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82話・神通力 1

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 三明の剣についての話が終わったので、次は神通力の説明に移った。

「それじゃあ、神通力の説明に入りますね。でもその前にラス君が知っている神通力について聞いてもいいですか?」

「私の知っている神通力についてですか?」

「はい、そうです。ラス君の話を聞いてから、間違っていれば訂正を正しければそのまま話を続けようと思いますから」

「あぁ、なるほど。分かりました。私が知っている神通力は…」

 前世で得た知識を元に、私の知っている神通力についての話をする。
 まぁ、話をすると言っても、様々な超人的な力を使えるって事をチラッと目にしたくらいなどで、そのままを話す。

「どうでしょうか?」

「簡単に言えばそんな感じなので、その認識でいいと思いますよ」

「そうですか、良かったです… そう言えば、シュテンさんが使える神通力は何種類くらいあるんですか? 確か、使う人によっては使える神通力の数が違うんですよね?」

「そうですね。私の使う神通力は大きく分けて6種類程ありますね」

「6種類ですか…」

 確か、前世の神通力もそのくらいだったと思う。

「はい、そうです。それで、今までの子たちが使える神通力の数は、最初の1人が2種類で、その後の4人は1種類だったと思います」

「!? そんなに少ないんですか?」

 勝手に、半分ぐらいは使えるんじゃないかと思っていたので、普通に驚いた。

「そうなんですよね」

「何か理由があったりするんですか?」

「うーん、詳しい理由までは分かってないですね」

「そうなんですね」

「えぇ。でも何となくこれが理由じゃないのかなって予想はありますね」

「何なんですか?」

「たぶん神通力事態が鬼人族にあっていないって事ですね」

「あっていないですか?」

「えぇ、そうです。もともと神通力は慣れていなければ、結構集中しないと使えないんです。だから、個々での違いはありますが、鬼人族は、集中するのも苦手ですよね」

「まぁ、そうですね…」

 改めて鬼人族は、かなり苦手な事が多い種族だなぁと思ってしまう。

「それに鬼人族は、頑丈な体や腕力などが全てみたいな考えがありますよね?」

「…はい、ありますね」

 少し嫌な事を思い出す。

「そして戦闘をする際、その考えがある為か、単純に力押しで乗り切る傾向があるんだよね。だから、私との相性がよくて鬼神化スキルを授かったとしても、その中に含まれている神通力との相性が良くないから殆ど使えないんだと思います」

「そうなんですね…」

 話を聞いた結果、鬼人族=ほぼ脳筋という式が出来上がった。
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