スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

文字の大きさ
上 下
62 / 453

4話・大きな影の正体

しおりを挟む
 村長さんから、情報も聞いたので、馬車を預かって貰い、早速近くの森にむかった。
 森に着くと、

「マオ、いつものお願い?」

「分かったのじゃ… サーチ」

 サーチ? 響きからして、探索魔法か?
 とりあえず、黙ったまま見守っていると、

「たぶん、こやつじゃな…」

 どうやら何か、分かったようだ。

「じゃが…」

 ぐるりと首をまわし、視線が俺の方をむく。

「どうかしたの、マオ?」

「それがの… それらしき、モンスターはギリギリ範囲内で見つかったのじゃが…」

 てくてくと、俺に近づいてきて、ペタペタと俺に触る。

「マオ、急にどうした? くすぐったいんだが?」

「す… すまぬのじゃ!!」

 バッと離れる。

「それで、どうしたんだ?」

「セウンが、儂の探索魔法に反応しなかったのじゃ… だから、気になっての…」

「なるほど…」

 俺が、探索魔法に反応しない?

「あぁ、それはたぶん俺の能力のせいかな?」

「そうなのかの… 何気に、とんでもない能力じゃの…」

「そうだな…」

 今更ながら、俺もそう思うよ。

「それで、マオ。目的のモンスターはどの辺にいるの?」

「そうじゃた… ここから、2キロメートル先の森の中に複数の気配と大きな魔力反応があったのじゃ。たぶん、この大きな魔力が目的のモンスターじゃと思うのじゃ!!」

「2キロ先ね… セウンは、初めに決めた通り一番後ろを任せてもいい?」

「了解。それで、戦闘への介入は、俺の判断で良いんだったよな?」

「えぇ、それで大丈夫よ。マオは、私の後ろで、常時探索魔法をお願い。モンスターに、動きがあったらすぐに教えて」

「分かったのじゃ!!」

「シェーンは、その後ろで、回復と緊急時の指示をお願い」

「任せて!!」

 いいパーティーだな…
 今回の俺の役割は、

「それじゃあ、皆行くわよ!!」

「了解じゃ!!」「はい!!」「おう!!」

 シエルを先頭に、森へ入っていく。





「前から、モンスター5体来るのじゃ!!」

 マオが、そう告げてから少しして、ゴブリンがやって来た。

「マオ、足止め!! シェーン、両端の2体!!」

「了解じゃ!!」 「はい!!」

「アースバインド!!」

 以前俺に使った、魔法で5体のゴブリンが、動きを封じられる。そのゴブリンめがけて、シエルが距離をつめる際に、

「ホーリーアロー!!」

「「グギャ!!」」

 シェーンの魔法が、ゴブリンを倒す。
 それに少し遅れて、シエルも3体のゴブリンの心臓部を突き刺し、倒す。俺が何かをする暇もない位に、連携がとれた、本当にいいパーティーだ。
 剥ぎ取り… ゴブリンの場合は魔石の回収だが、俺がやった。3人とも遠慮したけど、俺何もしてないしね。
 回収後は、マオに焼却して貰い、先へ進む。
 しばらく進んだ後、草木の影から、目的のモンスターを確認する。

「マオあれって…」

「ロックリザードに、アースドラゴンじゃな…」

 目の前には、体長6メートル程のドラゴンと2メートル程のトカゲのようなモンスターが複数匹いた。
しおりを挟む
感想 103

あなたにおすすめの小説

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました

おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。 ※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。 ※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・) 更新はめっちゃ不定期です。 ※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました

かにくくり
ファンタジー
 魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。  しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。  しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。  勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。  そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。  相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。 ※小説家になろうにも掲載しています。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

変人奇人喜んで!!貴族転生〜面倒な貴族にはなりたくない!〜

赤井水
ファンタジー
 クロス伯爵家に生まれたケビン・クロス。  神に会った記憶も無く、前世で何故死んだのかもよく分からないが転生した事はわかっていた。  洗礼式で初めて神と話よく分からないが転生させて貰ったのは理解することに。  彼は喜んだ。  この世界で魔法を扱える事に。  同い歳の腹違いの兄を持ち、必死に嫡男から逃れ貴族にならない為なら努力を惜しまない。  理由は簡単だ、魔法が研究出来ないから。  その為には彼は変人と言われようが奇人と言われようが構わない。  ケビンは優秀というレッテルや女性という地雷を踏まぬ様に必死に生活して行くのであった。  ダンス?腹芸?んなもん勉強する位なら魔法を勉強するわ!!と。 「絶対に貴族にはならない!うぉぉぉぉ」  今日も魔法を使います。 ※作者嬉し泣きの情報 3/21 11:00 ファンタジー・SFでランキング5位(24hptランキング) 有名作品のすぐ下に自分の作品の名前があるのは不思議な感覚です。 3/21 HOT男性向けランキングで2位に入れました。 TOP10入り!! 4/7 お気に入り登録者様の人数が3000人行きました。 応援ありがとうございます。 皆様のおかげです。 これからも上がる様に頑張ります。 ※お気に入り登録者数減り続けてる……がむばるOrz 〜第15回ファンタジー大賞〜 67位でした!! 皆様のおかげですこう言った結果になりました。 5万Ptも貰えたことに感謝します! 改稿中……( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )☁︎︎⋆。

ギフト争奪戦に乗り遅れたら、ラストワン賞で最強スキルを手に入れた

みももも
ファンタジー
異世界召喚に巻き込まれたイツキは異空間でギフトの争奪戦に巻き込まれてしまう。 争奪戦に積極的に参加できなかったイツキは最後に残された余り物の最弱ギフトを選ぶことになってしまうが、イツキがギフトを手にしたその瞬間、イツキ一人が残された異空間に謎のファンファーレが鳴り響く。 イツキが手にしたのは誰にも選ばれることのなかった最弱ギフト。 そしてそれと、もう一つ……。

野草から始まる異世界スローライフ

深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。 私ーーエルバはスクスク育ち。 ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。 (このスキル使える)   エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。 エブリスタ様にて掲載中です。 表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。 プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。 物語は変わっておりません。 一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。 よろしくお願いします。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

処理中です...