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閑話・アード

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 私は、お姉ちゃんと森の中で暮らしていた。
 今は、お姉ちゃんの目を盗んで、森の外に来ていた。
 なぜ、目を盗まないといけないのかと言うと、お姉ちゃんには、1人で森の外に行かないように言われているからだ。
 でも、前々から森の外に興味あった私は、お姉ちゃんが眠りについたタイミングでそれを実行した。

「これが、森の外…」

 森の外は、私が思っていたよりも何もなかった。
 強いて上げるなら、空に浮かぶ太陽が、良くみえるくらいだ。

「なんかガッカリ… 帰ろう…」

 私は、来た道を引き返そうとした所で、すぐ近くの森から何が出てきた。
 それを見て、私はお姉ちゃんが言っていた事を思い出してた。

「もしかして、あれが人族?」

 人族は、欲が強いと言っていた。
 私は、身の危険を感じすぐにその場を後にしようとした所で、その人族の1人と目があってしまった。





 俺たちは、ある調査依頼の為、この森に来ていた。
 目的の物が見つからず、話しながら、1度森を出る事にした。

「こんな森なんかに、例の物は、本当にいるんですかねぇ?」

「さぁな。俺が知るわけねぇだろ?」

「ですよね… だけど、今日で、調査してから3日目ですから、そろそろ帰ってもいいんじゃないですか?」

「そうだな。だけど、手ぶらだと文句言われるから、何か持って帰らないとな。」

「そうです… ね…」

「ん? どうかしたか?」

「あれ見て下さい。」

「あれ?」

 俺は、指差された方を見てみると、こんな場所にいるのが不自然なガキがいた。

「ほう…」

 だけど、俺はそれを見て口角をあげていた。

「あれを代わりにするぞ。」

「分かってます。」

 俺たちは、そのガキのもとへ足をむける。





 目があった人族が私を指差すと、もう1人の人族もこっちに、顔をむけてくる。その瞬間、背中がゾクゾクする。
 人族は、私の方へと歩いて来たので、私は脇目も振らず森へと走り出した。





「ちっ、逃げた。追うぞ!!」

「はい!!」

 俺たちは、逃げたガキを追う。
 追っている最中、なかなか距離が縮まらない。
 ガキがやたらと、木が無駄に生い茂ってある場所ばかりに逃げるからだ。

「ちっ… おい、やれ!!」

「はい!!」

 返事をした後に、少しして、風の刃が前を走るガキむけて、飛んでいく。





「痛っ!!」

 突然の痛みに、転んでしまい頭を打ったのか、気を失ってしまった。
 次に目を覚ました時には、見知らぬ場所にいた。

「!?」

 手には、何か冷たくて硬い物をつけられていた。
 体が痛いけど、手に力を込めてみるも、それはびくともしない。それに、何故か、魔法も使う事が出来なくなっていた。
 私は、隅の方で体を縮こませながら、お姉ちゃんの言いつけを守らなかった事を悔やんだ。
 その後、私は頼れるお兄ちゃんに助けられたのだが、その時の私はまだ、知らなかった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー作者より(変更)

122話で、姉とはぐれたとの部分を1人で遊んでいたに変更しました。(また、アードは、遊んでいた訳ではないが、簡単に話を聞いたノーリが遊んでいたと解釈しただけです。)
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