スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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閑話・マレン(過去編) 5

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 私はお母さんに楽させようとお金を稼ぐため、自分の能力を理解し、情報屋になった。
 最終的に、情報屋という形に落ち着いたが、そこにたどり着くまで様々な事があった。
 まず初めに私がやった事は、普通にどこかで働こうした。だから、近くの食事所で給仕として働き始めたが、問題になったのが、自分の体力の無さだった。
 子供の頃から、あまり外で遊ばなかったせいもあってか、逆に他の人の邪魔になり、1日で首になってしまった。ちなみに、料理はお母さんのお手伝いをしていたので、出来そうな気もしたが、やっぱりこっちも体力の問題で断念した。
 体力の無さで、かなり出来る事が減った。
 お母さんからは、無理をしなくても良いと言われたが、私も意地があり、終いには、何を血迷ったのか、冒険者登録していた。





「疲れた…」

 今日も、街中で受けれる雑務クエストをし、歩き疲れた私は、自分の部屋で寝転がり、今後の事について考えていた。
 今の状況では、お母さんを楽にさせてやれる所ではない。

「さて、どうしたものか…」

 頭を悩ますが、良さげな案が出ない。
 いや、実の所、案がない訳ではない…
 その案とは、あの能力を使ってみると言う事だ。
 能力を使う事に対しての抵抗はなくなっていた。それも、お母さんに、この能力について話しあの時の事を許して貰い、気持ちが楽になったからだ。

「やっぱり、使うしかないか…」

 そうと決まれば、私は、この能力について改めて出来る事を調べ出した。
 調べ出してから、はや数ヶ月がたった。
 まず、能力について、調べる前に、分かっていた事は、

・ 対象者と、ある程度の親密がないといけない。
・ 対象者(虫)との、簡単な会話が可能。
・ 対象者と、視覚の共有が可能。
・ 共有時、対象者との念話が可能で、簡単な指示なら従ってくれる。
・ 対象者と、少し距離が離れていても、共有可能。
・ 共有時、対象者が亡くなっても、私に何か起こる事はない。

 くらいで、そして、新しく分かった事は、

・ 対象者と1度、共有しておかないと、距離が離れた時の共有が出来ない。
・ 私の知らない所で、対象者(虫)が、亡くなっても気付かない。因みに、能力を使って、共有が出来ない場合初めて、対象者に何かあった事に気付く事が出来る。
・ 今の所、この能力は、虫にしか効果がない。
・ 共有者の記憶を見る事が出来る。正し、使用すると、かなり疲れる。

 くらいだ。
 今後も、新たに気付いた時には、能力を調べるつもりだ。

「さて、今分かっている事で、出来る事って何だろう…」

 少し考えた結果、

「覗き見しか思い付かない…」

 それしか思いつかなかった。
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