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42話・呆れる

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 ナーナさんが、ガルさんを着けてきてくれるのを大人しく待った。
 ナーナさんは、ガルさんを連れて、すぐに戻ってきた。ナーナさんは、俺に、会釈をした後、立て掛けておいた掃除道具を持って外に出ていった。

「お久しぶりです、ガルさん」

「ん、そうだったか? まぁ、それはいいか… それで、今日は、どうしたんだ?」

「どうしたって、頼まれた物を持ってきたんですけど…」

「なに!! それは、どこだ!! どこにある!!」

 ガルさんが、詰め寄ってくる。
 正直、おっちゃんに詰め寄られても嬉しくない。

「ガルさん、落ち着いて下さい!! 今出しますから」

 俺は、ガルさんを引き離しながら、アイテムボックスからミスリルの延べ棒を取り出し、ガルさんへ手渡す。
 延べ棒を受け取ったガルさんは、先程よりも真剣な顔で、延べ棒を調べる。

「本物だな… まさか、本当に、ミスリルゴーレムを倒したのか? それとも、買ったのか?」

「まぁ、なんというか成り行きで手に入れました」

「成り行き? どういう事だ?」

「それがですね…」

 俺は、あった事を簡単に、説明する。

「ほう… それじゃあ、お前は、バカみたいにトラップがある道を進んで、そこにいたゴーレムを倒してミスリルを入手したと?」

「そんな感じですね」

「はぁ… バカだろお前… 普通は、そんなトラップだらけの道を進まねぇよ…」

「まぁ、そうなんですけど、先に何があるか興味がありましたから」

 後、少しの意地もあったしね。

「はぁ… もういい。それで、量はこれだけか?」

「もう少しあります」

 追加で、残っていた数本も取り出し、近くの台の上に置く。

「これで、造れそうですか?」

「あぁ、大丈夫だ」

「それは、良かったです。あ、後これお土産です」

 俺は、アダマンタイトの鎚を取り出し、ガルさんに手渡す。

「ん、なん… だ…」

 鎚を受け取ったガルさんは、鎚を凝視したまま、微動だにしなくなった。

「ガルさん、大丈夫ですか?」

「・・・」

 あれ? 反応がない。

「ガ…「なんじゃこれは!!」」

 再び声をかけようとした所で、ガルさんが叫びと重なる。

「いったい、どうしたんですか?」

「それは、こっちのセリフだ!! お前、これって…」

「はい、アダマンタイトの鎚ですね。さっき言った、トラップの先にあった部屋の宝箱から出た物ですね」

「成る程って、そんな事を聞いてるんじゃねぇ!! お前、これを俺に…」

「はい、あげます。あ、ついでにこれも」

 俺は、更にアダマンタイトの延べ棒を取り出し、台の上に次々置いていく。

「おまっ、ちょ待てよ!!」

 それをみたガルさんが、慌てすぎて、どこぞの誰かのセリフを言ってきた。
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