黒魔導士は快楽に堕ちる

1.襲来は唐突に

ふんふん～♪と鼻歌を歌いながら、俺が薬の調合をしていると滅多に来ない来客が来た

俺は先程までのご機嫌状態から一気に転落し、不機嫌で、はぁ……と大きなため息を付きながら、少し薬品が付着し、一部色の付いた白衣を着たままドアを開けた

「はぁ…い？って……お前……なんの様だよ…」

気の抜けた返事をし、開けたドアの先を見ると大嫌いなアイツ__弟__#がいた………

何なの……？今日はなんだか不運だわァ………

「兄さん、久しぶり！！！」
そう、気持ちの悪い笑顔をこっちに向けて、元気に挨拶をするアイツが憎たらしかった

「とっとと帰れ、俺は忙しいの。アンタのきもっちの悪い笑顔なんか見たくないのわかる？」

「相変わらず、兄さんは酷いね？笑顔を気持ち悪いだとか、来てすぐに帰れだとか酷い兄を持って僕悲しいよ」


こっちのペース乱すのだけは、一人前に上手いの何？バカみたい、あのヘラヘラの気持ちの悪い笑顔のせいで俺は何回も何回も何回も苦労したのに……

なんなの？俺の目の前から消えてよ……ウザったらしい

「てか、何要件は？要件伝えたら帰れ」
「えっと、要件はね～」

そういって、ガサガサと鞄から何かを探している弟をジッと見ていると何か違和感があった

そんなに、探す大きさのデカイ物鞄の奥底に仕舞うか？
俺なら、上の方に置くぞ？

「はぁーやーく、だぁーせーよー！！！」

そう急かすと、ちょっと待ってと言ったあと、また何か探し始めた

「見つかったらそこに置いといて、俺は魔法の研究しなきゃだから。」

そして、アイツに背を向けて、歩き出すと背中に強烈な電圧が流れた

そして、倒れ込んで、体が痺れて動けなくなった……
そして、体ごと顔を上向きにされて、アイツの顔を直視せざる負えない状態にされた


痺れて動けない状態で、アイツに向かって睨みつけた

なんで、電気耐性の魔法かけてなかったんだよ………後悔ばっかり残る………

「動けない兄さんも、可愛いよ～」
「う……るさ……い…！！」

痺れて上手く喋んねぇし………クソっ……アイツ絶対殺す………

「そんなに睨まないでよ～兄さんにある物をあげるからさぁ～？」

アイツは何かを口に含んで急に俺の唇にキスをして来た
驚いて、俺が口を開けた途端、アイツの口内にあった錠剤はアイツの舌と一緒に俺の口に入れてきた


急な深い口付けに息が出来なくなって息を吸込もうとした時、間違えて口の中の錠剤を飲んでしまった

吐き出そうと思っても、アイツの口がある……
そのまま、錠剤を吐き出せないまま俺は意識を手放した