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70話・どうする
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ギルマスと話をしてから、すぐ皆を連れて、騎士たちの元へ向かう。
残っている相手は、鬼人の男とフードを被っている2人だけ。
「シエル。それで、どうすりつもりなのかの?」
駆けながら、マオが尋ねてくる。
「そうね…」
エペの方は、一応拮抗しているように見えるが、鬼人の方はまだまだ余力を残している感じがする。
騎士たちの方は、あまりいい状況とはいえない。
「マオは、どうしたらいいと思う?」
「正直どちらもいい状況とは言えないのじゃ。だから、儂たちを二手に分けて応援にいく手と、4人で1人を集中的に叩く手のどちらかがいいと思うのじゃ」
「なる程ね… なら先に、4人でフードを叩くわ」
「分かったのじゃ」 「「分かりました」」
「でもその前に、私は、エペにエリクサーを渡してくるから、3人は、そのままフードの方へ向かって頂戴」
3人が頷くのを確認し、私は1人エペの方へ向かう。
◆
「はぁ… はぁ… はぁ…」
「おいおい、こんなもんか?」
フィオーリは、ニヤリと笑みを浮かべながら、そう尋ねてくる。
「はぁ… そんな訳ないでしょ」
そう言ってみるが、体力はかなり消費している。
フィオーリの強さは、私を凌駕していると思う。
だけど、未だ決着がついていないのは、彼が闘いを好む性格だからだろう。
「その粋だ。もっと俺を楽しませてく… ふん!!」
言葉の途中で突然飛んできた何かをフィオーリは叩き弾く。
それと同時に、
「エペ、受け取りなさい!!」
私の方へと飛んできた物をキャッチする。
それが何なのか察した私は、すぐそれを呷る。
すると、今までにない程の早さで体力などが全回復する。
「これも受け取っておきなさい!!」
続けてもう1本同じ物が飛んで来たのでキャッチする。
シエル様に頭を下げ、それを懐にしまう。
「終わったか?」
先程同様に笑みを浮かべながら尋ねてくる。
「…わざわざ待ってくれてたんですか?」
「まぁな。こちらとしては、長く楽しめれるからいくらでも回復すればいいさ」
「そうですか。では、遠慮なくそうさせて貰います」
「あぁ。それで、1つ聞きたいんだが、今の女は誰だ?」
「どうしてそんな事を尋ねるんですか?」
「ん? いやなに、まだまだ楽しめそうな奴がいるなと思ってな。それに、今の女お前より強いだろ?」
「さぁ、どうでしょうね」
言葉を濁すが、フィオーリは、何か確信めいているようにみえる。
「まぁいいさ。お前と楽しんだ後にあの女に相手でもして貰うさ」
「そんな事、私が許すとでも?」
「ふん。なら、俺を倒すんだな!!」
フィオーリは、そう言ってから私に向けて駆けてくる。
残っている相手は、鬼人の男とフードを被っている2人だけ。
「シエル。それで、どうすりつもりなのかの?」
駆けながら、マオが尋ねてくる。
「そうね…」
エペの方は、一応拮抗しているように見えるが、鬼人の方はまだまだ余力を残している感じがする。
騎士たちの方は、あまりいい状況とはいえない。
「マオは、どうしたらいいと思う?」
「正直どちらもいい状況とは言えないのじゃ。だから、儂たちを二手に分けて応援にいく手と、4人で1人を集中的に叩く手のどちらかがいいと思うのじゃ」
「なる程ね… なら先に、4人でフードを叩くわ」
「分かったのじゃ」 「「分かりました」」
「でもその前に、私は、エペにエリクサーを渡してくるから、3人は、そのままフードの方へ向かって頂戴」
3人が頷くのを確認し、私は1人エペの方へ向かう。
◆
「はぁ… はぁ… はぁ…」
「おいおい、こんなもんか?」
フィオーリは、ニヤリと笑みを浮かべながら、そう尋ねてくる。
「はぁ… そんな訳ないでしょ」
そう言ってみるが、体力はかなり消費している。
フィオーリの強さは、私を凌駕していると思う。
だけど、未だ決着がついていないのは、彼が闘いを好む性格だからだろう。
「その粋だ。もっと俺を楽しませてく… ふん!!」
言葉の途中で突然飛んできた何かをフィオーリは叩き弾く。
それと同時に、
「エペ、受け取りなさい!!」
私の方へと飛んできた物をキャッチする。
それが何なのか察した私は、すぐそれを呷る。
すると、今までにない程の早さで体力などが全回復する。
「これも受け取っておきなさい!!」
続けてもう1本同じ物が飛んで来たのでキャッチする。
シエル様に頭を下げ、それを懐にしまう。
「終わったか?」
先程同様に笑みを浮かべながら尋ねてくる。
「…わざわざ待ってくれてたんですか?」
「まぁな。こちらとしては、長く楽しめれるからいくらでも回復すればいいさ」
「そうですか。では、遠慮なくそうさせて貰います」
「あぁ。それで、1つ聞きたいんだが、今の女は誰だ?」
「どうしてそんな事を尋ねるんですか?」
「ん? いやなに、まだまだ楽しめそうな奴がいるなと思ってな。それに、今の女お前より強いだろ?」
「さぁ、どうでしょうね」
言葉を濁すが、フィオーリは、何か確信めいているようにみえる。
「まぁいいさ。お前と楽しんだ後にあの女に相手でもして貰うさ」
「そんな事、私が許すとでも?」
「ふん。なら、俺を倒すんだな!!」
フィオーリは、そう言ってから私に向けて駆けてくる。
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