372 / 448
50話・やっと
しおりを挟む
少しくらい騒ぎを起こしても、問題ないと判断したので、周りの人族たちを片付ける。
「いらぬ時間を取られてしまいましたね。まぁでも、いい死体が手に入った事ですし、有効活用しましょうかね」
こいつらを使って、街中でも騒ぎを起こす事を考え付いた。
短剣の血糊を落とし、これを有効活用する為に必要な魔道具を取り出す。
そして、周りを警戒しつつ、それらを使用していく。
「あまり時間をかけ過ぎる訳にもいかないから、こんなものが限界ですね…」
死した骸から完成したそれらは、
「「「「あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ」」」」
理解できない声を発しながら立ち上がる。
「まぁ騒ぎを起こすだけなら、これで充分でしょう」
今だ呻くそれらに、
「このまま進んで、目につく人を襲いなさい」
簡単な指示を出す。
すると、指示を受けたそれらは、呻きながら私が進む予定とは逆方向へと、ノロノロと歩き出す。
それを目で追い、大丈夫そうである事を確認してから、私も歩き出そうとした所で、
カーンカーンカーン
鐘を打ち鳴らされる音が響いた。
「どうやら来たみたいですね」
フィオーリさんの率いるモンスターの群れがやって来た合図だろう。
「さて、私も少し急ぎましょうかね」
駆け足で、先へと進む。
◆
~フィオーリ視点~
カローの合図が来るまで暇なので、
ゴクゴクゴク
「ふはぁ…」
持参した酒で喉を潤す。
「ん? チッ… 何だもう無くなったのか」
空き瓶を放り投げ、次の酒へと手を伸ばそうとした所で、カローから連絡が入る。
「お、やっとか。確かここだったか?」
魔道具を起動させると、カローの声が聞こえ出す。
これ以上待っているのも面倒臭くなったので、カローの出発してと言う言葉を聞いた時点で話を遮る。
バキッ
「ん? なんだ、壊れたのか」
魔道具を止めようとしたつもりだったのだが、やっとかと気持ちが昂っていたせいで、つい力が入り過ぎて壊してしまった。
「まぁいい。さてと、行くか」
壊れた魔道具も、そこら辺に捨ててから出発する。
俺が動き始めると、周りにいたモンスターとカローのおもちゃも動き出す。
◆
~とある衛兵視点~
「ふぁ…」
欠伸が溢れる。
「おいおい、気を抜きすぎだぞ」
欠伸を同僚に見られたせいか、注意を受ける。
「ん? 悪い悪い。まだ眠くてな」
「はぁ… まぁ、分からなくもないが、仕事なんだから、シャキッとしろよ」
「分かってるよ」
軽く頬を叩き、眠気を覚ます。
そして、周りを見渡し、異常がないか確認する。
「いらぬ時間を取られてしまいましたね。まぁでも、いい死体が手に入った事ですし、有効活用しましょうかね」
こいつらを使って、街中でも騒ぎを起こす事を考え付いた。
短剣の血糊を落とし、これを有効活用する為に必要な魔道具を取り出す。
そして、周りを警戒しつつ、それらを使用していく。
「あまり時間をかけ過ぎる訳にもいかないから、こんなものが限界ですね…」
死した骸から完成したそれらは、
「「「「あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ」」」」
理解できない声を発しながら立ち上がる。
「まぁ騒ぎを起こすだけなら、これで充分でしょう」
今だ呻くそれらに、
「このまま進んで、目につく人を襲いなさい」
簡単な指示を出す。
すると、指示を受けたそれらは、呻きながら私が進む予定とは逆方向へと、ノロノロと歩き出す。
それを目で追い、大丈夫そうである事を確認してから、私も歩き出そうとした所で、
カーンカーンカーン
鐘を打ち鳴らされる音が響いた。
「どうやら来たみたいですね」
フィオーリさんの率いるモンスターの群れがやって来た合図だろう。
「さて、私も少し急ぎましょうかね」
駆け足で、先へと進む。
◆
~フィオーリ視点~
カローの合図が来るまで暇なので、
ゴクゴクゴク
「ふはぁ…」
持参した酒で喉を潤す。
「ん? チッ… 何だもう無くなったのか」
空き瓶を放り投げ、次の酒へと手を伸ばそうとした所で、カローから連絡が入る。
「お、やっとか。確かここだったか?」
魔道具を起動させると、カローの声が聞こえ出す。
これ以上待っているのも面倒臭くなったので、カローの出発してと言う言葉を聞いた時点で話を遮る。
バキッ
「ん? なんだ、壊れたのか」
魔道具を止めようとしたつもりだったのだが、やっとかと気持ちが昂っていたせいで、つい力が入り過ぎて壊してしまった。
「まぁいい。さてと、行くか」
壊れた魔道具も、そこら辺に捨ててから出発する。
俺が動き始めると、周りにいたモンスターとカローのおもちゃも動き出す。
◆
~とある衛兵視点~
「ふぁ…」
欠伸が溢れる。
「おいおい、気を抜きすぎだぞ」
欠伸を同僚に見られたせいか、注意を受ける。
「ん? 悪い悪い。まだ眠くてな」
「はぁ… まぁ、分からなくもないが、仕事なんだから、シャキッとしろよ」
「分かってるよ」
軽く頬を叩き、眠気を覚ます。
そして、周りを見渡し、異常がないか確認する。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
924
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる