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37話・ゴーレム戦 2

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 斬り落としたゴーレムの腕は、問題なく、回収する事が出来た。

「それじゃあ、次は逆の腕でも… マジかよ…」

 腕は回収したので、再生しないだろうと思っていたが、ゴーレムの腕が斬り口から徐々に生えてきていた。しかも、それと同時に、ゴーレムの体が縮んでいく。
 どうやら、体のアダマンタイトを腕の再生に回しているようだ。
 まぁ、でもやる事は変わらない。素材を回収しつつ、倒すまでだ。
 俺は再生が完全に終わる前に、先程斬り落とした方とは逆の肩まで駆け上がり、肩から切り落とし、腕を回収する。再生中は、動けないようで、ゴーレムからの攻撃はこなかった。だから、更にゴーレムの両脚を斬り落としてから回収しておく。
 最初は、4m以上あったゴーレムの体も、今では、2m程まで縮んでいた。ただ、縮むにつれて、ある変化が現れていた。

「だんだんと硬くなってやがるな…」

 俺は、折れた剣を見ながら、そう呟く。
 結構な量のアダマンタイトを回収したので、そろそろ止めをさそうと、先程寝転んでいたゴーレムの核(心臓部に埋め込まれている)を突き刺そうとしたら、切っ先しか突き刺さらないだけでなく、剣そのものが、折れてしまった。
 しかもその間に、ゴーレムの両腕両脚は完全に、再生され、起き上がった。

「再生スピードも上がってる… いや、違うか…」

 体が縮んだ事で、腕や脚のサイズも縮んだから、再生する長さが代わりそう見えるだけか…

「どうしたもんか…」

 折れた剣を投げ捨て、攻撃方法を考えようとしていると、ゴーレムが俺めがけて、走ってくる。しかも、そのスピードは、最初の非ではない程素早かった。
 まぁ、だけどゴーレムの攻撃は全て睡眠の霧で防げるので、適当に攻撃を対処しつつ攻撃方法を考えた。

「よし、これでいくか…」

 攻撃方法を思い付いた俺は、ゴーレムを蹴り飛ばし、距離を取とる。

「眠れる力《ソーン》・能力向上」

 3倍だった能力向上を5倍まで上げる。
 蹴り飛ばしたゴーレムが、起き上がったのを見計らって、一瞬のうちにゴーレムの懐まで潜り込み、今度は、上へと蹴り飛ばす。
 ゴーレムが、空中に浮かんだのを目の端で確認しつつ、アイテムボックスからガルさんの所で購入しておいた秘宝級アーティファクトの槍を取り出す。

眠れる力ソーン・武具覚醒… 光付与、貫通力強化、貫通力強化、貫通力強化」

 槍に武具覚醒をかけ、空中で身動きのとれないゴーレムめがけて、槍を投げつける。
 槍は、ゴーレムの体を核ごと楽々と貫き、天井にめり込み、その姿を消した。

「"ブリューナク"って所だな…」

 ゴーレムは、そのまま床へと落ちてきて消えてしまい、積まれた延べ棒と魔石だけが残った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー作者より(捕捉と説明)

武具覚醒について

◯◯付与
 → 属性効果を付与する

◯◯化
 → その性質を持たせる

◯◯キラー
 → ◯◯に対して、1.5倍ダメージ
   同じキラーは、重ね掛け不可
   正し、別のキラーは重ね掛け可能

◯◯強化
 → 1.25倍強化 重ね掛け可能
   倍率 1 1.25倍
      2 1.5倍
      3 1.75倍

また、重量増加などもあったりします。
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