349 / 390
閑話・発見
しおりを挟む
手を振るライアに見送られながら、歩き出すと、2人を探させていた精霊が戻ってきた。
「2人は見つかった?」
早速、2人を見つける事が出来たのか確認する。
聞かれた精霊は、コクりと頭を縦に振る。
「なら、そこに連れていってちょうだい。」
精霊は、再びコクりと頷いてから、移動し始めたので、私は、その後に続く。
精霊は、そのまま家の方へと飛んでいくので、行き違いで、家に戻ったのかと思ったが、花畑の所で、少し家からそれた。
そして、少し歩いた所で、遠目でエルマーナの姿を確認した。
「ありがとう。また、何かあったらお願いね。」
そう精霊に告げ、送還する。
精霊を送還してから、近づいていくと、
「ん?」
エルマーナとノーリ君の足らしきものだけが見えた。
一瞬、怪我して動けないのかと頭をよぎり、やや駆け足で駆け寄った。
だけど、近寄るにつれ、慌ただしい雰囲気ではなく、どちらかというと、どこか甘い雰囲気が漂っていた。
「あぁ…」
近づいて分かったが、どうやらノーリ君がエルマーナに膝枕されて寝ているだけだった。
何もなかった事に安心しつつ、その微笑ましい光景をみて、心の底から治って良かったと思えた。
本来なら、エルマーナも私の事に気づいていない様子なので、このままそっとしておくのだが、流石に、完治したばかりで、私だけでなく、ナニーさんらも心配しているので、声をかけた。
声をかけた時のエルマーナの反応に笑いながらも、ここに来た理由を話す。
ノーリ君が寝不足だというのに、少し違和感を覚えたが、そのまま話を続ける。
エルマーナは、ノーリ君を起こす事に難色を示したが、たぶんエルマーナの驚いた声で、起きたのではないかと思うので、気にせずに起こす。
ノーリ君は、すぐに目を覚まし、家に戻る事を伝えると、聞き返す事がなかった。
それで、やっぱり起きていたのだと確信する。
そして、少し茶化してから、歩き出すが、2人がついてきていない事に気づき引き返し、どうしたのか確認する。
確認し、一緒に待っておこうかとも思ったが、先にエルマーナの無事を伝えておいた方がいいと判断し、1人先に戻った。
◆
「戻りました。」
ダダダダっとこちらに向かって来る音と共に、ナニーさんが走ってきた。
「ぐ… ハァ… ぐーちゃん、どうだった!! あれ、1人だけ? ハァハァ… えっちゃんたちは見つからなかったの?」
走ってきた事で、少し息を切らしながら、ナニーさんはそう聞いてくる。
だから私は、あった事をそのままナニーさんに伝える。
「2人は見つかった?」
早速、2人を見つける事が出来たのか確認する。
聞かれた精霊は、コクりと頭を縦に振る。
「なら、そこに連れていってちょうだい。」
精霊は、再びコクりと頷いてから、移動し始めたので、私は、その後に続く。
精霊は、そのまま家の方へと飛んでいくので、行き違いで、家に戻ったのかと思ったが、花畑の所で、少し家からそれた。
そして、少し歩いた所で、遠目でエルマーナの姿を確認した。
「ありがとう。また、何かあったらお願いね。」
そう精霊に告げ、送還する。
精霊を送還してから、近づいていくと、
「ん?」
エルマーナとノーリ君の足らしきものだけが見えた。
一瞬、怪我して動けないのかと頭をよぎり、やや駆け足で駆け寄った。
だけど、近寄るにつれ、慌ただしい雰囲気ではなく、どちらかというと、どこか甘い雰囲気が漂っていた。
「あぁ…」
近づいて分かったが、どうやらノーリ君がエルマーナに膝枕されて寝ているだけだった。
何もなかった事に安心しつつ、その微笑ましい光景をみて、心の底から治って良かったと思えた。
本来なら、エルマーナも私の事に気づいていない様子なので、このままそっとしておくのだが、流石に、完治したばかりで、私だけでなく、ナニーさんらも心配しているので、声をかけた。
声をかけた時のエルマーナの反応に笑いながらも、ここに来た理由を話す。
ノーリ君が寝不足だというのに、少し違和感を覚えたが、そのまま話を続ける。
エルマーナは、ノーリ君を起こす事に難色を示したが、たぶんエルマーナの驚いた声で、起きたのではないかと思うので、気にせずに起こす。
ノーリ君は、すぐに目を覚まし、家に戻る事を伝えると、聞き返す事がなかった。
それで、やっぱり起きていたのだと確信する。
そして、少し茶化してから、歩き出すが、2人がついてきていない事に気づき引き返し、どうしたのか確認する。
確認し、一緒に待っておこうかとも思ったが、先にエルマーナの無事を伝えておいた方がいいと判断し、1人先に戻った。
◆
「戻りました。」
ダダダダっとこちらに向かって来る音と共に、ナニーさんが走ってきた。
「ぐ… ハァ… ぐーちゃん、どうだった!! あれ、1人だけ? ハァハァ… えっちゃんたちは見つからなかったの?」
走ってきた事で、少し息を切らしながら、ナニーさんはそう聞いてくる。
だから私は、あった事をそのままナニーさんに伝える。
4
お気に入りに追加
868
あなたにおすすめの小説
『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!
IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。
無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。
一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。
甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。
しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--
これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話
複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています
使えないと思った僕のバフはパッシブでした。パーティーを追い出されたけど呪いの魔導士と内密にペアを組んでます
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》一年間いたパーティーを役に立たないからと追い出されたマルリード。最初から持っている『バフ』の魔法が使えず、後付け魔法にお金をつぎ込んだばかりだった。しょんぼりとするマルリードだが、その後付け魔法で使えるようになった『鑑定』で、自分のステータスを見てみると驚きのステータスが表示された。
レベルと釣り合わない凄いHPや魔法のレベル。どうやらバフはパッシブだったようだ。このバフは、ステータスを底上げするだけではなく、魔法のレベルまで上げていた! それならと後付けで錬金も取得する事に。
それがマルリードの人生を大きく変える事になる――。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
異世界で生きていく。
モネ
ファンタジー
目が覚めたら異世界。
素敵な女神様と出会い、魔力があったから選ばれた主人公。
魔法と調合スキルを使って成長していく。
小さな可愛い生き物と旅をしながら新しい世界で生きていく。
旅の中で出会う人々、訪れる土地で色々な経験をしていく。
3/8申し訳ありません。
章の編集をしました。
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
クラスまるごと異世界転移
八神
ファンタジー
二年生に進級してもうすぐ5月になろうとしていたある日。
ソレは突然訪れた。
『君たちに力を授けよう。その力で世界を救うのだ』
そんな自分勝手な事を言うと自称『神』は俺を含めたクラス全員を異世界へと放り込んだ。
…そして俺たちが神に与えられた力とやらは『固有スキル』なるものだった。
どうやらその能力については本人以外には分からないようになっているらしい。
…大した情報を与えられてもいないのに世界を救えと言われても…
そんな突然異世界へと送られた高校生達の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる