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特別閑話・くりすます 14
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ガルさんの所に行った用事の内容は隠しつつ、本当にあった事を話す。
そうすると、4人ともどこかホッとしたような顔をしていた。
「てか、4人とも、本当に俺が娼館に行ったと思っていたのか?」
「そ… そんな事ないわ。ね、シェーン?」
「えぇ、そんな事全然思ってないですよ。ね、マオさん?」
「も… 勿論じゃ。冗談じゃ冗談。の、ラス?」
「はい。それより、そろそろご飯にしませんか?」
「はぁ… そうだな。じゃあ、食べようか」
まぁ、俺の言い方も少し悪かったかと思う事にし、夕食を食べ始めた。
先程のマオの冗談とやらのせいで、少しぎこちない雰囲気があったが、夕食を食べ進める内にそれもなくなり、いつも通り賑やかに夕食を終えた。
片付けを終えても、この場に皆残っている為、あれを渡すならこのタイミングだと思い、口を開こうとした所で、
「セウン。少し話があるんだけど、今ちょっといい?」
シエルが先に話しかけてきた。
「あぁ、大丈夫だけど、どうかしたか?」
「うん。えっと、ちょっと待ってね」
そう言ってから、俺から見えないように4人が囲うように集まる。
そして、俺の方へと向き直った時には、4人とも手に包装された何かを持っていた。
「はい、これ。」
「え?」
シエルから、その包装された何かを渡される。
それを機に、
「私からは、これをどうぞ」
「儂からは、これじゃ」
「私は、これですね」
他の3人からも、手渡される。
「えっと、これは?」
シエルたちと腕の中にある物を交互に見ながら聞いてみると、
「それは、私たちからセウンへの日頃の感謝を込めたプレゼントよ」
シエルがそれに答えてくれる。
「プレゼント…」
「えぇ、そうよ」
確認した訳ではないが、自然と口に出していたようで、返事をしてくれる。
それを聞き、プレゼントを貰ったという実感が沸いてきて、嬉しい気持ちが込み上げてくる。
「皆、ありがとう!! 普通に嬉しいよ!!」
「喜んで貰えて良かったです」
「そうですね」
「今開けてみてもいいか?」
貰ったからには、中身が気になったのでそう聞いてみる。
皆が頭を縦に振ったのを確認し、渡された順で開けようとした所で、
「あ、儂とシエルの分は、一緒に開けてくれるかの?」
「一緒に? 分かった。なら、一緒に開けさせて貰うな」
希望通り、なるべく一緒になるように包装を開けていく。
中には、毛糸で出来た手袋が片方ずつ入っていた。
それを両手に持ち、見比べてみると、柄が少しずれていたり、長さが微妙に違っていたりしていた。
「これってもしかして、シエルたちが自分で作ったのか?」
半ば確信しながらそう確認してみると、
「ま… まぁね」 「そ… そうじゃよ」
少し恥ずかしげに肯定する。
そうすると、4人ともどこかホッとしたような顔をしていた。
「てか、4人とも、本当に俺が娼館に行ったと思っていたのか?」
「そ… そんな事ないわ。ね、シェーン?」
「えぇ、そんな事全然思ってないですよ。ね、マオさん?」
「も… 勿論じゃ。冗談じゃ冗談。の、ラス?」
「はい。それより、そろそろご飯にしませんか?」
「はぁ… そうだな。じゃあ、食べようか」
まぁ、俺の言い方も少し悪かったかと思う事にし、夕食を食べ始めた。
先程のマオの冗談とやらのせいで、少しぎこちない雰囲気があったが、夕食を食べ進める内にそれもなくなり、いつも通り賑やかに夕食を終えた。
片付けを終えても、この場に皆残っている為、あれを渡すならこのタイミングだと思い、口を開こうとした所で、
「セウン。少し話があるんだけど、今ちょっといい?」
シエルが先に話しかけてきた。
「あぁ、大丈夫だけど、どうかしたか?」
「うん。えっと、ちょっと待ってね」
そう言ってから、俺から見えないように4人が囲うように集まる。
そして、俺の方へと向き直った時には、4人とも手に包装された何かを持っていた。
「はい、これ。」
「え?」
シエルから、その包装された何かを渡される。
それを機に、
「私からは、これをどうぞ」
「儂からは、これじゃ」
「私は、これですね」
他の3人からも、手渡される。
「えっと、これは?」
シエルたちと腕の中にある物を交互に見ながら聞いてみると、
「それは、私たちからセウンへの日頃の感謝を込めたプレゼントよ」
シエルがそれに答えてくれる。
「プレゼント…」
「えぇ、そうよ」
確認した訳ではないが、自然と口に出していたようで、返事をしてくれる。
それを聞き、プレゼントを貰ったという実感が沸いてきて、嬉しい気持ちが込み上げてくる。
「皆、ありがとう!! 普通に嬉しいよ!!」
「喜んで貰えて良かったです」
「そうですね」
「今開けてみてもいいか?」
貰ったからには、中身が気になったのでそう聞いてみる。
皆が頭を縦に振ったのを確認し、渡された順で開けようとした所で、
「あ、儂とシエルの分は、一緒に開けてくれるかの?」
「一緒に? 分かった。なら、一緒に開けさせて貰うな」
希望通り、なるべく一緒になるように包装を開けていく。
中には、毛糸で出来た手袋が片方ずつ入っていた。
それを両手に持ち、見比べてみると、柄が少しずれていたり、長さが微妙に違っていたりしていた。
「これってもしかして、シエルたちが自分で作ったのか?」
半ば確信しながらそう確認してみると、
「ま… まぁね」 「そ… そうじゃよ」
少し恥ずかしげに肯定する。
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