86 / 453
閑話・シエル視点 1
しおりを挟む
今日は、セウンと一緒にガルさんたち(鍛冶屋)の所に行く予定になってる。だけど、外を見てみると、まだ明るくなり始めた所だったりする。
昨日、怒られた後、すぐに寝たせいか、それとも今日が楽しみすぎるせいなのか、どちらが原因か分からないが、いつもより早い時間に目が覚めてしまった。もう少し寝ようかとも思ったけど、完全に目が覚めてしまっているので、今日着ていく服でも考えようかなと思っていると、遠話のブレスレットが光出した。
誰からだろうと思いながらも、魔力を流し遠話に出る。
「はい。もしもし、シェーン? マオ? 朝からどうしたの?」
いつもかかってくる相手の名前を呼ぶが、
『すまん、シエル。セウンだけど…』
遠話をしてきたのは、セウンだった。
私は、驚きながらも話を聞くと、なんでも待ち合わせの時間と場所の確認をしてきてくれた。
そう言われてみたら、昨日決めておくのを忘れていた。セウンから、私の希望する時間を聞かれたので、迷惑にならない程度の時間と分かりやすい場所を伝え、遠話を終了する。
遠話が終わると、少し笑っている自分がいた。先ほどの自分の慌てようや昨日の無計画な自分が少し可笑しかったからだ。
その後は、遠話する前に決めていた通り、着ていく服を悩みながらも決める。最終的に悩んだ結果、日頃はあまり着ない膝下ぐらいのスカートを思いきって選んだ。
朝食を済ました後は、湯浴みをし、部屋に戻る。それでもまだ、待ち合わせした時間までまだあったが、落ち着かなかった為、早めに待ち合わせ場所にむかう事にした。
◆
待ち合わせ場所に着いたが、まだセウンは来ていなかった。どうやら、少し早く来すぎてしまったようだ。
でも、待たせるよりもいいかと、急いで来た為、少し乱れた身だしなみを整えつつ、セウンが来るのを待つ事にする。
だけど、待ち合わせの時間が近づくにつれ、そわそわして来る。それを、紛らすように、待ち合わせ場所近くを行ったり来たりする。
「ちょっと、かの… ぐはっ!!」
チャラそうな男が地面にキスをする。
「すみません、私とお茶で… あがっ!!」
優しげな風貌の男が吹き飛ぶ。
「へいへい、そこの彼女。暇なら… ぶべっ!!」
冒険者風の厳つい顔の男が空を舞う。
その後も、シエルが右に左に行き来する度、男たちの山が知らず知らずの内に築かれていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー作者より(捕捉)
普段のシエルは、基本動きやすいパンツスタイル(ハーフから踝丈など)です。
だから、何気に勇気を出して、スカートを選んでます。
昨日、怒られた後、すぐに寝たせいか、それとも今日が楽しみすぎるせいなのか、どちらが原因か分からないが、いつもより早い時間に目が覚めてしまった。もう少し寝ようかとも思ったけど、完全に目が覚めてしまっているので、今日着ていく服でも考えようかなと思っていると、遠話のブレスレットが光出した。
誰からだろうと思いながらも、魔力を流し遠話に出る。
「はい。もしもし、シェーン? マオ? 朝からどうしたの?」
いつもかかってくる相手の名前を呼ぶが、
『すまん、シエル。セウンだけど…』
遠話をしてきたのは、セウンだった。
私は、驚きながらも話を聞くと、なんでも待ち合わせの時間と場所の確認をしてきてくれた。
そう言われてみたら、昨日決めておくのを忘れていた。セウンから、私の希望する時間を聞かれたので、迷惑にならない程度の時間と分かりやすい場所を伝え、遠話を終了する。
遠話が終わると、少し笑っている自分がいた。先ほどの自分の慌てようや昨日の無計画な自分が少し可笑しかったからだ。
その後は、遠話する前に決めていた通り、着ていく服を悩みながらも決める。最終的に悩んだ結果、日頃はあまり着ない膝下ぐらいのスカートを思いきって選んだ。
朝食を済ました後は、湯浴みをし、部屋に戻る。それでもまだ、待ち合わせした時間までまだあったが、落ち着かなかった為、早めに待ち合わせ場所にむかう事にした。
◆
待ち合わせ場所に着いたが、まだセウンは来ていなかった。どうやら、少し早く来すぎてしまったようだ。
でも、待たせるよりもいいかと、急いで来た為、少し乱れた身だしなみを整えつつ、セウンが来るのを待つ事にする。
だけど、待ち合わせの時間が近づくにつれ、そわそわして来る。それを、紛らすように、待ち合わせ場所近くを行ったり来たりする。
「ちょっと、かの… ぐはっ!!」
チャラそうな男が地面にキスをする。
「すみません、私とお茶で… あがっ!!」
優しげな風貌の男が吹き飛ぶ。
「へいへい、そこの彼女。暇なら… ぶべっ!!」
冒険者風の厳つい顔の男が空を舞う。
その後も、シエルが右に左に行き来する度、男たちの山が知らず知らずの内に築かれていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー作者より(捕捉)
普段のシエルは、基本動きやすいパンツスタイル(ハーフから踝丈など)です。
だから、何気に勇気を出して、スカートを選んでます。
8
お気に入りに追加
969
あなたにおすすめの小説

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。

チートな親から生まれたのは「規格外」でした
真那月 凜
ファンタジー
転生者でチートな母と、王族として生まれた過去を神によって抹消された父を持つシア。幼い頃よりこの世界では聞かない力を操り、わずか数年とはいえ前世の記憶にも助けられながら、周りのいう「規格外」の道を突き進む。そんなシアが双子の弟妹ルークとシャノンと共に冒険の旅に出て…
これは【ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました】の主人公の子供達が少し大きくなってからのお話ですが、前作を読んでいなくても楽しめる作品にしているつもりです…
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
時々さかのぼって部分修正することがあります
誤字脱字の報告大歓迎です(かなり多いかと…)
感想としての掲載が不要の場合はその旨記載いただけると助かります

念動力ON!〜スキル授与の列に並び直したらスキル2個貰えた〜
ばふぉりん
ファンタジー
こんなスキルあったらなぁ〜?
あれ?このスキルって・・・えい〜できた
スキル授与の列で一つのスキルをもらったけど、列はまだ長いのでさいしょのすきるで後方の列に並び直したらそのまま・・・もう一個もらっちゃったよ。
いいの?
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました
おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。
※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。
※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・)
更新はめっちゃ不定期です。
※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。

異世界転生漫遊記
しょう
ファンタジー
ブラック企業で働いていた主人公は
体を壊し亡くなってしまった。
それを哀れんだ神の手によって
主人公は異世界に転生することに
前世の失敗を繰り返さないように
今度は自由に楽しく生きていこうと
決める
主人公が転生した世界は
魔物が闊歩する世界!
それを知った主人公は幼い頃から
努力し続け、剣と魔法を習得する!
初めての作品です!
よろしくお願いします!
感想よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる