23 / 390
18話・いざダンジョンへ
しおりを挟む
ダンジョンのある方角へ歩きだした。
ダンジョン周辺では、今からダンジョンへ潜る為に、列に並ぶ冒険者。簡易ギルドで素材を売っているダンジョン帰りの冒険者やその対応に追われる職員。その冒険者達をターゲットにした食べ物の屋台など数多くの人で賑わっている。僕も早速、その列に並ぶ。
僕がダンジョンへ潜るのは、これで2度目になる。
1度目は、僕のユニークスキルの確認の為に、ギルドが用意してくれたパーティーと潜った。だけどあの時は、ただ守られついて行っていたに過ぎなかった。だから、これが本当のダンジョン攻略への1歩だと僕は考えていた。
「次の方どうぞ!!」
「はい!!」
受付の職員に呼ばれる。僕の順番が、やって来たのだ。
「今日はお一人でダンジョンへ潜られるのですか?」
「はい。」
「期間はどの程度をお考えですか?」
「夜になる前には、戻ってくる予定です。」
「分かりました。では、こちらに、お名前と自身の階級、どの階層まで潜るのかをお書き下さい。代筆は必要ですか?」
「いえ、大丈夫です。」
僕は、職員に手渡された物に、名前と自分の階級、それに今日潜る予定の1階層と書き込む。書き込んだ後は、それを職員へ返す。
「Eランクのノーリ様ですね。それでは、ご武運をお祈りしています。」
「ありがとうございます。」
受付を済ませた僕は、ダンジョンへ入っていく。
初めてダンジョンに来た時に、なんで受付をするのか、連れてきて貰ったパーティーに聞いた事がある。えーと確か、申請期間を5日以上過ぎても帰ってこない冒険者を探して、少しでも冒険者の死亡率を減らす事が目的だった筈だ。まぁ、その場合は、ほとんど亡くなっていたり、見つからない事の方が多いそうだ。だけど、それに助けられたという冒険者も少なからずいるみたいだ。
そんな事を思い出しながら、ダンジョンに入り込む。
ダンジョン内は、あの時と変わっていなかった。中は、適度な明るさに保たれている。ダンジョンでは、次の階層への階段などや特殊な場所を除き、いつどこから、モンスターが湧き出てくるか分からない。だから、慎重に進んで行く。簡単ではあるが、マッピングも行う。
時折、他の冒険者ともすれ違ったりする。だけど、冒険者だからと言って、気を抜くのは良くない。ダンジョンの中では、冒険者を殺して素材を奪う者もいると聞いた事があるからだ。
ギルドの本によると、1~9階層に出てくるモンスターは、スライムとゴブリン系統で、10階層のボスモンスターもそのどちらかだと言う。
その記念すべき最初のモンスターは、スライムだった。森でスライムを倒したからといって油断してはいけない。ここは、森と違って隠れる場所が無いからだ。
僕は、剣を引き抜き、スライムと対峙する。スライムの体が少し膨張したかと思うと、僕にむかって真っ直ぐ飛び込んでくる。飛んできたスライムを躱し、着地し少し硬直しているスライムの核めがけて剣を振りおろし、核を砕いた。
スライムが消えた後には、小さな魔石が1つ落ちていた。それを拾おうとすると腰を屈めた時、背中に衝撃を受け、僕は、地面を転がる。痛みに堪えながら何が起こったのか、確認すると、僕がさっきまでいた場所に、もう1匹スライムがそこにいた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回の収穫素材 スライムの魔石(微小)×1
ダンジョン周辺では、今からダンジョンへ潜る為に、列に並ぶ冒険者。簡易ギルドで素材を売っているダンジョン帰りの冒険者やその対応に追われる職員。その冒険者達をターゲットにした食べ物の屋台など数多くの人で賑わっている。僕も早速、その列に並ぶ。
僕がダンジョンへ潜るのは、これで2度目になる。
1度目は、僕のユニークスキルの確認の為に、ギルドが用意してくれたパーティーと潜った。だけどあの時は、ただ守られついて行っていたに過ぎなかった。だから、これが本当のダンジョン攻略への1歩だと僕は考えていた。
「次の方どうぞ!!」
「はい!!」
受付の職員に呼ばれる。僕の順番が、やって来たのだ。
「今日はお一人でダンジョンへ潜られるのですか?」
「はい。」
「期間はどの程度をお考えですか?」
「夜になる前には、戻ってくる予定です。」
「分かりました。では、こちらに、お名前と自身の階級、どの階層まで潜るのかをお書き下さい。代筆は必要ですか?」
「いえ、大丈夫です。」
僕は、職員に手渡された物に、名前と自分の階級、それに今日潜る予定の1階層と書き込む。書き込んだ後は、それを職員へ返す。
「Eランクのノーリ様ですね。それでは、ご武運をお祈りしています。」
「ありがとうございます。」
受付を済ませた僕は、ダンジョンへ入っていく。
初めてダンジョンに来た時に、なんで受付をするのか、連れてきて貰ったパーティーに聞いた事がある。えーと確か、申請期間を5日以上過ぎても帰ってこない冒険者を探して、少しでも冒険者の死亡率を減らす事が目的だった筈だ。まぁ、その場合は、ほとんど亡くなっていたり、見つからない事の方が多いそうだ。だけど、それに助けられたという冒険者も少なからずいるみたいだ。
そんな事を思い出しながら、ダンジョンに入り込む。
ダンジョン内は、あの時と変わっていなかった。中は、適度な明るさに保たれている。ダンジョンでは、次の階層への階段などや特殊な場所を除き、いつどこから、モンスターが湧き出てくるか分からない。だから、慎重に進んで行く。簡単ではあるが、マッピングも行う。
時折、他の冒険者ともすれ違ったりする。だけど、冒険者だからと言って、気を抜くのは良くない。ダンジョンの中では、冒険者を殺して素材を奪う者もいると聞いた事があるからだ。
ギルドの本によると、1~9階層に出てくるモンスターは、スライムとゴブリン系統で、10階層のボスモンスターもそのどちらかだと言う。
その記念すべき最初のモンスターは、スライムだった。森でスライムを倒したからといって油断してはいけない。ここは、森と違って隠れる場所が無いからだ。
僕は、剣を引き抜き、スライムと対峙する。スライムの体が少し膨張したかと思うと、僕にむかって真っ直ぐ飛び込んでくる。飛んできたスライムを躱し、着地し少し硬直しているスライムの核めがけて剣を振りおろし、核を砕いた。
スライムが消えた後には、小さな魔石が1つ落ちていた。それを拾おうとすると腰を屈めた時、背中に衝撃を受け、僕は、地面を転がる。痛みに堪えながら何が起こったのか、確認すると、僕がさっきまでいた場所に、もう1匹スライムがそこにいた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回の収穫素材 スライムの魔石(微小)×1
12
お気に入りに追加
868
あなたにおすすめの小説
使えないと思った僕のバフはパッシブでした。パーティーを追い出されたけど呪いの魔導士と内密にペアを組んでます
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》一年間いたパーティーを役に立たないからと追い出されたマルリード。最初から持っている『バフ』の魔法が使えず、後付け魔法にお金をつぎ込んだばかりだった。しょんぼりとするマルリードだが、その後付け魔法で使えるようになった『鑑定』で、自分のステータスを見てみると驚きのステータスが表示された。
レベルと釣り合わない凄いHPや魔法のレベル。どうやらバフはパッシブだったようだ。このバフは、ステータスを底上げするだけではなく、魔法のレベルまで上げていた! それならと後付けで錬金も取得する事に。
それがマルリードの人生を大きく変える事になる――。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
クラスまるごと異世界転移
八神
ファンタジー
二年生に進級してもうすぐ5月になろうとしていたある日。
ソレは突然訪れた。
『君たちに力を授けよう。その力で世界を救うのだ』
そんな自分勝手な事を言うと自称『神』は俺を含めたクラス全員を異世界へと放り込んだ。
…そして俺たちが神に与えられた力とやらは『固有スキル』なるものだった。
どうやらその能力については本人以外には分からないようになっているらしい。
…大した情報を与えられてもいないのに世界を救えと言われても…
そんな突然異世界へと送られた高校生達の物語。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる