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32話・マオの頑張り
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マオとの鑑定が終わり、無事首飾りも受け取って貰えた。マオは、首飾りをそっとアイテムボックスに入れていた。
「それじゃあ、マオ。少し遅くなったけど、昼御飯にでもしようか?」
「そうじゃの。言われてみれば、お腹ペコペコじゃ」
オークションに出せそうな物は、マジックバックに、その他は、アイテムボックスに入れ、下に下りてから昼御飯を一緒に食べる。
「そう言えば、マオ。来た時、言っていた見せたいものってなんだ?」
俺は、おじさんが作ってくれた昼御飯を食べながら、マオに尋ねてみる。
「儂の頑張りじゃ。食べ終わった後、見せたいんじゃが、時間は大丈夫かの?」
「あぁ、大丈夫だぞ。それは、ここですぐに見れるものなのか?」
「そうじゃの… 念のため、外でやりたいかの?」
「了解。なら、早く食べないとな」
俺たちは、残っていた物を食べ終え、2人で外に出る。
◆
「ここら辺で、大丈夫そうか?」
王都の外に出て、辺りに何もない場所に来た所で、マオに聞いてみる。
「そうじゃの。それじゃあ、セウン。少し、離れていてくれるかの?」
「了解」
俺は、マオに言われた通り、距離をとる。
「それじゃあ、行くのじゃ… テレポート!!」
マオがそう言うと、一瞬で50mほど先に移動していた。
「!?」
もしかして、瞬間移動か?
すると、
「うぉ!!」
今度は俺の目の前に現れた。
「どうじゃ、セウン!!」
「おぉ、マオ… 今のは、瞬間移動か?」
「そうじゃ!! セウンのおかげで覚えた、空間魔法じゃ。それで、どうじゃ?」
「あぁ、凄いぞ、マオ!!」
俺の手は、自然とマオの頭に伸びていた。
「おっと、悪いな」
すぐに、手をどける。
「べ… 別にいいのじゃ…」
よかった…
「それで今のは、どこにでも移動できるのか?」
俺は、気になった事を尋ねる。
「ん~、どこでもは無理じゃな」
「そうなのか?」
「そうじゃ。距離によって消費する魔力量が違うのじゃが、1回使うのにも結構な魔力を使うのじゃ」
「そうなんだ… なぁ、さっき上げた首飾りつけてから、もう1回してくれるか?」
「!? 分かったのじゃ」
マオは、首飾りを取り出し、身に付けようとするが、付けなれていないのか、苦戦している。
「俺が付けるよ。貸して?」
「お… お願いするのじゃ…」
マオから、首飾りを受け取り、後ろをむいて貰い、首飾りを付ける。
「はい、付いたよ」
「あ… ありがとうなのじゃ…」
「いいよ。それじゃあ、もう1回見せて貰えるか?」
マオは、首を縦に振った後、
「テレポート!!」
先程よりも、遠い距離を移動したように見える。
少しして、マオは移動先から戻ってくる。
「どうだった、マオ?」
「魔力消費量は、変わらないのじゃが、距離が延びたのじゃ!!」
「思った通り、首飾りの効果が出たみたいだな」
「そうみたいじゃな。改めて、ありがとうなのじゃ、セウン」
「何が?」
「首飾りをくれた事じゃ」
「あぁ、その事か。それは、マオが手伝ってくれたお礼だから、気にしないでいいよ」
「…分かったのじゃ」
「それじゃあ、帰ろうか?」
「そうじゃ… おっと…」
マオが転びそうになった所を支える。
「マオ、大丈夫か?」
「大丈夫じゃ。短い時間に、かなりの魔力を消費したから、少しふらついただけじゃ」
「そうか… ほら」
俺は、その場にしゃがみこむ。
「な… 何じゃ?」
「街まで、背負うよ」
「!?」
「ほら、遠慮しなくていいぞ」
「な… なら、お願いするのじゃ…」
「おう、任せとけ」
マオを背負い、俺たちは街へと戻った。
「それじゃあ、マオ。少し遅くなったけど、昼御飯にでもしようか?」
「そうじゃの。言われてみれば、お腹ペコペコじゃ」
オークションに出せそうな物は、マジックバックに、その他は、アイテムボックスに入れ、下に下りてから昼御飯を一緒に食べる。
「そう言えば、マオ。来た時、言っていた見せたいものってなんだ?」
俺は、おじさんが作ってくれた昼御飯を食べながら、マオに尋ねてみる。
「儂の頑張りじゃ。食べ終わった後、見せたいんじゃが、時間は大丈夫かの?」
「あぁ、大丈夫だぞ。それは、ここですぐに見れるものなのか?」
「そうじゃの… 念のため、外でやりたいかの?」
「了解。なら、早く食べないとな」
俺たちは、残っていた物を食べ終え、2人で外に出る。
◆
「ここら辺で、大丈夫そうか?」
王都の外に出て、辺りに何もない場所に来た所で、マオに聞いてみる。
「そうじゃの。それじゃあ、セウン。少し、離れていてくれるかの?」
「了解」
俺は、マオに言われた通り、距離をとる。
「それじゃあ、行くのじゃ… テレポート!!」
マオがそう言うと、一瞬で50mほど先に移動していた。
「!?」
もしかして、瞬間移動か?
すると、
「うぉ!!」
今度は俺の目の前に現れた。
「どうじゃ、セウン!!」
「おぉ、マオ… 今のは、瞬間移動か?」
「そうじゃ!! セウンのおかげで覚えた、空間魔法じゃ。それで、どうじゃ?」
「あぁ、凄いぞ、マオ!!」
俺の手は、自然とマオの頭に伸びていた。
「おっと、悪いな」
すぐに、手をどける。
「べ… 別にいいのじゃ…」
よかった…
「それで今のは、どこにでも移動できるのか?」
俺は、気になった事を尋ねる。
「ん~、どこでもは無理じゃな」
「そうなのか?」
「そうじゃ。距離によって消費する魔力量が違うのじゃが、1回使うのにも結構な魔力を使うのじゃ」
「そうなんだ… なぁ、さっき上げた首飾りつけてから、もう1回してくれるか?」
「!? 分かったのじゃ」
マオは、首飾りを取り出し、身に付けようとするが、付けなれていないのか、苦戦している。
「俺が付けるよ。貸して?」
「お… お願いするのじゃ…」
マオから、首飾りを受け取り、後ろをむいて貰い、首飾りを付ける。
「はい、付いたよ」
「あ… ありがとうなのじゃ…」
「いいよ。それじゃあ、もう1回見せて貰えるか?」
マオは、首を縦に振った後、
「テレポート!!」
先程よりも、遠い距離を移動したように見える。
少しして、マオは移動先から戻ってくる。
「どうだった、マオ?」
「魔力消費量は、変わらないのじゃが、距離が延びたのじゃ!!」
「思った通り、首飾りの効果が出たみたいだな」
「そうみたいじゃな。改めて、ありがとうなのじゃ、セウン」
「何が?」
「首飾りをくれた事じゃ」
「あぁ、その事か。それは、マオが手伝ってくれたお礼だから、気にしないでいいよ」
「…分かったのじゃ」
「それじゃあ、帰ろうか?」
「そうじゃ… おっと…」
マオが転びそうになった所を支える。
「マオ、大丈夫か?」
「大丈夫じゃ。短い時間に、かなりの魔力を消費したから、少しふらついただけじゃ」
「そうか… ほら」
俺は、その場にしゃがみこむ。
「な… 何じゃ?」
「街まで、背負うよ」
「!?」
「ほら、遠慮しなくていいぞ」
「な… なら、お願いするのじゃ…」
「おう、任せとけ」
マオを背負い、俺たちは街へと戻った。
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