上 下
3 / 4

3.呪詛師 2

しおりを挟む
女子高生を追いかける男をビルの屋上から見てる2つの影があった、一人は紺の着物を着た、中学生ぐらいの少年ともう一人は虚無僧の格好をした男である。

少年は「道摩法師様、あいつ好き勝手にやってるけどいいの?」と虚無僧の男に尋ねる。

虚無僧の男は少年に向かって「いいんだよ正行、人が欲望に忠実なのは、良い事だからね」と優しい口調で答える。

「でも鳩に、目をつけられた」

「確かに鳩に目をつけられたけど、良い事もあったよ、透過の術式を手に入れることが出来たし、それに思わぬ獲物が釣れたから、結果オーライだよ」

そう言うと、虚無僧の男が笑っていた、少年には、顔が隠れて見えないが、確かに笑っていた。


その頃無明達は、遠野真琴の生体反応が消えた路地裏に来ていた、そこには上半身がない遺体があった。

小島さんが遺体を確認すると、ある違和感に気づく「遠野さんの“簡易式神カイコ”がいない」

“簡易式神カイコ”とは、まず“簡易式神”は、呪力がなくても、式神の術式が書かれてる、紙を開き、式神の名を頭で念じれば発動する式神で、“カイコ”は雌型と雄型に分けられていて、尾行をしている者が、雌型を持ち、対象に付けたことで、雌型の性フェロモンによって、雄型を誘引することによって、対象に辿り着くことが出来る。

俺は「いないということは、真琴さんが“簡易式神カイコ”を犯人に取り付けたということだ」

それに光は「これで犯人に辿り着ける」と拳を握りしめて言う。

刹那は「そうだね、みんなで真琴さんの仇を取ろう」

小島さんは「“簡易式神カイコ”を使います」と答えると折り畳んであった紙を開きカイコを出した。

「無明君達は“カイコ”を使い犯人を追ってください、私は応援呼び次第向かいます」

それに俺達は「はい」と力強く返事をして、“カイコ”を連れて向かう。


一方犯人は、「なかなか逃げ足が速いな、あのお嬢ちゃん」と言いながら五行橋で女子高生を探していた。

女子高生は、その五行橋の下で身を縮めながら、隠れていた。

(誰か助けて、お願い)と震えながら、待っている。

すると「助けに来たよ」と声が聞こえて、私は助かったと思い、顔を上げると、そこにはあの男がいた、私は愕然とした表情で「何で」と答えた。

私は動けなかった、恐怖で動けなかった、蛇に睨まれたカエルのように動けなかった、(あぁ、私は死ぬんだ)と理解した、理解したくないのに、死ぬという単語が、頭の中に流れ込んできた。

そして男が、触れようと、私に手を出してきた、男は笑っている(あぁ、もう駄目だ)と思い、怖いので目を瞑ろうとしたら、男が吹っ飛んだ。

「おい、大丈夫か!」と声が聞こえたので、恐怖で俯いた顔を上げるとそこには、右眼が閉じられている男子高校生が立っていた。

「いきなり蹴る何て酷いじゃないか」と男が言う。

それに男子高校生は「うるせぇ、クソやろぅが!」

そこに一人の女子高生と女子高生?がやって来た。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

愚かな父にサヨナラと《完結》

アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」 父の言葉は最後の一線を越えてしまった。 その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・ 悲劇の本当の始まりはもっと昔から。 言えることはただひとつ 私の幸せに貴方はいりません ✈他社にも同時公開

十年目の離婚

杉本凪咲
恋愛
結婚十年目。 夫は離婚を切り出しました。 愛人と、その子供と、一緒に暮らしたいからと。

婚約者の浮気相手が子を授かったので

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ファンヌはリヴァス王国王太子クラウスの婚約者である。 ある日、クラウスが想いを寄せている女性――アデラが子を授かったと言う。 アデラと一緒になりたいクラウスは、ファンヌに婚約解消を迫る。 ファンヌはそれを受け入れ、さっさと手続きを済ませてしまった。 自由になった彼女は学校へと戻り、大好きな薬草や茶葉の『研究』に没頭する予定だった。 しかし、師であるエルランドが学校を辞めて自国へ戻ると言い出す。 彼は自然豊かな国ベロテニア王国の出身であった。 ベロテニア王国は、薬草や茶葉の生育に力を入れているし、何よりも獣人の血を引く者も数多くいるという魅力的な国である。 まだまだエルランドと共に茶葉や薬草の『研究』を続けたいファンヌは、エルランドと共にベロテニア王国へと向かうのだが――。 ※表紙イラストはタイトルから「お絵描きばりぐっどくん」に作成してもらいました。 ※完結しました

勇者(俺)いらなくね?

弱力粉
ファンタジー
異世界で俺強えええとハーレムを目指す勇者だった... が、能力が発動しなかったり、物理的にハーレムを禁じられたりと、何事も思ったように行かない。 一般人以下の身体能力しか持ち合わせていない事に気づく勇者だったが、それでも魔王討伐に駆り出される。 個性的なパーティーメンバーたちに振り回されながら、それでも勇者としての務めを果たそうとする。これは、そんな最弱勇者の物語。

御機嫌ようそしてさようなら  ~王太子妃の選んだ最悪の結末

Hinaki
恋愛
令嬢の名はエリザベス。 生まれた瞬間より両親達が創る公爵邸と言う名の箱庭の中で生きていた。 全てがその箱庭の中でなされ、そして彼女は箱庭より外へは出される事はなかった。 ただ一つ月に一度彼女を訪ねる5歳年上の少年を除いては……。 時は流れエリザベスが15歳の乙女へと成長し未来の王太子妃として半年後の結婚を控えたある日に彼女を包み込んでいた世界は崩壊していく。 ゆるふわ設定の短編です。 完結済みなので予約投稿しています。

処理中です...