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150話・秘密が…

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 転移結晶を使いすぎて、僕の手持ち分が失くなってしまったので、それを補充する為に、二人を連れて、家へと戻った。

「それじゃあ、ソフィア。僕は、ちょっと、下に行ってくるから、アードちゃんと待ってて。」

「分かった!! アードちゃん。家を案内するから、一緒に行こう。」

「うん…」

 ソフィアがアードちゃんを連れて、家の案内に行ったので、僕は、ダンジョン移動でアコのいるダンジョンルームへと移動する。

『おかえりなさいませ、マスター』

「ただいま、アコ。悪いんだけどアイテムを製作させて貰える?」

『大丈夫です』

「ありがとう。それじゃあ、始めるね。」

 僕は、魔力をポイントに変えながら、転移結晶を製作していく。

「ありがとう、アコ。それで話は変わるんだけど、アコにも何かあげたいと思うんだけど欲しい物とかある?」

『欲しい物ですか?』

「そうだよ。アコには、お世話になりっぱなしだからね。何か、お礼が出来たらと思ってね。」

『そうですか…』

「それでどう? 何か、欲しい物とかある? もしくは、僕が出来る事でもいいよ?」

『マスターが出来る事… 何でも…』

 いや、アコよ。何でもとは言ってないんだけどな…
 まぁ、出来る事だったらいいんだけど… それにしても最近、アコの表現力が豊かになって来たような気がする。

「アコ。」

『は… はい!!』

「今、思いつかないなら後でもから、ゆっくり考えて。」

『分かりました。考えておきます』

「それじゃあ、僕は行くね。」

『はい。いってらっしゃいませ、マスター』

「いってきます、アコ。」

 僕は、ダンジョン移動で階段前へと移動する。

「それじゃあ、2人を待たせてあるし、早く上に戻ろうかな。」

 僕は、急いで階段へ上ろうとした所で、

「ソフィア。それに、アードちゃんも…」

 2人が上から下りてきた。

「ごめんなさい、お兄ちゃん…」

 申し訳なさそうに、ソフィアがそう言ってきて、何となく状況を察した。
 アードちゃんに、家を案内していて、ここを見せてしまったんだろう。

「大丈夫だよ、ソフィア。」

「うん…」

 僕は、優しく頭を撫でてやりながらそう言う。

「アードちゃん。」

「なに、お兄ちゃん?」

「ここが、何だか分かる?」

 アードちゃんは、首を横に振る。

「そっか…」

 僕は、アードちゃんにここがダンジョンである事などを伝える。

「ここが、ダンジョン…」

「そうだよ。アードちゃんは、ダンジョンって知ってる?」

「うん。お姉ちゃんに、聞いた事ある… 確か、モンスターがたくさんいるって…」

「普通はそうなんだけど、ここはモンスターはいな… くはないけど、大丈夫だよ。」

「そうなの?」

「あぁ、本当だよ。信じてくれるかい?」

「うん…」

「ありがとう、アードちゃん。」

 僕は、逆の手でアードちゃんも撫でてやる。
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