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閑話・ラスの過去 11
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お母さんの手伝いをしていると、
ドーーーーン
突然の激しい揺れと大きな音が鳴り響いた。
「ラス、大丈夫?」
こくりと頷く。
その間にも、家の外から悲鳴が聞こえてくる。
「良かった。何がおこってるか分からないけど、とりあえず、ここを離れるわよ」
再び、こくりと頷き、お母さんの後に続き家を出ると、村の中央近くにある家が燃えているようにみえた。それを少しの間、見ていたら、
「ララ、ラス大丈夫か!!」
狩りに出ていたお父さんが帰ってきてくれた。隣には、お父さんの友達のドルフさんもいた。
「大丈夫よ。それより、何があったの?」
「分からない。私たちも、近くで狩りをしている最中に、あの音を聞いてすぐ帰ってきたから分からな」
「そう…」
「とりあえず、私とドルフで確認しに行ってみる。ドルフもそれで、構わないか?」
「あぁ、大丈夫だ」
「だから、ララとラスは、避難していてくれ」
「分かったわ。行きましょうか、ラス」
お母さんは、私に手を差しのべてくれるが、すぐに手をとらずに、お父さんに抱きつく。
「おっと… 大丈夫だよ、ラス。お父さんは、これでも結構強いからね。だから、ララと一緒に避難してくれるかい?」
お父さんは、私の頭を優しく撫でてくれながら、そう言ってくる。
私は、もう一度ギュッと抱きついてから、お母さんの元に戻る。
「気を付けてね、カイマス」
「あぁ、ララたちもね」
「分かってるわ」
お父さんとドルフさんが中央にむかうのを見送ってから、お母さんと避難する。
◆
急いで、ドルフと一緒に中央へむかう。
「ついて来て貰って悪いな、ドルフ」
「急に、いったいどうしたんだ?」
「いや、何となく嫌な予感がしてな…」
「そうか… でもまぁ、言われなくてもついて行ったと思うから気にするな」
「ありがとう」
「いいって事よ」
その後は、黙ったまま中央にたどり着く。
そこには、村の者たちとその中央に立つローブを羽織った何者かがいた。
ローブの人物は、丁度私たちに背をむけていたので、私はドルフとアイコンタクトをとり同時に攻撃を仕掛ける。
◆
お母さんと避難した森の中には、既に他の人たちがいた。
私たちは、その人たちと少し離れた場所に腰を下ろす。
「疲れてない?」
同年齢の鬼人たちと比べると弱いけど、前に比べると力もついているから、大丈夫という意思を示すため頷く。
ドン ドン ドン
またしても、大きな音と揺れが起こる。
私たちがここに避難する前から、継続して聞こえていた。その度に、私はお父さんの心配をしてしまう。
「ちょっと、むこうで何か知らないか話を聞いてくるから、ここにいててね」
お母さんは、そう言って、他の人と所へ行ってしまう。
ドーーーーン
突然の激しい揺れと大きな音が鳴り響いた。
「ラス、大丈夫?」
こくりと頷く。
その間にも、家の外から悲鳴が聞こえてくる。
「良かった。何がおこってるか分からないけど、とりあえず、ここを離れるわよ」
再び、こくりと頷き、お母さんの後に続き家を出ると、村の中央近くにある家が燃えているようにみえた。それを少しの間、見ていたら、
「ララ、ラス大丈夫か!!」
狩りに出ていたお父さんが帰ってきてくれた。隣には、お父さんの友達のドルフさんもいた。
「大丈夫よ。それより、何があったの?」
「分からない。私たちも、近くで狩りをしている最中に、あの音を聞いてすぐ帰ってきたから分からな」
「そう…」
「とりあえず、私とドルフで確認しに行ってみる。ドルフもそれで、構わないか?」
「あぁ、大丈夫だ」
「だから、ララとラスは、避難していてくれ」
「分かったわ。行きましょうか、ラス」
お母さんは、私に手を差しのべてくれるが、すぐに手をとらずに、お父さんに抱きつく。
「おっと… 大丈夫だよ、ラス。お父さんは、これでも結構強いからね。だから、ララと一緒に避難してくれるかい?」
お父さんは、私の頭を優しく撫でてくれながら、そう言ってくる。
私は、もう一度ギュッと抱きついてから、お母さんの元に戻る。
「気を付けてね、カイマス」
「あぁ、ララたちもね」
「分かってるわ」
お父さんとドルフさんが中央にむかうのを見送ってから、お母さんと避難する。
◆
急いで、ドルフと一緒に中央へむかう。
「ついて来て貰って悪いな、ドルフ」
「急に、いったいどうしたんだ?」
「いや、何となく嫌な予感がしてな…」
「そうか… でもまぁ、言われなくてもついて行ったと思うから気にするな」
「ありがとう」
「いいって事よ」
その後は、黙ったまま中央にたどり着く。
そこには、村の者たちとその中央に立つローブを羽織った何者かがいた。
ローブの人物は、丁度私たちに背をむけていたので、私はドルフとアイコンタクトをとり同時に攻撃を仕掛ける。
◆
お母さんと避難した森の中には、既に他の人たちがいた。
私たちは、その人たちと少し離れた場所に腰を下ろす。
「疲れてない?」
同年齢の鬼人たちと比べると弱いけど、前に比べると力もついているから、大丈夫という意思を示すため頷く。
ドン ドン ドン
またしても、大きな音と揺れが起こる。
私たちがここに避難する前から、継続して聞こえていた。その度に、私はお父さんの心配をしてしまう。
「ちょっと、むこうで何か知らないか話を聞いてくるから、ここにいててね」
お母さんは、そう言って、他の人と所へ行ってしまう。
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