スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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54話・覚醒したスキル 3

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 少し歩き、目的のモンスターを見つけた。
 モンスターも、私を見つけたようで、すぐに攻撃を仕掛けてきた。
 私は、暗黒拳を使いながら、その攻撃が来るのを待つ。
 少しして、目の前のモンスター… ゴブリンマジシャンが詠唱を終えたようで、火の玉を撃ってきた。

「それを待ってたよ」

 飛んできた火の玉へ暗黒拳を使っている左手で、それを受け止める。受け止めた火の玉は、少し拮抗していたが、徐々に小さくなっていき、数十秒後には、完全に左手に飲み込まれた。

「よし!! 思った通りだね」

 それに、火の玉を受け止めた手に火傷をおった様子もない。
 それを見たゴブリンマジシャンは、焦った様子で火の玉を撃ってくるが、その度暗黒拳で、火の玉を飲み込んでいく。
 それを数回繰り返し、満足いった所で、ゴブリンマジシャンを倒してから、孤児院へと戻った。





 目を輝かせたフィア婆様を見送ってから、フィア婆様の事を他の人に話にむかった。
 まずは、どちらから話にいこうかなと思っていると、丁度シェーンがこっちの方へ戻ってきていた。

「シェーン。ラスの様子はどうだ?」

「暫く起きそうになさそうだったので、子供たちやシエルたちが寝ている部屋で寝かせてきました」

「そうか」

「それで、フィアンマ様は?」

「スキルを試しに、たぶんダンジョンに行ったよ」

「やっぱりですか… なんか、すみません」

「シェーンが謝る事じゃないよ。それより、この事をシビルさんにも伝えないといけないんたが、どこにいるか分かるか?」

「はい。シビルさんなら、こっちです」

 シェーンに案内され、シビルさんのいる場所へいき、フィア婆様の事を伝え、少し早いが、3人で夕食の準備を始めた。





「んん…」

 目を覚ますと、そこは知らない天井だった。
 顔を動かし周りを確認すると、何人もの子供たちが寝ていた。
 そう言えば今私は、孤児院にいるんだっけ。でも、何でここで寝てるんだっけ…

「!!」

 私はバッと体を起こし、自分の体を見てみるが、怪我などをしている様子はないし、痛みも残ってない。今更ながら、セウンさんが言った通り止めとけばよかったと少し後悔した。
 だけど、これで新しいスキルを覚えたならと、前向きに考える。でも、2度目をしようとは思わないけどね。

「ステータス」

 名前:ラス 種族:鬼人 年齢:12 性別:女
 LV: 1 HP:20 MP:20
 力: 15 器用: 20 防御:10 敏捷: 10
 知力: 35 精神:15 運: 5 魅力:10
 スキル:激怒、気配遮断Lv1、鬼神化
 称号:転生者

「鬼神化…」

 どうやら、これが新たに増えた私のスキルのようだ。
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