スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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27話・休み

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 ラスの初のダンジョン探索から数日が経過した。
 その間のダンジョン探索では、都合のついたシエルたちと一緒に探索した以外は、これといってハプニングが起こる事なく、ごく普通の探索だった。
 だけど、俺にとっては普通の探索でも、ラスにとってはまだまだ慣れない事だらけで、俺から見たラスはそう言ってくれるとても充実しているように見えた。
 そして昨日、初めてスライム系以外のモンスターと戦わせた。
 戦わせたモンスターは、スライムと同じくらい定番であるファンタジーモンスター… そう、ゴブリンだ。
 ラスにも前世の記憶がある為、亜人系モンスターを倒す事に対しての忌避感を覚えるかも知れないと思ったのだが、ラスは、あっさりと短剣でゴブリンを倒した。
 倒した後すぐに、気分が悪くなったりしていないか確認したが、特にそれらしき訴えはなかった。
 だから、そのままゴブリンを倒させ続け、短剣から格闘をメインにしての戦闘も問題なく行えていた。
 そして今日は、連日で探索をしていたし、俺にもやりたい事があった為、ラスには休むよう伝え、それを了承してくれた。
 だから、俺は今、朝御飯を済ませ、調べものをする為に、図書館のような場所へ来ていた。
 中へと入る前に、入館料を払ってから禁止事項等の説明を受ける。
 説明を聞き終え、中へと入り、中にいた職員に声をかける。

「すみません、今少しいいですか?」

「はい、大丈夫ですよ。どうかされましたか?」

「モンスターのテイムについて調べに来たのですが、それ関連が書かれている本がどこにあるのか分かりますか?」

「モンスターのテイムについてですね。それですと、冒険者関連の書物に書かれていると思われますので、確かあちらのエリアの本棚に収められていると思います。」

 そう言いながら、本が収められている方向を指差してくれるが、その方向にも本棚は無数にある為、場所がよく分からない。

「ご案内致しましょうか?」

 それを察したのか、案内を提案してくれる。
 ここで変に断り、無駄に時間を使って1人で探すより、案内して貰った方が早く見つける事が出来るので、

「すみませんが、お願いします」

 お願いする事にした。

「分かりました。では、ついて来て下さい」

「はい」

 歩き出す職員の後に続く。

「こちらの本棚に、冒険者関連の書物が収められています。もし、お調べの書物がない場合は、再度お声かけ下さい」

「はい、分かりました。探してみようと思います。案内して下さり、ありがとうございました」

 職員にお礼を伝えてから、本を探し始める。
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