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3話・過ぎ行く日々 1

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 テンションの下がったリセさんに案内された場所で、素材を取り出しギルドを後にした。
 その後は、宿屋に戻ってから朝食を済まし、眠りについた。





「ふぁ~」

 目が覚めた頃には、日は天高く昇っていた。

「ご飯食べてから、ガルさんの所にでも行くか…」

 ダンジョンにいる間、ガルさんに造って貰った試作品を使い続けたせいか、結構ボロボロになってきていた。まぁ、それ以外にも、出きる範囲で、手入れをしていたつもりだが、ちゃんとした手入れの仕方を聞くのを忘れていたから、手入れが甘いのもあるだろう。
 俺は、やることを済ましてから、ガルさんのもとへむかった。





~セウンが、ダンジョンに籠っている間の話し合い~

「う~、2人だけズルいよ」

 たまっていた仕事を殆ど片付いたので、私は、マオの家に遊びに来ていた。

「そう、拗ねるでない、シエル。セウンは、ちゃんとシエルに渡す物も準備している筈じゃよ?」

「そうかも知れないけど… 会うタイミングが…」

「確かにのぉ。セウンは、殆どダンジョンに籠っておるからのぉ…」

「でしょ? 私から、誘うにもそれなりの用がないと誘いづらいし… ねぇ、シェーンは、何かいい案とかない?」

「そうですねぇ… そういえば、セウンさんは、オークションに出品するんですよね?」

「確か、そう言っていた筈じゃよ」

「そんな事、言っていたわね」

「でしたら、その出品の搬入のお手伝いを理由にお誘いしてみてはどうですか?」

 シェーンの案に、クワッと目を見開くが、

「確かに、いい案じゃか、セウンは、アイテムボックス持っている筈じゃから、人手は必要ないんじゃないかのぉ?」

 すぐマオが、そう返す。

「確かに、セウンさんは、アイテムボックスを持ってますが、出品の仕方まではご存知ないのではないですか?」

「なるほどのぉ… でも、シエルは、出品の仕方を知っておるのかのぉ?」

 そう話をふられ、頭をフル回転させてみたが、

「う… 知らない… 2人はどう?」

 知らなかったので、2人に聞いてみる。

「私が、提案してあれなんですが、私も分からないですね。すみません…」

「儂も、そこまでは…」

「そっか…」

 私は、ガクッと肩を落とす。

「でしたら、あまり時間がないかも知れませんが、3人で調べてみませんか?」

「それしかないかのぉ」

「2人とも… ありがとう。私も、頑張るわ!!」

「なら、早速調べましょうか?」

「分かったわ!!」 「了解じゃ」

 私たち3人は、オークションへの出品方法を調べ出した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー作者より(補足)

 一応、この世界では、一夫多妻制なので、3人で足を引っ張り合う事はないです。

 3人とも、オークションには参加した事はありますが、出品経験はないので、調べさせる事にしました。
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