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13話・魔法陣
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ラスのお願いに、了承し、そのままラスの頭を撫でてあげる。
しばらくして、
「も… もう、大丈夫です。あ… ありがとうございました、セウンさん…」
「構わないよ。こんな事で、少しでも不安を取り除けるならね。だから、気にしなくてもいいぞ」
「はい…」
「じゃあ、怪しいけど、あれを調べに行こうか」
「分かりました!!」
撫でたお陰か、少し明るくなった。
だけど、繋いだ手には、力が込められたままだったので、手を繋いだまま、真向かいの宝箱目指して、歩き出す。
半分程進んだ所で、突然足元に魔法陣が現れる。
「せ… セウンさん!!」
それと同時にラスが声をあげる。
何の魔法陣かは分からないが、ここで意味のない魔法陣の可能性はない為、ラスに返事をせず、少し強引に繋いでいた手を離し、ラスを抱える。
「きゃ!!」
「悪いけど、舌を噛まないようにしてくれ!!」
それだけ伝え、ラスを抱えたまま宝箱の方へと走り出すが、足元の魔法陣もほぼ同じ速度で広がりだしていた。
「ちっ」
足元の魔法陣が広がりきり、宝箱にあと少しの所で、何か見えない壁に阻まれた。
そして、広がりきった魔法陣が光出す。
「ラスの予想があたったな…」
目の前の光景を見て、自然とそう溢していた。
◆
セウンさんが、頭を撫で続けてくれるので、閉じ込められていた不安が徐々に落ち着いてきた。
ただ、それと同時に、自分が頼んだ事なのに、恥ずかしくなってきたので、もう大丈夫である事を伝えた。
そして、まだ少しある不安を感じさせないように、返事をし、宝箱の方へ歩き出そうとする。
先程の事があり、1歩目を踏み出すのに緊張したが、特に何も起こらず、2歩目3歩目と歩いていく。
「宝箱の中身はいったい何だと思いますか?」
話す余裕が出来てきたので、セウンさんにそう尋ねる。
「何だろうな。俺も、こんな状況での宝箱は初めてだから、全く予想が出来ないな」
「そうなんですね。でも、こんな状況って事は、宝箱事態開けた事があるんですか?」
「あぁ、何度かあるよ。まぁでも、俺の場合は、開ける前に、少しズルしてたけどな」
「ズルですか?」
何かズル出来る事があるのかと思いながら、聞いてみると、セウンさんは、そのズルした内容を教えてくれる。
「!? そんな事が出来るんですね。本当にズルいですね。じゃあ、セウンさんは、今回もそれをするんですか?」
「いや、しないよ」
「え、しないんですか?」
「あぁ。今回は、ラスと来てるんだし、中身が分かってると面白味がなくなるだろ? だから、どんな物が出るのか、ラスと一緒に楽しもうと思ってるからな」
「そうなんですね…」
私の事を考えた発言に少し嬉しくなってしまう。
しばらくして、
「も… もう、大丈夫です。あ… ありがとうございました、セウンさん…」
「構わないよ。こんな事で、少しでも不安を取り除けるならね。だから、気にしなくてもいいぞ」
「はい…」
「じゃあ、怪しいけど、あれを調べに行こうか」
「分かりました!!」
撫でたお陰か、少し明るくなった。
だけど、繋いだ手には、力が込められたままだったので、手を繋いだまま、真向かいの宝箱目指して、歩き出す。
半分程進んだ所で、突然足元に魔法陣が現れる。
「せ… セウンさん!!」
それと同時にラスが声をあげる。
何の魔法陣かは分からないが、ここで意味のない魔法陣の可能性はない為、ラスに返事をせず、少し強引に繋いでいた手を離し、ラスを抱える。
「きゃ!!」
「悪いけど、舌を噛まないようにしてくれ!!」
それだけ伝え、ラスを抱えたまま宝箱の方へと走り出すが、足元の魔法陣もほぼ同じ速度で広がりだしていた。
「ちっ」
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そして、広がりきった魔法陣が光出す。
「ラスの予想があたったな…」
目の前の光景を見て、自然とそう溢していた。
◆
セウンさんが、頭を撫で続けてくれるので、閉じ込められていた不安が徐々に落ち着いてきた。
ただ、それと同時に、自分が頼んだ事なのに、恥ずかしくなってきたので、もう大丈夫である事を伝えた。
そして、まだ少しある不安を感じさせないように、返事をし、宝箱の方へ歩き出そうとする。
先程の事があり、1歩目を踏み出すのに緊張したが、特に何も起こらず、2歩目3歩目と歩いていく。
「宝箱の中身はいったい何だと思いますか?」
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「何だろうな。俺も、こんな状況での宝箱は初めてだから、全く予想が出来ないな」
「そうなんですね。でも、こんな状況って事は、宝箱事態開けた事があるんですか?」
「あぁ、何度かあるよ。まぁでも、俺の場合は、開ける前に、少しズルしてたけどな」
「ズルですか?」
何かズル出来る事があるのかと思いながら、聞いてみると、セウンさんは、そのズルした内容を教えてくれる。
「!? そんな事が出来るんですね。本当にズルいですね。じゃあ、セウンさんは、今回もそれをするんですか?」
「いや、しないよ」
「え、しないんですか?」
「あぁ。今回は、ラスと来てるんだし、中身が分かってると面白味がなくなるだろ? だから、どんな物が出るのか、ラスと一緒に楽しもうと思ってるからな」
「そうなんですね…」
私の事を考えた発言に少し嬉しくなってしまう。
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