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本編
あなたが描くもの 1※
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「……ん、…………っ……」
「…………っ……はぁ」
何度もキスをしながらお互いの敏感なところを触る。ぴったりくっつき陰茎同士を擦り合わせ、幸多の後ろに指を這わせた。魔法できれいにし、液を垂らす。
中を探りながら抜き差しすれば幸多の体は気持ちよさそうに揺れ、一緒につかんだモノもぐちぐちと音を立てた。
「…………ぁ」
しばらくそうしていると、指の間に白濁した液が伝う。デンドルムはいったん離れて、幸多に後ろを向かせた。
「椅子に手をついて」
「わかった」
ほぐれた穴に亀頭をくっつけ、一気に貫く。
「っぅあ」
「はぁ……」
指で持ち上げられ形を変える尻を眺め、時間が迫る中やっと手に入れた状況にうっとりと浸った。
ぴったりと密着したまま奥に何度か押しつける。
「っ、……う……っ」
不思議な感覚に、幸多は唇をかむ。後ろから覆い被さって乳首を引っ張りながら腰を振られて幸多は一度イかされ、べしゃりと椅子にもたれかかった。
幸多は休む暇なく持ち上げられ、デンドルムは背中にキスをしたあと腰をしっかりつかんで、ねっとりとえぐるように揺さぶった。
「……あっ……や、あぁ……」
「幸多っ」
デンドルムの長いものの先端が幸多の奥をゴツッと突き、そのたびにぞわりと快感が走り声を上げる。
自分の体を支えていた幸多の腕は力が抜け、しがみついた椅子がガタガタと鳴った。二人の荒い息が消え、ベッドでまどろむ頃にはオレンジ色が窓から差し込んでいた。
◇ ◇ ◇
「やっぱりこうなるよね」
ヒューは一人で食事をしながらぼやく。
デンドルムに与えた期間を過ぎればこの家を出るつもりだった。無理だろうな、と思った自分がいたが気づかないふりをした。
いつまでも独り占めしたいという気持ちをどうにもできなかっただけで、その行動に意味などなかったが。
「確実に幸多が減る。……はぁ~」
大きなため息をつきながら、机に突っ伏した。
翌日、デンドルムが用意していた指輪を付け、夫夫の誓いを交わす。お互いを見合って指を絡め、魔石のはまった指輪にじっと見とれた。
「オレが結婚するなんてなぁ……」
そう言ってお茶を飲んで和んでいたのに、その落ち着きはどこへ行ったのか夜には元気になって頑張るのはやめてほしい、と思う幸多だった。
ヒューはそれほど子どもにこだわっていないようだけれど、デンドルムはどこか焦っているように見える。
以前考えていた“望むもの”を聞いたら、その理由も判明した。
「幸多もヒューも、オレを置いていっちまうだろ。寿命を延ばす方法なんか見つかっちゃいないし、お前らがいなくなった後、数百年も生きるんだ。子がいると思えば、オレはさびしくとも生きていける」
ヒューは魔力が多いだけで、体だけなら人間だ。平均的な寿命は幸多とそれほど変わらないだろう。
(僕が生める間に叶えてあげたいけれど……)
授かるかどうかは神のみぞ知る。頑張るしかないかなぁ……なんて考えていたら、一年も経たずに身ごもった。
気持ち悪かったり痛いといったことは何もなかったが、不安で仕方がない幸多の側には常に二人がいた。
「……早く会いたいなぁ」
「無事に会えるよ、きっと」
座り込んでお腹の上に手を置いた幸多は微笑む。見た目や色が遺伝することは少ないそうだけれど、魔力だけは親に似るらしい。
あふれる魔力を確認したヒューは、嬉しそうに笑って「俺との子どもだ」と言った。
デンドルムは落ち着かないのか、後ろでそわそわと歩き回ることが増えた。その姿を呆れたように見るヒューも、結局は何も言わずに幸多に視線を戻す。
二ヶ月後、光を反射してキラキラと輝く紫の卵がコロンと生まれた。それを布でくるみ、ヒューと二人で魔力の泉へ向かう。
転移で飛んだ先には大きな湖があった。深い青が風によって波打って流れていく。
暗く深い底に、どれほど卵が沈んでいるのかはわからない。
「この湖に、卵を……?」
「そうだよ。僕らの子どもが魔力をたくさん吸収しながら育っていくんだ」
幸多は卵を取り出し両手で抱えて湖に近づいた。ヒューもそれに続いて手を添え、傾けるとするりと落ちていく。卵を目で追うが、すぐに見えなくなる。
水面をしばらく眺め、必ず会えると心で呼びかけて家へと帰った。
「…………っ……はぁ」
何度もキスをしながらお互いの敏感なところを触る。ぴったりくっつき陰茎同士を擦り合わせ、幸多の後ろに指を這わせた。魔法できれいにし、液を垂らす。
中を探りながら抜き差しすれば幸多の体は気持ちよさそうに揺れ、一緒につかんだモノもぐちぐちと音を立てた。
「…………ぁ」
しばらくそうしていると、指の間に白濁した液が伝う。デンドルムはいったん離れて、幸多に後ろを向かせた。
「椅子に手をついて」
「わかった」
ほぐれた穴に亀頭をくっつけ、一気に貫く。
「っぅあ」
「はぁ……」
指で持ち上げられ形を変える尻を眺め、時間が迫る中やっと手に入れた状況にうっとりと浸った。
ぴったりと密着したまま奥に何度か押しつける。
「っ、……う……っ」
不思議な感覚に、幸多は唇をかむ。後ろから覆い被さって乳首を引っ張りながら腰を振られて幸多は一度イかされ、べしゃりと椅子にもたれかかった。
幸多は休む暇なく持ち上げられ、デンドルムは背中にキスをしたあと腰をしっかりつかんで、ねっとりとえぐるように揺さぶった。
「……あっ……や、あぁ……」
「幸多っ」
デンドルムの長いものの先端が幸多の奥をゴツッと突き、そのたびにぞわりと快感が走り声を上げる。
自分の体を支えていた幸多の腕は力が抜け、しがみついた椅子がガタガタと鳴った。二人の荒い息が消え、ベッドでまどろむ頃にはオレンジ色が窓から差し込んでいた。
◇ ◇ ◇
「やっぱりこうなるよね」
ヒューは一人で食事をしながらぼやく。
デンドルムに与えた期間を過ぎればこの家を出るつもりだった。無理だろうな、と思った自分がいたが気づかないふりをした。
いつまでも独り占めしたいという気持ちをどうにもできなかっただけで、その行動に意味などなかったが。
「確実に幸多が減る。……はぁ~」
大きなため息をつきながら、机に突っ伏した。
翌日、デンドルムが用意していた指輪を付け、夫夫の誓いを交わす。お互いを見合って指を絡め、魔石のはまった指輪にじっと見とれた。
「オレが結婚するなんてなぁ……」
そう言ってお茶を飲んで和んでいたのに、その落ち着きはどこへ行ったのか夜には元気になって頑張るのはやめてほしい、と思う幸多だった。
ヒューはそれほど子どもにこだわっていないようだけれど、デンドルムはどこか焦っているように見える。
以前考えていた“望むもの”を聞いたら、その理由も判明した。
「幸多もヒューも、オレを置いていっちまうだろ。寿命を延ばす方法なんか見つかっちゃいないし、お前らがいなくなった後、数百年も生きるんだ。子がいると思えば、オレはさびしくとも生きていける」
ヒューは魔力が多いだけで、体だけなら人間だ。平均的な寿命は幸多とそれほど変わらないだろう。
(僕が生める間に叶えてあげたいけれど……)
授かるかどうかは神のみぞ知る。頑張るしかないかなぁ……なんて考えていたら、一年も経たずに身ごもった。
気持ち悪かったり痛いといったことは何もなかったが、不安で仕方がない幸多の側には常に二人がいた。
「……早く会いたいなぁ」
「無事に会えるよ、きっと」
座り込んでお腹の上に手を置いた幸多は微笑む。見た目や色が遺伝することは少ないそうだけれど、魔力だけは親に似るらしい。
あふれる魔力を確認したヒューは、嬉しそうに笑って「俺との子どもだ」と言った。
デンドルムは落ち着かないのか、後ろでそわそわと歩き回ることが増えた。その姿を呆れたように見るヒューも、結局は何も言わずに幸多に視線を戻す。
二ヶ月後、光を反射してキラキラと輝く紫の卵がコロンと生まれた。それを布でくるみ、ヒューと二人で魔力の泉へ向かう。
転移で飛んだ先には大きな湖があった。深い青が風によって波打って流れていく。
暗く深い底に、どれほど卵が沈んでいるのかはわからない。
「この湖に、卵を……?」
「そうだよ。僕らの子どもが魔力をたくさん吸収しながら育っていくんだ」
幸多は卵を取り出し両手で抱えて湖に近づいた。ヒューもそれに続いて手を添え、傾けるとするりと落ちていく。卵を目で追うが、すぐに見えなくなる。
水面をしばらく眺め、必ず会えると心で呼びかけて家へと帰った。
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