326 / 453
特別閑話・くりすます 3
しおりを挟む
コカトリスは、叫びながら接近してきて、鶏顔を後ろに反らし、勢いをつけ、俺めがけて嘴を振り下ろし、攻撃してきた。
俺はそれを躱す事なく、いつものように、睡眠の霧に阻まれると思い、降りきった首を切り落とそうと刀を構える。
そして、振り下ろされた嘴は、睡眠の霧に阻まれたので、予定どおり、隙だらけの首めがけて刀を振りながら走り抜ける。
ドチャ
丁度、走り抜けた所で、コカトリスの首が落ちる。
「よし、一丁上がりだな」
横目で、コカトリスが死んでいる事を確認し、刀を鞘へ納めようとした所で、左肩に少し違和感を覚えた。
左肩を見ると、徐々に石化してきていた。
「!?」
目を見開き、驚きながらも、すぐアイテムボックスからエリクサーを取り出し、半分を石化してきている部分に振りかけ、残りの半分を飲み干す。
すると、石化部分が徐々に回復する。
「ふぅ…」
肩を動かし、違和感が無くなったのを確認し、完全に回復したと判断する。
とりあえず、コカトリスからのアイテムをアイテムボックスにいれてから、どうして石化したのか、先程の行動を振り返りながら考える。
「もしかして…」
少しして、ある仮説が思い浮かんだ。
仮説の検証は、シエルたちと合流した後するとして、もう1つ回収するべき物を探し出す。
目的の物は、すぐ見つかったので、それを回収していると、気配感知に複数の気配を感知する。
「「コケェェェェェェェェェェ!!」」
感知した方へ視線をむけると、コカトリスから逃げている冒険者たちを発見する。
しかも、その冒険者たちは、俺の方にむかって来ていた。
「お前もすぐ逃げろ!!」
逃げている冒険者も、俺の存在に気づいたようで、逃げるよう叫ぶ。
その行為で、俺になすりつけようとする悪意ある冒険者じゃないようなので、助ける事にした。
「眠れる力・能力向上」
とりあえず2倍まで能力値を引き上げ、瞬動術で冒険者たちの横を通りすぎ、コカトリスの横っ面を蹴り飛ばす。
この間に、冒険者たちが逃げるのかと思ったのだが、呆然とこっちを見ていたので、このままいられても邪魔だし、コカトリスの相手は俺がすることを伝え、早く逃げるよう話す。
冒険者たちは、感謝の言葉を述べてから、すぐこの場を離れていった。
それを横目でチラッと見て、起き上がったコカトリスに視線を戻す。
「「コケェェェェ!!」」
起き上がったコカトリスは、怒気を帯びた様子で、叫んできた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
作者より
セウンの能力を一部訂正しました。
俺はそれを躱す事なく、いつものように、睡眠の霧に阻まれると思い、降りきった首を切り落とそうと刀を構える。
そして、振り下ろされた嘴は、睡眠の霧に阻まれたので、予定どおり、隙だらけの首めがけて刀を振りながら走り抜ける。
ドチャ
丁度、走り抜けた所で、コカトリスの首が落ちる。
「よし、一丁上がりだな」
横目で、コカトリスが死んでいる事を確認し、刀を鞘へ納めようとした所で、左肩に少し違和感を覚えた。
左肩を見ると、徐々に石化してきていた。
「!?」
目を見開き、驚きながらも、すぐアイテムボックスからエリクサーを取り出し、半分を石化してきている部分に振りかけ、残りの半分を飲み干す。
すると、石化部分が徐々に回復する。
「ふぅ…」
肩を動かし、違和感が無くなったのを確認し、完全に回復したと判断する。
とりあえず、コカトリスからのアイテムをアイテムボックスにいれてから、どうして石化したのか、先程の行動を振り返りながら考える。
「もしかして…」
少しして、ある仮説が思い浮かんだ。
仮説の検証は、シエルたちと合流した後するとして、もう1つ回収するべき物を探し出す。
目的の物は、すぐ見つかったので、それを回収していると、気配感知に複数の気配を感知する。
「「コケェェェェェェェェェェ!!」」
感知した方へ視線をむけると、コカトリスから逃げている冒険者たちを発見する。
しかも、その冒険者たちは、俺の方にむかって来ていた。
「お前もすぐ逃げろ!!」
逃げている冒険者も、俺の存在に気づいたようで、逃げるよう叫ぶ。
その行為で、俺になすりつけようとする悪意ある冒険者じゃないようなので、助ける事にした。
「眠れる力・能力向上」
とりあえず2倍まで能力値を引き上げ、瞬動術で冒険者たちの横を通りすぎ、コカトリスの横っ面を蹴り飛ばす。
この間に、冒険者たちが逃げるのかと思ったのだが、呆然とこっちを見ていたので、このままいられても邪魔だし、コカトリスの相手は俺がすることを伝え、早く逃げるよう話す。
冒険者たちは、感謝の言葉を述べてから、すぐこの場を離れていった。
それを横目でチラッと見て、起き上がったコカトリスに視線を戻す。
「「コケェェェェ!!」」
起き上がったコカトリスは、怒気を帯びた様子で、叫んできた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
作者より
セウンの能力を一部訂正しました。
1
お気に入りに追加
933
あなたにおすすめの小説
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
不遇にも若くして病死した少年、転生先で英雄に
リョウ
ファンタジー
辺境貴族の次男レイ=イスラ=エルディア。 実は、病で一度死を経験した転生者だった。 思わぬ偶然によって導かれた転生先…。 転生した際に交わした約束を果たす為、15歳で家を出て旅に出る。 転生する際に与えられたチート能力を駆使して、彼は何を為して行くのか。 魔物あり、戦争あり、恋愛有りの異世界冒険英雄譚がここに幕を開ける!
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月 夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
Shining Rhapsody 〜神に転生した料理人〜
橘 霞月
ファンタジー
異世界へと転生した有名料理人は、この世界では最強でした。しかし自分の事を理解していない為、自重無しの生活はトラブルだらけ。しかも、いつの間にかハーレムを築いてます。平穏無事に、夢を叶える事は出来るのか!?
あの味噌汁の温かさ、焼き魚の香り、醤油を使った味付け——異世界で故郷の味をもとめてつきすすむ!
ねむたん
ファンタジー
私は砂漠の町で家族と一緒に暮らしていた。そのうち前世のある記憶が蘇る。あの日本の味。温かい味噌汁、焼き魚、醤油で整えた料理——すべてが懐かしくて、恋しくてたまらなかった。
私はその気持ちを家族に打ち明けた。前世の記憶を持っていること、そして何より、あの日本の食文化が恋しいことを。家族は私の決意を理解し、旅立ちを応援してくれた。私は幼馴染のカリムと共に、異国の地で新しい食材や文化を探しに行くことに。
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
宝くじ当選を願って氏神様にお百度参りしていたら、異世界に行き来できるようになったので、交易してみた。
克全
ファンタジー
「アルファポリス」と「カクヨム」にも投稿しています。
2020年11月15日「カクヨム」日間異世界ファンタジーランキング91位
2020年11月20日「カクヨム」日間異世界ファンタジーランキング84位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる