スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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閑話・ラスの過去 1

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 私は、セウンさんを見送りながら、ベッドに横になる。
 横になりながら、

「ステータス」

 浮かび上がった自分のステータスを眺める。

 名前:ラス 種族:鬼人 年齢:12 性別:女
 LV: 1 HP:20 MP:20
 力: 15 器用: 20 防御:10 敏捷: 10
 知力: 35 精神:15 運: 5 魅力:10
 スキル:激怒、気配遮断Lv1
 称号:転生者、奴隷(未契約)

「本当に、転生したんだ…」

 私は、そう言いながら、自身に起こった事を振り返る。





 私は、どこにでもいる普通の女子高生だった。
 趣味といえば、某探偵アニメの○姉ちゃんに影響されて始めた空手や小さな頃、お父さんと一緒にやって今でもスマホでやっている某クエストのRPGゲームだ。
 今日は、日曜日で学校もお休みなので、部屋でゴロゴロしながら、某クエストのRPGゲームをしていた。
 何度目か分からない1回目の○マを倒した所で、お腹が減ってきたので、セーブしてから電源を切って起き上がる。

「ご飯でも買いに行こうかな…」

 財布と携帯を持って部屋を出ようとし、

「いってきます、お母さん、お父さん」

 写真の両親に挨拶してから、部屋を出て、近くのコンビニにむかう。
 コンビニにむかう途中にある公園を横切ろうとした所で、サッカーボールが転がってきたので、道路に出る前に止める。
 すると、公園の方から小さな子供が走ってきたので、声をかける。

「このボールは、僕のかな?」

「うん、そうだよ!!」

 子供は、元気よく答える。

「そっか… 1人で遊んでいるのかな?」

「ううん、皆で遊んでるよ。それに、お母さんもいるよ」

 子供が指差す方を見てみると、確かに同い年の子供たちがこっちを見ており、親は、親同士で話をしており、子供を見ている様子はない。
 私は、その行為に呆れながら、

「そうなんだね。それでね、僕」

「そらだよ」

「そら君?」

「うん、そうだよ」

「なら、そら君。遊ぶのはいいんだけど、こっち側は何が通ってるあれは何かな?」

 私は、丁度横を通ろうとする車を指差し、尋ねてみる。

「くるま!!」

「お、正解。そら君は、賢いね」

「ありがと、お姉ちゃん!!」

「どういたしまして。それでね、もしそら君が、このボールを追って、道路に出た所で、車が来たらどうなるかな?」

「う~んとね、危ない!!」

「そう、危ないね。だからね、ボールで遊んじゃダメだよ」

 私は、優しく言い聞かすと、

「うん、分かった。皆にも、そう言ってみる」

 そら君は、素直に頷いてくれる。
 その返事に、満足した私は、そら君にボールを返してから、コンビニにむかった。
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