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259話・もしかして…

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 ナニーさんの言った通りに、紹介は後にし、先に4人で顔を洗いに行く。
 まぁ、一緒と言っても、そこにむかう迄で、一応3人が顔を洗うのを扉の外で待ってから、3人が顔を洗い終わった後、ささっと顔を洗う。
 洗ってから洗面所から出ると、グラディウスさんとエルマーナ様が扉の近くで待ってくれていた。

「す… すみません、お待たせしてしまったみたいで!!」

 先に行っていると思っていたので、僕は慌てて、2人に謝る。

「気にしないで、ノーリ君。私たちが勝手に待ってただけだから。ね、エル」

 話しかけられたエルは、小さく頷く。

「それじゃあ、行きましょうか。」

「はい。」

 何となく、エルマーナ様からの視線を感じながら、3人で食堂へむかった。





 4人で洗面所へむかう。
 ノーリ君は、律儀に外で待つみたいなので、私たちは手早く終わらせ、ノーリ君と交代し、洗面所から出る。

「じゃあ、私はアリーの手伝いをしてくるけど、2人はどうする?」

 洗面所から出たタイミングで、ナニーさんがそう言ってくる。私もそれを手伝おうかと思ったが、急に袖を引かれ、

「お姉様、あの方をお待ちしませんか?」

 エルがそんな事を言い出した。

「ノーリ君を? それは別にいいけど、どうかしたの?」

「あ、いえ、ちょっと気になる事がありまして…」

 少し顔を赤くしながら、エルがそう答える。
 気になる事? はっ!!
 私は、バッとナニーさんの方をみると、ナニーさんも、驚いた顔をした後、すぐにニコニコ… いや、ニヤニヤしながら、頷いてきた。
 やっぱりそうなのかと思いながら、

「じゃあ、エル。ノーリ君を待ってましょうか。」

「はい。」

 私とエルは、ノーリ君を待つ事にし、ナニーさんは、

「えっちゃん、頑張ってね。」

 そう残して、アリーの元へとむかった。

「あの… いったい何を頑張るんでしょうか?」

 ナニーさんがいなくなると、エルがそう聞いてきた。
 あれ? 私たちの勘違い? それとも、もしかして、エル自身、ノーリ君への気持ちに気付いてない?
 なんて返事をしようかと、考えたすえ、

「えっと、エルは目覚めたばかりなんだし、国に戻ってからの事についてじゃないかな?」

 結局どちらなのか分からなかった為、そう答えた。

「あぁ、確かに国に戻ったら色々ありそうですね…」

 特に不振がる事なく納得したようだけど、エルが少し沈んだ様子になった。

「そうよね…」

 確かに、エルにあんな事をした奴もまだ分かってないし、また何かしてくるかもしれないから油断出来ない。

「あ、でも早くお父様とお母様に元気な姿をお見せしたいです!!」

 だけどすぐに、沈んだ様子から一変、とても元気よくなった。
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