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閑話・ラスの過去 4
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両親の事を考えた為か、私は、こっちの世界の両親の事を思い返してしまう。
◆
今の私が覚えている記憶は、4歳頃の記憶からだった。それも、恐怖の記憶だ。
あの頃から、薄々と大人たちの対応が冷たいと思っていた。それを、他の子供たちも感じ取っていたのか、数えるくらいしか遊んだ事がない。その数少ない遊んだ最後の記憶が、先ほど言った恐怖の記憶だ。
他の子供たち(6人)が何処かへ行くのを見かけた私は、頑張って声をかけた。
「み… 皆、何処にいくの?」
「!! なんだ、ラスか…」
子供たちのリーダーのリーデル君が、声をかけられ驚き、私だと分かると何だか安心する。
「別に、どこでもいいだろ?」
「そ… そっか… 私も、ついていっていい?」
私がそう言うと、リーデル君は、嫌そうな顔をする。
断れるかなと思った時、他の子がリーデル君を呼び、少し離れた所で、私以外の子たちで話し出す。
だけど、声が大きいので、普通に聞こえる。
「急に呼んでなんだよ」
「リーデル。今断ろうとしただろ?」
「当たり前だろ。親からもあいつとは遊ぶなって言われているだろ?」
「それはそうだが、今ここで、あいつが帰って大人の人に言ったらどうするんだよ」
「それも、そうか… なら、つれていくのか?」
「その方がいいだろうな」
「はぁ… わかった」
話が終わったようで、リーデル君が戻ってくる。
「大人しくしてるんだったら、ついてきていいぞ。どうする?」
「わ… わかった!!」
私は、それを了承しついていく。
私たちは、そのまま村の外に行こうとしたので、一番後ろにいた私は、前の子に聞いてみると、嫌々そうに教えてくれる。
何でも、大人たちに内緒で、子供たちだけで近くのモンスターを倒すと言うのだ。私は、危ないのでは言うと、それがリーデル君にも伝わったのか、
「おい、大人しくしとけって言ったろ!! 文句があるなら、ここで帰れよ!!」
大きな声で、怒鳴られる。
「ご… ごめん…」
私は、すぐに謝る。
「それで、帰るのか、ついてくるのか、どっちにするんだ?」
「ついていく…」
「なら、今度こそ大人しくしとけよ!!」
「分かった…」
リーデル君は、それを聞いて先頭に戻っていく。
その後、暫く歩いていると、前からガサゴソと音がし、2匹のウルフが現れた。
「来たぞ!!」
リーデル君が、そう言うと、皆は構えをとり、ウルフとの先頭が始まった。戦闘が出来ない私は、足を抱え縮こまる。
戦闘は、少しして終わった。私は見てなかったが、勝てたようだ。
「速くて、少し焦ったが、何とかなったな」
「当たり前だろ。俺たちは、鬼人族だぜ!!」
勝てた喜びか、皆はワイワイと話し出す。
すると、またガサゴソと音がし、先程のウルフよりもふた回り程大きなウルフが現れた。
◆
今の私が覚えている記憶は、4歳頃の記憶からだった。それも、恐怖の記憶だ。
あの頃から、薄々と大人たちの対応が冷たいと思っていた。それを、他の子供たちも感じ取っていたのか、数えるくらいしか遊んだ事がない。その数少ない遊んだ最後の記憶が、先ほど言った恐怖の記憶だ。
他の子供たち(6人)が何処かへ行くのを見かけた私は、頑張って声をかけた。
「み… 皆、何処にいくの?」
「!! なんだ、ラスか…」
子供たちのリーダーのリーデル君が、声をかけられ驚き、私だと分かると何だか安心する。
「別に、どこでもいいだろ?」
「そ… そっか… 私も、ついていっていい?」
私がそう言うと、リーデル君は、嫌そうな顔をする。
断れるかなと思った時、他の子がリーデル君を呼び、少し離れた所で、私以外の子たちで話し出す。
だけど、声が大きいので、普通に聞こえる。
「急に呼んでなんだよ」
「リーデル。今断ろうとしただろ?」
「当たり前だろ。親からもあいつとは遊ぶなって言われているだろ?」
「それはそうだが、今ここで、あいつが帰って大人の人に言ったらどうするんだよ」
「それも、そうか… なら、つれていくのか?」
「その方がいいだろうな」
「はぁ… わかった」
話が終わったようで、リーデル君が戻ってくる。
「大人しくしてるんだったら、ついてきていいぞ。どうする?」
「わ… わかった!!」
私は、それを了承しついていく。
私たちは、そのまま村の外に行こうとしたので、一番後ろにいた私は、前の子に聞いてみると、嫌々そうに教えてくれる。
何でも、大人たちに内緒で、子供たちだけで近くのモンスターを倒すと言うのだ。私は、危ないのでは言うと、それがリーデル君にも伝わったのか、
「おい、大人しくしとけって言ったろ!! 文句があるなら、ここで帰れよ!!」
大きな声で、怒鳴られる。
「ご… ごめん…」
私は、すぐに謝る。
「それで、帰るのか、ついてくるのか、どっちにするんだ?」
「ついていく…」
「なら、今度こそ大人しくしとけよ!!」
「分かった…」
リーデル君は、それを聞いて先頭に戻っていく。
その後、暫く歩いていると、前からガサゴソと音がし、2匹のウルフが現れた。
「来たぞ!!」
リーデル君が、そう言うと、皆は構えをとり、ウルフとの先頭が始まった。戦闘が出来ない私は、足を抱え縮こまる。
戦闘は、少しして終わった。私は見てなかったが、勝てたようだ。
「速くて、少し焦ったが、何とかなったな」
「当たり前だろ。俺たちは、鬼人族だぜ!!」
勝てた喜びか、皆はワイワイと話し出す。
すると、またガサゴソと音がし、先程のウルフよりもふた回り程大きなウルフが現れた。
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