて、飾り付けられていっている。
祭り事直前のそわそわした間隔に街の人はつつまれ、どんどん活気があふれてきて華やかになっていく。
それに反比例して、勇一のこころはどんどん沈んでいっていた。

この一週間、勇一は勇一なりに頑張ってクエストをこなした。
そして解ったことは、『冒険者は非常に辛い』という事実だった。
単なる高校二年生が、なんのチート能力もなしに異世界に放り込まれたら、死ぬほど苦労する。
そんな当たり前の現実が、立ちはだかった。

まず、やっぱりお金の問題だ。
どの世界でも金を稼がないと生きていけない。
実は、勇一は、元の世界の知識を使って金儲けしようとかとも考えた。

たしかマヨネーズで、お金が稼げたりするんだよな。
勇一の怪しい知識でそう考え、僅かな知識でマヨネーズの作り方を思い出そうとした。
だが『卵をかき混ぜるて#何か≪・・≫して作る』ぐらいまでしか思い出せない。
その#何か≪・・≫が、わからない。
勇一は、ネットもゲームもやるが、本格的なオタクでもなく、比較的普通の高校生だ。
それ程、偏った知識が多くあるタイプではなかった。
まあ、勇一に限らずいきなりマヨネーズつくれと言われて、ネットも見ずに実際につくれる高校生も、それ程、数が多くないだろう。
例え、作れたとしても、いったい何処で売るんだ? 朝市に店でも出すのか?
けっきょく、マヨネーズで一儲けするのは、諦めた。

出来ることをやろう。
そう考えなおした勇一は、やっぱり、冒険者ギルドで、依頼クエストをこなした。
しかし、勇一がひとりでクリア可能な依頼クエストを、命の危険を感じながら完了させても、銀貨二枚ほどしか手に入らない。
宿屋で一泊するのに銀貨二枚かかるとそれだけで何も残らないのだ。
だから、まず、一泊銀貨二枚の宿から、いま宿泊している一泊銀貨一枚の宿に移動した。
安いだけあってかなり宿は狭く汚い。でも文句は言っていられない。
宿代は銀貨一枚に減ったが、その他に必要な食品などを買い込むとけっきょく幾らも残らない。
それどころか、途中で怪我でもして、回復薬ポーションでも使おうものなら一気に赤字だった。
最初に雑誌やダウン等を売った金で武器等を買い揃えることが出来たから良かったものの、本来はこの僅かな収入から金をためて装備をそろえる必要があった。
正直、生活していくだけで苦しい。

まず、本来依頼クエストは4~6人位のパーティーで行うのが前提なのだ。
勇一がひとりでクリア可能な依頼クエストなど、たいした物がない。
木の札ウッドプレート】同士でも、パーティーを組めば、それなりに報酬の多い依頼クエストをこなせるはずだ。

「パーティーかあ」

また、勇一がため息をつく。

『パーティーを組む』
それは、元の世界のロールプレイゲームでも冒険を始めるにおいて第一段階の、ごくごく当たり前の行為だった。
だが、これが非常にハードルが高い。
色々とこじらせて、最近#コミュニケーション障害≪こみゅしょう≫ぎみになっていた勇一には、見知らぬ人に話しかけるだけでも大仕事だった。

それでも、背に腹は変えられない。
清水の舞台から飛び降りる覚悟で、まずは、木の札ウッドプレートを首からさげ、勇一と年齢も近そうなまだ少年の面影ののこる若い剣士に声をかけた。
『え? パーティーの勧誘?』
声をかけると、一人の剣士は、チラリと勇一の胸のプレートを確認してから、"チッ"っと小さく舌打ちをした。

『あのさあ、たぶん僕のことを勘違いしてるんじゃないかな。僕も、確かにまだ今は君と同じ木の札ウッドプレートさ。だけど僕達は、あの有名な剣聖"アレクサス・カサレス"様の、弟子の"イブラムダル・ダル・アーフェイ"様の、弟子の"サーエルダグルク・ボルフサス"様の、弟子の"モー・イーズ・ポックルド"様の所で、三ヶ月も剣の修行をしてきてるんだよ。いわば冒険者の金の卵なんだよ。君のような田舎からでてきたような、本当の単なる駆け出しの新人冒険者とは訳が違うんだよ。一緒にしないでくれないかな』

はあ、そうですかあ、すごいんですねえ。
早口に一気にまくしたてられてしまって、思わずそんな程度の感想しかでてこなかった。
最初の勧誘からかなり心を削られてが、それでも諦めるわけにはいかない。
その後も、声を掛けまくった。そして断られまくった。
『無理。もう、仲間がいるんで』
『いやー 急に言われてもねー むりだねー』
『魔法使える? え?使えないの? じゃあ、いらない』
断られるたびに精神的ヒットポイントが削られ、心折れそうになる。

冒険ギルドは、すでに活躍しているパーティは多いが、まだパーティーを組んで居なさそうな者の数はすくない。
結局、冒険者ギルドにいる、木の札ウッドプレートの男性にはすべて声をかけ終わったが、うまくいかなかった。
次に声をかけるとすると、銅の札ブロンズプレートの男性に声をかけるか、 あるいは木の札ウッドプレート女性・・の二択だ。
純粋に"勧誘が成功するかどうか"の難易度と言う点では、銅の札ブロンズプレートの男性に声をかけるほうが、難易度が高いだろう。
だが、勇一にとって、心の難易度としては木の札ウッドプレート女性・・に声をかけるほうが、難易度が圧倒的に高い。

初対面の女性に向かって声をかけるだけでも、難易度高いけど、さらに『パーティー』に勧誘するって!
いきなり難易度アルティメイトすぎるだろう!!

結局その後、三日間程悩んだ。
その間の三日間、一人で依頼クエストをこなした。
そして、"こら、あかん"と改めて現実を認識しなおす結果となった。

女性をパーティに誘う!
そう腹をくくって、その日は冒険ギルドへ向かった。

勇一がひとりの女性を勧誘しようと近づく。
褐色の肌をしていて、茶色の髪というより"チャパツ"と言う言葉が似合いそうな髪をした女性。
キツイ目つきをした美人だが、どこか品が無いというか、元の世界で言うなら"美人だけど田舎ヤンキー風"の女性だった。
かなり難易度が高い感じの女性だったが、その日、冒険ギルドで一人で暇そうにしている木の札ウッドプレート女性・・が、彼女しかいなかった。他に選択肢がなかった。

『ああん? アタイに何か用?』
声をかけたら、まるでガンをつけるように、下から睨みつけてくる。
かなりの迫力だった。ひるみそうになるが、何とか踏ん張ってパーティーへと誘う。

『ああん? パーティーへの勧誘だあ? 悪いだけどさあアタイは…』

『マリー、おまたせ』
そこへ、一人の爽やかで真面目そうな好青年が近づいてきて声をかけてきた。どうやら彼女の仲間らしい。

『あーん。キルスティ~~ン もー おそいー。アタシー ひとりで さみしかったー(ハート)』

さっきまで、喧嘩を売られたヤンキーのように迫力満点だった女性が、急にシナをつくってデレデレとした態度で、その好青年に寄りかかる。
その態度の変化は、ちょっと引くくらいの変化だ。

『ごめんよ。マリー。受付けが少し混んでいたんだよ』
『もー、すぐ帰ってくるって言ってたのにー、もうちょっと待たされたらー、アタイ寂しさで死んじゃうところだったよー』
『ああマリー、寂しい思いをさせてごめんよ。だけど僕を残して死んだりしないでおくれよ。君がいないと僕は生きていけないよ』
『わたしもー。キルスティンがいないとー、生きていけなーい(ハート)』
もう、なんか、見てるのがあまりに馬鹿馬鹿しくなってきた勇一は、二人をそのままにそこを離れた。

その後も、がんばって何人かの女性に声をかけた。
『ごめんなさい。遠慮します』
かわいい女子に断られた日は、夜、ベッドの中で泣きそうな気分になった。

もう、無理かもしれんね。
勇一の心はすっかり折れかけていた。

もういいや、一人で孤独にがんばろう。
そう諦めかた時に、後ろから声をかけられた。
『あの~、パーティーメンバーを募集されてるって聞いたんですけど、まだ募集されてますか?』

ふりむくと、視界に誰もいなかった。
いや、いた。視界の下のほうにいた。やたらとちっこい女性がそこにいた。
見た目も顔も子供のように見えるのだが、ちゃんと冒険者の格好をしていて、背に弓矢を担いでいる。

『あの、私、その、実は、パーティーを首になってしまって、その、私すっごく体力がなくて、この前も、その、現地につくまでに、二時間ぐらい歩いたら、その、倒れてしまって、パーティーの人に担いでもらってしまって、あの、それで、首になっちゃって、がんばってるんですけど、その、パーティーを首になるのは三度目で、もう、この冒険ギルドでは、私をいれてくれるパーティーがなくって、その、私もう冒険者やめたほうがいいかなって思ったり、悩んだり、でも、止めたくなくて、その、弓矢だと単独ソロだとつらいし、どうしようって思ってて、そしたら、その、あなたがパーティーメンバーを募集してるって聞いて、ひょっとしたら私でもって思って、その、迷惑になるかもしれないし、その、悩んだんですけど、その、どうでしょうか? まだパーティーメンバー募集してますか? その、募集に条件とかありますか? こんな私でもパーティーにいれてくれるでしょうか?』

もちろんOKだった。
彼女は、話を聞く分には、ひょっとすると冒険者としては実力が足りなかったり、問題があったりするのかもしれない。
でも、そんな事は関係ない。
勇一だって、駆け出し冒険者で似たようなものだ。
そんなことより、仲間が出来るという事が大切なんだ。
パーティーに仲間になろうと誘うと、彼女は泣きそうだった顔にニッコリと笑顔を浮かべた。

『本当にいいんですか? あ、あの私、ウノ・パウって言います。よ、宜しくお願いします』

こうして、やっとの思いで、勇一はひとり目のパーティメンバーを仲間にした。


はずだった。

それなにに次の日会って見ると、『ごめんなさい。ごめんなさい。その、昨日の話は、あの、無かったことにしてください。本当にごめんなさい』と断られてしまった。
その後ろで、あの雨の日以来、直接は何もしてこなかったモヒカンの男とその連れ達が、ニヤニヤと笑っていた。


「ああああ、ちくしょ。むかつく!
あのモヒカン野郎、見た目もなんか部活の林田クソ先輩野郎に似てて余計むかつくんだよな。
いつか絶対仕返ししてやるからな! おぼえてやがれよ、あのモヒカン野郎!」
思わず、其のときのモヒカンの男のニヤニヤした顔を思い出して、宿屋の窓から叫んでしまった。
窓の下を歩いていた通行人が、何事かと見上げてくる。
何となくにこやかに手を振ってごまかす。

まて、まて 落ち着け、俺。
あんなクソ野郎どものことを思い出して苛立っても仕方ないだろう。
それよりも、それよりも。今問題なのは、パーティーだよパーティ。
でもさぁ、おかしいよな。
俺の知ってるゲームとか異世界の話しでは、パーティー組む時なんて、『私とパーティー組んでくださあい ハート』とか言いながら、魔法使いの美少女とか、ビキニ鎧きたおっぱいでっかい女戦士とかが、向こうから誘ってくるものなはずなんだけどな。
なんで、こんな初歩の初歩でつまづいてんだよ。

叫んでも仕方ないと思いつつ、つい叫んでしまう。

かなり辛い状況ではあるが、打開策が無いわけではなかった。
勇一は、宿の窓の外、狭い路地の向かい側をみる。
そこには、#ある≪・・≫お店があった。

今、宿泊している一泊銀貨一枚の宿は安いだけあってかなり宿は狭く汚い。
そのうえ、宿屋のある場所がかなり柄が悪い。
ダーヴァの街全体が、華やかにかざりつけられているのに、この辺りはまったく飾りがない。
例の熊の紋章の旗も、鹿の紋章の旗も何処にもない。
暗く狭い路地では喧嘩が絶えないし、周りは怪しいお店がいっぱいある。
そして、宿と路地を挟んだ向かい側に軒を構える#ある≪・・≫お店は、奴隷をあつかうバルフォ奴隷商会だった。

奴隷。
この異世界では、それ程珍しい存在ではない。
道をあるけば重い荷物をかついでいる肉体労働奴隷をよく目にする。
金持ちの家には、当たり前のように奴隷のメイドがいるらしい。


『戦闘用の奴隷を買ってパーティーを組む』
それが、勇一の考えた打開策だ。

目の前にあるバルフォ奴隷商会を覗きにも行って来た。
ちょっと小太りのいかにも商人風の男が対応してくれた。
威厳らしいものがまるで無かったが、一応その店の店長との事だった。
結構丁寧に、奴隷達を見せてくれて、色々と説明もしてくれた。
奴隷は首輪をつけているが、それはあくまで"解り易くするため"の物らしい。
奴隷を奴隷たらしてめているのは、首輪ではなくて魔法の印だそうだ。
主人が専用の呪文を唱えると、魔法の印が奴隷の首を絞め、主人が解除しないかぎり最後には死にいたる。
また、たとえ呪文を唱えなくても奴隷が主人に害をなそうとすると、自然に首が閉まる。
その魔法の印があるが為、奴隷は主人には完全服従、決して逆らうことができないそうだ。

そんな奴隷が単なる肉体労働用の奴隷が金貨二十枚ほどから、パーティーで使うような戦闘用の奴隷は、金貨八十枚ほどから買える。
その店で一番価格の高い奴隷の価格は、魔法を扱える戦闘用奴隷の金貨百六十枚だった。

「金貨百六十枚かあ」

またも、思わず勇一はため息をついてしまう。
銀貨一枚かせぐのにヒイヒイ言っている新米冒険者には、非常に高い金額だ。

だが、勇一には、あてがあった。

そう、スマフォだ。
あれを売れば金貨八百枚になると言われている。

何でも屋で金貨八百枚と言われた時は、いまひとつピンと来なかったが、いまなら、それがどれほど途方もない金額なのか良くわかる。
なにせ、この異世界において一般的な農民の平均月収は"ゼロ"に近いのだ。
金貨一枚ですら、農民の生活では、大金だ。
金貨七百枚なんて、想像を絶するほどの大金だろう。
その大金が、スマフォを売れば手に入るのだ。

ちなみにバルフォ奴隷商会を見に行ったとき、小太りの店主に
『こっちの方面の奴隷はどうです?』と、ある奴隷を進められた。
その奴隷は、体に薄いショールみたいな布を一枚まいただけの、女性の奴隷だった。
もうショールが薄すぎて、胸の先っぽの突起や、下のほうの茂みも、透けて見えてしまっている。
誘うような薄い笑みを浮かべているその顔も整っていて、十分に美人だ。
でも、顔なんか見ずに、おもわず体にばかり目がいってしまう。なにせ、胸の先っぽのピンク色がはっきりと透けて見えてるのだ。元の世界で高校生二年生だった勇一に見るなと言うほうが無理と言うものだ。
女性は、いわゆる、夜の方面の奴隷であった。
今の勇一に、必要なのは戦闘用の奴隷だ。
今の所、買う必要はない。
買う必要はないはずだ。だが買わないとは言ってない。
ひょっとしてひょっとすると何かのまちがいで買ってしまうことも無きにしもあらずといった所だ。
おもわず値段を聞いてしまった。
『金貨百二十枚になります』
小太りの店主はニヤリと笑ってから続ける。
『と、いいたい所ですが、お客様には今後ともお取引をお願いしたいので特別に……
今回は金貨百枚ポッキリでお売りしますよ。さらに今なら、こちらのちょっとセクシーな寝巻きもセットでお付けしますよ』
その値段を聞いて、ゴクリとつばを飲みこんでしまう。
スマフォ売れば、戦闘奴隷を買った後でも、さらに買うことも可能な値段だな。
思わずそんな事を考えてしまった。仕方ない。だって男なんだもん。

「明日にでも、スマフォを売りにいくかなあ」

勇一にとって、スマフォは最後の切り札だ。
だが、どっちにしろ、今は完全に電源をきっているが放電していつか使えなくなってしまう。
売ってしまう以外に選択肢もない。

よし、売ってしまおう。
そう心に決めたら、ちょっと後ろ向きになりかけていた気持ちが、少し軽くなった。

そうだよ、スマフォ売っちまえば、かなりの大金になるんだ。
前衛で戦うパワー系の奴隷と、後衛で戦う魔法使いの奴隷、いっきに二人を買おうかな?
それとそれと、夜の奴隷も買ってしまうか?!買っちまうか?!
いや、まてまて、それならばいっそ女戦士とか、女魔法使いを買うって手もあるよな。
いいね、いいね!
女ばかりの奴隷パーティーで、ハーレムで、ウハウハ!
これこそ、正しい異世界生活だよな!

勇一の際限ない妄想が膨らんでいく。


その時、宿屋の二階の窓から見下ろす狭い路地に、一台のくたびれた馬車が入ってきた。
バルフォ奴隷商会の前にその馬車が止まった。
建物からごつい用心棒風の男達がでてきて、何かを叫びながら馬車の中から人を降ろしていく。
降ろされる人達は手を縄でしばれている。
そう、ここで奴隷として売られる予定の人たちだ。

この宿屋に泊まるようになってから、何度か見て、もうすっかり見慣れてしまった光景だ。
勇一はなんとはなしに、ボーと、窓からその風景を見下ろし続ける。
その間にも馬車から、奴隷が降ろされていく。

そして、馬車から、最後の奴隷だと思われる人物が降りてきた。

「え?!」

勇一は我が目を疑った。
思わず変な声で叫びそうになる。

「まさか?! おい! うそだろう!?!」

その馬車から最後に金髪を風になびかせながら降りてきたのは……

 ディケーネだった。
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