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100話・準備 2

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 僕は、グラディウスさんに挨拶をして、部屋を出て行く。
 戻ると、カウンターの端の方で、ソフィアを発見する。

「お待たせ、ソフィア。」

「あ、お帰り、お兄ちゃん!! お話は、もういいの?」

「あぁ、大丈… ぶ… いや、もうちょっと待ってて。」

「うん!!」

 僕は、聞き忘れていた事を思いだし、マリヤさんに尋ねに行く。

「マリヤさん、昇格試験っていつからか分かりますか?」

「…ノーリ君は、ギルマスから、あの話を聞いたわね?」

「はい…」

「それで、ノーリ君は、あれを受けるの?」

 どうやら、マリヤさんは、特別依頼の事を知っているようだ。

「はい。受けたいと思います。」

「そう… 何も出来なくて、ごめんね。」

「マリヤさん、そんなに心配しないで下さい。何かあっても、グラディウスさんから貰ったアイテムですぐ逃げますから。」

「…本当に、気をつけてね。」

「はい!!」

「それで、昇格試験の日にちだったわね。昇格試験は、今日から2週間後の予定ね。」

「2週間後ですね。分かりました。」

 マリヤさんにも挨拶してからソフィアを連れて、家に帰った。





 彼は、無事に依頼を受けてくれた。

「妹か…」

 私も、故郷にいる妹の事を思い出す。

「おっと…」

 気づけば、握りこぶしから血が滲んでいた。

「こんなんでは、ダメだね…」

 私は、思考を切り替える。

「それにしても、本当に彼はいったい何者なんだろうか…」

 彼が、出ていった扉を見ながら、先ほどの事を思い返す。
 悪いと思いながらも、今回も興味本意で、どのくらい強くなったか鑑定してしまった。だけど、LVよりも気になった事がある。

「上位人族…」

 人よりもかなり長く生きている私ですら、聞いた事のない種族だ。

 前に鑑定した時は、普通の人族だったのに…
 いったい彼に何があったのか…
 私は、ますます、彼に興味が湧いてきていた。

「もしかして、彼なら…」





 家に帰った僕たちは、お風呂や少し早いが夕食の準備をして、ご飯を済ました。

「ソフィア。僕は、ちょっと下のダンジョンにいるから、何かあったら呼びにきて。」

「お兄ちゃん。私も、一緒に行ってもいい?」

「下のダンジョンにかい?」

「うん!! ダメかな?」

 まぁ、危ない事をする訳でもないからいいか。

「別に、いいよ。それじゃあ、一緒に行こうか?」

「うん!!」

 僕たちは、一緒に下のダンジョンへ下りていく。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー作者より(謝辞)

大変申し訳ないのですが、出来る限り、更新していきたいと思ってますが、7月より、更新頻度が落ちます。
申し訳ございません。
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