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122話・配下召喚
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過去最高だと思える一撃を鬼人に食らわせたのだが、口の端を少し切っただけで、さほど効いた様子がないようだった。
これ以上やっても、倒すどころか今以上の傷を与えるビジョンすら浮かばないし、強者に対しての私の今の実力も知れたので、ここで策を切る事にした。
「奥の手だと? へぇ面白ぇ。どんな手があるか知らねぇが、待っていてやるからやってみろ」
鬼人からは、どんな事があっても打ち破ってやるという意思を感じる。
「言われなくてもやりますよ… 茨さん、お願いします。配下召喚!!」
目の前に複雑な魔法陣が現れ、今の所唯一召喚できる茨さんを召喚する。
「私、参上!!」
召喚に応じ、目の前の魔法陣から茨さんが現れてくれる。
「茨さん… 「ラス、みなまで言わなくても分かってる。とりあえず、あいつをぶちのめせばいいんでしょ」」
向こうで鏡を見ていたのか、茨さんは私がお願いする前にやる事を理解していた。
「すみません、お願いしても大丈夫ですか?」
「えぇ、もちろん。任せて頂戴。だから、ラスはあそこの人たちの所まで下がってて」
茨さんは、普通に鬼人から目を離し、シエルさんたちの方を指差す。
「あ、はい。下がっておきます」
言われた通り移動しようとした際
「あ、後、参考になるかもしれないから私の動きをちゃんと見てて」
茨さんにそう言われる。
「はい、分かりました」
それに返事し、シエルさんのいる場所まで駆け足で下がる。
後少しの所で、シェーンさんが近寄ってきてコツンと頭を拳骨されてしまう。だけど、痛みは全くなかった。
そして、どうして拳骨されてしまったのか何となく分かっている為、
「すみま…」
その事について謝ろうとする前に、シェーンさんにギュッと抱き締められる。
「もうこんな事はしないでね」
「はい。すみませんでした」
抱き締め返しながら、今度はしっかり謝る。
「シェーン。心配なのは分かるが、その辺にするのじゃ」
「そうですね。急にごめんね」
「いえ、全然大丈夫です」
マオさんの言葉で解放される。
「それでラスに聞きたいんじゃが、あそこにおる可愛らしいおなごは一体どこの誰なんじゃ?」
チラッと鬼人と戦いだそうとする茨さんを見ながら何者なのか聞いてくる。
「あの人は、以前にも言った鬼神様の元で修練している方の中の1人です」
「あれがそうなのじゃな。それにしても、儂たちが苦戦したあの鬼人をまるで子供扱いするとは、恐ろしい程腕が立つみたいじゃな」
マオさんの言う通り、茨さんは、あの鬼人を赤子の手を捻るようにあしらっていた。
これ以上やっても、倒すどころか今以上の傷を与えるビジョンすら浮かばないし、強者に対しての私の今の実力も知れたので、ここで策を切る事にした。
「奥の手だと? へぇ面白ぇ。どんな手があるか知らねぇが、待っていてやるからやってみろ」
鬼人からは、どんな事があっても打ち破ってやるという意思を感じる。
「言われなくてもやりますよ… 茨さん、お願いします。配下召喚!!」
目の前に複雑な魔法陣が現れ、今の所唯一召喚できる茨さんを召喚する。
「私、参上!!」
召喚に応じ、目の前の魔法陣から茨さんが現れてくれる。
「茨さん… 「ラス、みなまで言わなくても分かってる。とりあえず、あいつをぶちのめせばいいんでしょ」」
向こうで鏡を見ていたのか、茨さんは私がお願いする前にやる事を理解していた。
「すみません、お願いしても大丈夫ですか?」
「えぇ、もちろん。任せて頂戴。だから、ラスはあそこの人たちの所まで下がってて」
茨さんは、普通に鬼人から目を離し、シエルさんたちの方を指差す。
「あ、はい。下がっておきます」
言われた通り移動しようとした際
「あ、後、参考になるかもしれないから私の動きをちゃんと見てて」
茨さんにそう言われる。
「はい、分かりました」
それに返事し、シエルさんのいる場所まで駆け足で下がる。
後少しの所で、シェーンさんが近寄ってきてコツンと頭を拳骨されてしまう。だけど、痛みは全くなかった。
そして、どうして拳骨されてしまったのか何となく分かっている為、
「すみま…」
その事について謝ろうとする前に、シェーンさんにギュッと抱き締められる。
「もうこんな事はしないでね」
「はい。すみませんでした」
抱き締め返しながら、今度はしっかり謝る。
「シェーン。心配なのは分かるが、その辺にするのじゃ」
「そうですね。急にごめんね」
「いえ、全然大丈夫です」
マオさんの言葉で解放される。
「それでラスに聞きたいんじゃが、あそこにおる可愛らしいおなごは一体どこの誰なんじゃ?」
チラッと鬼人と戦いだそうとする茨さんを見ながら何者なのか聞いてくる。
「あの人は、以前にも言った鬼神様の元で修練している方の中の1人です」
「あれがそうなのじゃな。それにしても、儂たちが苦戦したあの鬼人をまるで子供扱いするとは、恐ろしい程腕が立つみたいじゃな」
マオさんの言う通り、茨さんは、あの鬼人を赤子の手を捻るようにあしらっていた。
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