375 / 453
53話・ゾンビ
しおりを挟む
シエルたちと別れた俺は、あいつの捜索を再開する。
とりあえず、あいつの目的がオークションの品だと仮定し、オークションの品が保管されている場所へと急いで向かう。
その途中で、
「キャーーーーー!!」
路地裏の方から誰かの悲鳴が聞こえてきた。
「チッ…」
俺は体の向きをかえてから、路地裏へと向かう。
路地裏に入ると、襲われている人がいた。
こんな時に何やってんだと呆れながら、襲っている人たちを蹴り飛ばす。
「大丈夫か?」
「あ… ありがとうございます」
「それで、何があったんだ?」
助けた女性に手を貸しながら、何があったのかを尋ねる。
「それが、突然あの男性たちが襲ってきて、私も何が何だか分かんないんです」
「そうか。ん? 服に血がついているけど、もしかして怪我しているのか?」
女性が着ている服には、びっしりと血がついていた。
「え、血ですか? あれ、本当に服に血がついてる!!」
女性は、自分の服についてある血を見て驚く。
「なら、貴方は怪我してないんだな?」
「え、あ、はい。私はどこも怪我はしていないです」
「そうか。なら、あいつらの血か?」
蹴り飛ばした奴らをよく見てみると、全員が胸の辺りが真っ赤に染まっていた。
「あれの血か? どうなっているんだ?」
確かに今蹴りはしたが、手加減はしたし、普通蹴っただけで胸からあんなに血が出る筈がない。
何か嫌な感じがし、すぐ女性をここから逃がそうとした瞬間、
「「「「あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ」」」」
変な呻き声をあげながら、蹴った奴らが起き上がってきた。
「ひっ…」
起き上がった奴らの顔からは生気を感じられず、それを見た隣の女性から、小さな悲鳴が漏れる。
「あれって…」
ある考えに至った俺は、アイテムボックスから鑑定のモノクルを取り出しては素早く相手を鑑定する。
「やっぱりか…」
鑑定した結果、奴らは皆、ゾンビとなっていた。
起き上がったゾンビたちは、ゆっくりとではあるが俺たちの方へと近づいてきていた。
青ざめた顔の女性に、目の前の奴らがモンスターである事を伝える。
「ど… どうしてモンスターが王都の中に…」
「それは分からないけど、とりあえず、あいつらの相手は俺がするから、貴方はここにモンスターがいる事を衛兵か誰かに知らせに行ってくれないか?」
ここにゾンビがいる理由も何となく予想出来るが、わざわざ教える必要もないし、手早くあいつらを倒してから捜索に行きたいので、誰かに知らせるのを頼むと、
「わ… 分かりました」
女性はそれを了承してくれる。
とりあえず、あいつの目的がオークションの品だと仮定し、オークションの品が保管されている場所へと急いで向かう。
その途中で、
「キャーーーーー!!」
路地裏の方から誰かの悲鳴が聞こえてきた。
「チッ…」
俺は体の向きをかえてから、路地裏へと向かう。
路地裏に入ると、襲われている人がいた。
こんな時に何やってんだと呆れながら、襲っている人たちを蹴り飛ばす。
「大丈夫か?」
「あ… ありがとうございます」
「それで、何があったんだ?」
助けた女性に手を貸しながら、何があったのかを尋ねる。
「それが、突然あの男性たちが襲ってきて、私も何が何だか分かんないんです」
「そうか。ん? 服に血がついているけど、もしかして怪我しているのか?」
女性が着ている服には、びっしりと血がついていた。
「え、血ですか? あれ、本当に服に血がついてる!!」
女性は、自分の服についてある血を見て驚く。
「なら、貴方は怪我してないんだな?」
「え、あ、はい。私はどこも怪我はしていないです」
「そうか。なら、あいつらの血か?」
蹴り飛ばした奴らをよく見てみると、全員が胸の辺りが真っ赤に染まっていた。
「あれの血か? どうなっているんだ?」
確かに今蹴りはしたが、手加減はしたし、普通蹴っただけで胸からあんなに血が出る筈がない。
何か嫌な感じがし、すぐ女性をここから逃がそうとした瞬間、
「「「「あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ」」」」
変な呻き声をあげながら、蹴った奴らが起き上がってきた。
「ひっ…」
起き上がった奴らの顔からは生気を感じられず、それを見た隣の女性から、小さな悲鳴が漏れる。
「あれって…」
ある考えに至った俺は、アイテムボックスから鑑定のモノクルを取り出しては素早く相手を鑑定する。
「やっぱりか…」
鑑定した結果、奴らは皆、ゾンビとなっていた。
起き上がったゾンビたちは、ゆっくりとではあるが俺たちの方へと近づいてきていた。
青ざめた顔の女性に、目の前の奴らがモンスターである事を伝える。
「ど… どうしてモンスターが王都の中に…」
「それは分からないけど、とりあえず、あいつらの相手は俺がするから、貴方はここにモンスターがいる事を衛兵か誰かに知らせに行ってくれないか?」
ここにゾンビがいる理由も何となく予想出来るが、わざわざ教える必要もないし、手早くあいつらを倒してから捜索に行きたいので、誰かに知らせるのを頼むと、
「わ… 分かりました」
女性はそれを了承してくれる。
11
お気に入りに追加
979
あなたにおすすめの小説

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました
おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。
※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。
※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・)
更新はめっちゃ不定期です。
※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。

変人奇人喜んで!!貴族転生〜面倒な貴族にはなりたくない!〜
赤井水
ファンタジー
クロス伯爵家に生まれたケビン・クロス。
神に会った記憶も無く、前世で何故死んだのかもよく分からないが転生した事はわかっていた。
洗礼式で初めて神と話よく分からないが転生させて貰ったのは理解することに。
彼は喜んだ。
この世界で魔法を扱える事に。
同い歳の腹違いの兄を持ち、必死に嫡男から逃れ貴族にならない為なら努力を惜しまない。
理由は簡単だ、魔法が研究出来ないから。
その為には彼は変人と言われようが奇人と言われようが構わない。
ケビンは優秀というレッテルや女性という地雷を踏まぬ様に必死に生活して行くのであった。
ダンス?腹芸?んなもん勉強する位なら魔法を勉強するわ!!と。
「絶対に貴族にはならない!うぉぉぉぉ」
今日も魔法を使います。
※作者嬉し泣きの情報
3/21 11:00
ファンタジー・SFでランキング5位(24hptランキング)
有名作品のすぐ下に自分の作品の名前があるのは不思議な感覚です。
3/21
HOT男性向けランキングで2位に入れました。
TOP10入り!!
4/7
お気に入り登録者様の人数が3000人行きました。
応援ありがとうございます。
皆様のおかげです。
これからも上がる様に頑張ります。
※お気に入り登録者数減り続けてる……がむばるOrz
〜第15回ファンタジー大賞〜
67位でした!!
皆様のおかげですこう言った結果になりました。
5万Ptも貰えたことに感謝します!
改稿中……( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )☁︎︎⋆。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈

野草から始まる異世界スローライフ
深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。
私ーーエルバはスクスク育ち。
ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。
(このスキル使える)
エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。
エブリスタ様にて掲載中です。
表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。
プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。
物語は変わっておりません。
一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。
よろしくお願いします。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる