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閑話・ラスの過去 10

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 話し合いを終え、私は、家に帰ると2人が出迎えてくれた。
 ラスの様子も、いつも通りでどこかほっとした。
 その後は、ラスとララが作ってくれたご飯を食べて、一緒に過ごした。





 翌日、集会が開かれ、私は、昨日得た話を皆に話した。
 本来仲間を見捨てた全員が処分の対象になるのだが、今回は、皆子どもだったという事もあり、最年長のリーデルのみ処分の対象になった。
 私は、その結果を帰って、ララに教えた。

「そう… 15歳になったら、村から追放なのね…」

「あぁ… すまない…」

「あなたが、謝ることじゃないわ」

 ララは、そう言ってくれるが、やっぱり謝らずにいられなかった。

「それに、ある程度予想出来てた事でしょ」

「それは、そうだが…」

「だから、終わった事はもう考えずに、ラスの怪我についてどうするか考えましょう」

「そうだな」

 とりあえず、この話はここで終わり、ラスの怪我について話し合った。





 ビッグウルフに襲われ、喉に怪我してから早8年の月日が流れた。
 お父さんもお母さんも私の為に、色々な薬草などを探したりして手を尽くしてくれたが、未だに喉の怪我は治っていなかった。
 因みに、私を突き飛ばしたリーデル君は、3年前に村を出たみたいだ。出てから耳にした話だと、私を見捨てたのが理由で、追放になったようなのだが、結局出ていく前に、私に謝罪してくる事はなかった。
 そして、8年たった今でも、あの頃の情景を夢に見て、飛び起きる事がある。その度に、心の奥から沸々沸いてくる気持ちがある。子ども頃には分からなかったが、今ではこれが怒りである事に気づいていたりする。
 それと関係あるのか分からないが、あの時にみた文字?みたいな物も、2回ほど目にしていた。それが何なのかも分からないが、心配をかけたくない私は、お父さんやお母さんには話していなかったりする。
 それについて1人で考えたり、お母さんの手伝いをしたりして過ごしていた。
 今日も、お母さんの手伝いをしながら過ごしていると、

ドーーーーン

「「!?」」

 突然の激しい揺れと大きな音が鳴り響いた。





 今日は、必要な素材をとりにある場所にむかっていた。

「確か、ここら辺の筈だと思うんだが…」

 探索魔法を発動し、その素材を持っている物を探すと、少し進んだ先に、それらしき集団の反応があった。

「たぶん、あれだな…」

 私は、奥へと進んでいき、集落を見つけ、ちゃんと素材もあるのを確認する。

「では、とりあえず、手っ取り早く済ませましょうかね」

 私は、その集落の真ん中付近に数発の火球を打ち込んだ。
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