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閑話・発見

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 手を振るライアに見送られながら、歩き出すと、2人を探させていた精霊が戻ってきた。

「2人は見つかった?」

 早速、2人を見つける事が出来たのか確認する。
 聞かれた精霊は、コクりと頭を縦に振る。

「なら、そこに連れていってちょうだい。」

 精霊は、再びコクりと頷いてから、移動し始めたので、私は、その後に続く。
 精霊は、そのまま家の方へと飛んでいくので、行き違いで、家に戻ったのかと思ったが、花畑の所で、少し家からそれた。
 そして、少し歩いた所で、遠目でエルマーナの姿を確認した。

「ありがとう。また、何かあったらお願いね。」

 そう精霊に告げ、送還する。
 精霊を送還してから、近づいていくと、

「ん?」

 エルマーナとノーリ君の足らしきものだけが見えた。
 一瞬、怪我して動けないのかと頭をよぎり、やや駆け足で駆け寄った。
 だけど、近寄るにつれ、慌ただしい雰囲気ではなく、どちらかというと、どこか甘い雰囲気が漂っていた。

「あぁ…」

 近づいて分かったが、どうやらノーリ君がエルマーナに膝枕されて寝ているだけだった。
 何もなかった事に安心しつつ、その微笑ましい光景をみて、心の底から治って良かったと思えた。
 本来なら、エルマーナも私の事に気づいていない様子なので、このままそっとしておくのだが、流石に、完治したばかりで、私だけでなく、ナニーさんらも心配しているので、声をかけた。
 声をかけた時のエルマーナの反応に笑いながらも、ここに来た理由を話す。
 ノーリ君が寝不足だというのに、少し違和感を覚えたが、そのまま話を続ける。
 エルマーナは、ノーリ君を起こす事に難色を示したが、たぶんエルマーナの驚いた声で、起きたのではないかと思うので、気にせずに起こす。
 ノーリ君は、すぐに目を覚まし、家に戻る事を伝えると、聞き返す事がなかった。
 それで、やっぱり起きていたのだと確信する。
 そして、少し茶化してから、歩き出すが、2人がついてきていない事に気づき引き返し、どうしたのか確認する。
 確認し、一緒に待っておこうかとも思ったが、先にエルマーナの無事を伝えておいた方がいいと判断し、1人先に戻った。





「戻りました。」

 ダダダダっとこちらに向かって来る音と共に、ナニーさんが走ってきた。

「ぐ… ハァ… ぐーちゃん、どうだった!! あれ、1人だけ? ハァハァ… えっちゃんたちは見つからなかったの?」

 走ってきた事で、少し息を切らしながら、ナニーさんはそう聞いてくる。
 だから私は、あった事をそのままナニーさんに伝える。
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