みんなからバカにされたユニークスキル『宝箱作製』 ~極めたらとんでもない事になりました~

黒色の猫

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210話・秘密の移動方法

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 移動する前に、リーベさんから移動方法について話を聞く。

「まぁ、説明って言っても、ライアに全部任せるだけなんだけどね。」

 ここで、ドライアドを紹介して貰ったからには、移動方法に関係あるとは思っていたが、ライアさん1人に任せるとは思わなかった。

「そうなんですか? でも、ドライアドって、木魔法しか使えないと思ってたのですが、別の魔法も使えるのですか?」

「ううん、ノーリ君の言う通りよ。」

 僕の疑問にリーベさんが答える。

「なら、スキルですか?」

「いいえ、それも違うわよ。」

 今度は、グラディウスさんが答える。

「?」

「見て貰った方が早いわね。ライア、いつものお願い。」

「了解… ■■■■ ■■■ ■■■■■ ウッドステアーズ」

 リーベさんがライアさんに頼むと、ライアさんが詠唱し、木魔法を発動させる。
 すると、目の前にあった木が動き出し、少しすると、下に続く穴のようなものが現れた。
 驚きながら、見える範囲を覗いてみる。奥の方は真っ暗で何も見えなかったが、下へと続く木の階段があった。

「何ですかこれ?」

 階段としか分からなかったので、尋ねてみる。

「それは、私たちの国の近くまで続いている道へ下りる為の階段よ。」

「…道ですか?」

「そうよ。ライアに手伝って貰って、地中の深くに予め作った通り道とここの木を繋いで貰ったの。それで、その道を通って、国まで戻るって訳。」

「そんなものがあるんですね…」

「かなり、苦労して作ったからね…」

「え、グラディウスさんたちが作ったんですか?」

「そうよ。ここまでトンネルを掘ったり、地の精霊に周りの土の強化し貰ったりしたわね。それじゃあ、下に下りる前に、はいこれノーリ君。」

 グラディウスさんは、そう言いながらランプを手渡してきたので受け取る。

「それじゃあ、リーベ行ってくるわね。」

「行ってきます、リーベさん。あ!! 後、すみませんが、食器の片付けお願いします。」

「2人とも行ってらっしゃい。分かったわ、ノーリ君も気を付けてね。」

「はい。」

 リーベさんと別れの挨拶を済まし、自分の分のランプを取り出した、グラディウスさんについていき、木の根の階段を下りていく。すると、僕の後ろから、ライアさんもついて来ていた。
 ライアさんがついてくる理由やトンネルを掘った時の苦労話などを聞きながら、長い階段を下りていった。
 下についてから、周りを確認すると、大人の人が2~3人程通れるほどの広さがあり、それが奥まで続いていた。どれ程の距離なのかは分からないが、これを見て、聞いた話通り、苦労したんだなぁと思った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー作者より(捕捉)
 
図にするとこんな感じです

         木
       / /
      / /  
     / /
____/ /
_____/

斜めの部分が、木の根の階段を作る部分です。
木魔法を使わないと、斜めの部分は何もない状態です。
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