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閑話・ラスの過去 4

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 両親の事を考えた為か、私は、こっちの世界の両親の事を思い返してしまう。





 今の私が覚えている記憶は、4歳頃の記憶からだった。それも、恐怖の記憶だ。
 あの頃から、薄々と大人たちの対応が冷たいと思っていた。それを、他の子供たちも感じ取っていたのか、数えるくらいしか遊んだ事がない。その数少ない遊んだ最後の記憶が、先ほど言った恐怖の記憶だ。
 他の子供たち(6人)が何処かへ行くのを見かけた私は、頑張って声をかけた。

「み… 皆、何処にいくの?」

「!! なんだ、ラスか…」

 子供たちのリーダーのリーデル君が、声をかけられ驚き、私だと分かると何だか安心する。

「別に、どこでもいいだろ?」

「そ… そっか… 私も、ついていっていい?」

 私がそう言うと、リーデル君は、嫌そうな顔をする。
 断れるかなと思った時、他の子がリーデル君を呼び、少し離れた所で、私以外の子たちで話し出す。
 だけど、声が大きいので、普通に聞こえる。

「急に呼んでなんだよ」

「リーデル。今断ろうとしただろ?」

「当たり前だろ。親からもあいつとは遊ぶなって言われているだろ?」

「それはそうだが、今ここで、あいつが帰って大人の人に言ったらどうするんだよ」

「それも、そうか… なら、つれていくのか?」

「その方がいいだろうな」

「はぁ… わかった」

 話が終わったようで、リーデル君が戻ってくる。

「大人しくしてるんだったら、ついてきていいぞ。どうする?」

「わ… わかった!!」

 私は、それを了承しついていく。
 私たちは、そのまま村の外に行こうとしたので、一番後ろにいた私は、前の子に聞いてみると、嫌々そうに教えてくれる。
 何でも、大人たちに内緒で、子供たちだけで近くのモンスターを倒すと言うのだ。私は、危ないのでは言うと、それがリーデル君にも伝わったのか、

「おい、大人しくしとけって言ったろ!! 文句があるなら、ここで帰れよ!!」

 大きな声で、怒鳴られる。

「ご… ごめん…」

 私は、すぐに謝る。

「それで、帰るのか、ついてくるのか、どっちにするんだ?」

「ついていく…」

「なら、今度こそ大人しくしとけよ!!」

「分かった…」

 リーデル君は、それを聞いて先頭に戻っていく。
 その後、暫く歩いていると、前からガサゴソと音がし、2匹のウルフが現れた。

「来たぞ!!」

 リーデル君が、そう言うと、皆は構えをとり、ウルフとの先頭が始まった。戦闘が出来ない私は、足を抱え縮こまる。
 戦闘は、少しして終わった。私は見てなかったが、勝てたようだ。

「速くて、少し焦ったが、何とかなったな」

「当たり前だろ。俺たちは、鬼人族だぜ!!」

 勝てた喜びか、皆はワイワイと話し出す。
 すると、またガサゴソと音がし、先程のウルフよりもふた回り程大きなウルフが現れた。
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