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10話・プレゼント

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 日が暮れる前に、帰りついた。

「それじゃあ、ご飯の手伝いしてくる!!」

「了解。僕は、部屋の方で、用事でも済ませてるよ。」

「分かった。出来たら呼びに行くね!!」

「あぁ、頼んだよソフィア。」

 ソフィアは、ご飯の手伝いに、僕は、部屋に戻った。

「それじゃあ、まずはステータスの確認でもするか。」

 ギルドカードを取り出し、魔力を流す。

 名前:ノーリ 種族:人族 年齢:11 性別:男
 LV: 6 生命力:D 魔力:S
 力: D 器用: D 防御:D 敏捷: D
 知力: A 精神:E 運: D 魅力:D
 スキル:剣術Lv1、宝箱作製Lv2、アイテム鑑定Lv1
 称号:ー
 スキルポイント:15

「お、LVも上がってるな。」

 これだけでも、昨日頑張ったかいがある。まぁ、なるべくなら、戦闘はしたくないが、今後も素材を集めるなら、そうも言ってられないよな…
 他の冒険者に頼む手もあるが、依頼するお金は無いし、冒険者ギルドもマリヤさん以外信用してない。特にあのサブギルドマスターだ。だから、マリヤさんには悪いけど、今後ギルドに宝箱作製について報告する気はない。
 なら、やっぱりLVあげも積極的にしないといけないな。明日からの目標を決めてから、宝箱を作製する。他の素材は昨日のうちに入れてあるし、回復草も全て納品せず少し残して宝箱に入れてある。早速、作製できるアイテムを確認する。

『現在の素材で作製出来るアイテムは以下の通りです。どれを選択しますか?』

・ スライムの魔石(微小)×短剣→液体生物殺しの短剣
・ ゴブリンの魔石(小)×短剣→小鬼殺しの短剣
・ スライムの魔石(微小)×回復草×水→回復薬(微小)
・ ゴブリンの魔石(小)×回復草×水→回復薬(小)
・ スライムの魔石(微小)×服→物理耐性の服(微小)
・ ゴブリンの魔石(小)×服→身体強化の服(小)
・ スライムの魔石(微小)×ズボン→物理耐性の服(微小)
・ ゴブリンの魔石(小)×ズボン→身体強化のズボン(小)
・ スライムの魔石(微小)×麻痺草×水→麻痺薬(微小)
・ ゴブリンの魔石(小)×麻痺草×水→麻痺薬(小)

          ー 1 ー        >

「あれ? そこまで増えてない? …いや、次のページがあるのか。」

 次のページを見てみる。

・ スライムの魔石(微小)×回復草×麻痺草×水
             →麻痺回復薬(微小)
・ ゴブリンの魔石(小)×回復草×麻痺草×水
             →麻痺回復草(小)
・ スライムの魔石(微小)×毒草×水→毒薬(微小)
・ ゴブリンの魔石(小)×毒草×水→毒薬(小)
・ スライムの魔石(微小)×回復草×毒草×水
             →毒回復薬(微小)
・ ゴブリンの魔石(小)×回復草×毒草×水
             →毒回復薬(小)
・ スライムの魔石(微小)×果実→スキルポイントの実 Ⅰ
・ ゴブリンの魔石(小)×果物→スキルポイントの実Ⅱ

  <        ー2ー

 よし、目当てのスキルポイントの実もちゃんとある。しかも、Ⅱに上がっている。すぐに作製しようかと思ったが、ぐっと我慢して、市場に出たときにこっそりと買っておいた物を宝箱に入れてから、もう一度作製できるアイテムを見てみる。ちゃんと、以下のアイテムが増えていた。

・ スライムの魔石(微小)×首飾り→物理耐性の首飾り
・ ゴブリンの魔石(小)×首飾り→身体強化の首飾り

 僕は、物理耐性の首飾りを、選択する。

『物理耐性の首飾りを作製する事で、よろしいですか?』

   ・ はい   ・ いいえ

 迷わず、はいを選択する。

『作製時間:30分』

 30分か… とりあえず、宝箱を消しておく。消すと同時に、ソフィアが呼びに来てくれる。食事の際、ダニールさんにも謝り、夕食を済ませた。
 寝る前に、宝箱を確認してみる。

『作製完了しました』

 すぐ、取り出しから、アイテム鑑定を行う。

物理耐性の首飾り ・・・ 物理耐性(微小)の効果が付与された、首飾り。

 ちゃんと、効果がある事を確認した後、ちょうど勉強の終えたソフィアを呼ぶ。

「ソフィア、ちょっと来てくれ。」

「どうしたの、お兄ちゃん?」

「これ良かったら、貰ってくれ。」

 僕は、作製した首飾りを手渡す。

「こ… これは?」

「頑張ってる、ソフィアへのご褒美だよ。安い物で悪いけどな…」

「うんん、嬉しい… ありがとうお兄ちゃん!!」

 首飾りを胸の前まで持っていき、ギュとしている。

「喜んで貰えて、良かったよ。それじゃあ、僕がつけてあげるよ。」

「お… お兄ちゃんが?」

「あぁ、嫌か?」

「ううん、お願いします…」

 渡した首飾りを返して貰い、ソフィアの首につけてあげる。顔を近づけた時、かなり顔を赤くしていた… 勉強の頑張りすぎかな?

「はい、ついたよソフィア。」

「あ… ありがとう、お兄ちゃん…」

「それじゃあ、もう休もうか?」

「うん… でも、その前に、ちょっと風に当たってきます…」

「気を付けてな。僕は、先に寝てるな。」

「うん…」

 僕は、明日に備えて、布団に入って休む。





side:ソフィア

 今日の分の勉強を終わらせた時に、お兄ちゃんに呼ばれる。

「ソフィア、ちょっと来てくれ。」

「どうしたの、お兄ちゃん?」

「これ良かったら、貰ってくれ。」

 お兄ちゃんから、首飾りを渡される。

「こ… これは?」

「頑張ってる、ソフィアへのご褒美だよ。安い物で悪いけどな…」

「うんん、嬉しい… ありがとうお兄ちゃん!!」

 今日1日、一緒にお出掛けしただけでも、嬉しいのに、首飾りまで… 首飾りを胸の前で、力強く握りしめる。

「喜んで貰えて、良かったよ。それじゃあ、僕がつけてあげるよ。」

「お… お兄ちゃんが?」

「あぁ、嫌か?」

「ううん、お願いします…」

 お兄ちゃん首飾りを返す。
 てっきり、後ろからつけてくれるのかと思ったのに…
 か… 顔が近いよお兄ちゃん!!
 高鳴る鼓動がお兄ちゃんに聞こえないか、心配になる…

「はい、ついたよソフィア。」

「あ… ありがとう、お兄ちゃん…」

「それじゃあ、もう休もうか?」

「うん… でも、その前に、ちょっと風に当たってきます…」

 このままじゃあ、とても寝れそうにない…

「気を付けてな。僕は、先に寝てるな。」

「うん…」

 私は、そのまま夜風にあたる。
 火照った顔に、ひんやりとした風が気持ちいい。
 少し長く出すぎたせいか、体が冷え込んできた。
 部屋に戻ると、お兄ちゃんは既に眠っていた。私も一緒の布団に入り、布団の温もりとお兄ちゃんの温もりですぐ、寝入ってしまった。
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